外部委託とは?間違えやすい類語との違いや利用メリットを解説
外部の業者に業務を発注する際に、外部委託という言葉がよく使われます。 しかし外部委託には、外注や業務委託、アウトソーシングなど意味も使うシーンもよく似た用語がいくつもあり、ビジネスシーンでは混同されやすい言葉の一つともなっています。
これらの言葉を正しく理解していないと、いざ取引を始める際、受注側・発注側での認識のズレを生みかねません。
そこで今回は、外部委託の意味やそのメリット、また外部委託に似た意味をもつ言葉について詳しく解説します。ぜひ参考にしてください。
外部委託とは?
外部委託とは、業務の一部、(あるいは全部)を、外部の労働者や専門業者に委託することを意味します。
文字通り「外部に委託する」という意味だけで使われるケースが多く、のちほどお伝えする外注やアウトソーシングのような特別なニュアンスが含まれることはほぼありません。
外部委託という言葉は実務上の通称で、民法などで規定されている法的根拠のある言葉ではありません。そのため、契約書などの公式書類には使用しないほうがよいでしょう。
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外部委託と外注・アウトソーシング・業務委託の違い
外部委託と似た言葉として使われるのが、外注・アウトソーシング・業務委託です。
これらの4つの言葉は「業務を外部に委託する」という共通の意味を持ちますが、少しずつ含んでいるニュアンスが違い、使用シーンが異なる場合があります。
ここでは、外注・業務委託・アウトソーシングのそれぞれの言葉の意味・ニュアンスを改めて確認し、外部委託との違いをおさえておきましょう。
まずは言葉の違いがざっとわかるように表でまとめ、それぞれを詳しく解説していきます。
外注 | アウトソーシング | 業務委託 | |
意味 | 外部委託とほぼ同義 | 外部委託とほぼ同義 | 受発注の契約形態を指す実務上の通称 |
公式書類での使用 | しないほうがいい | しないほうがいい | しないほうがいい |
備考 | 「一部の工程を外部業者に代行してもらう」というニュアンスを含む場合がある | 「外部リソースを有効活用する」といったポジティブなニュアンスを含む場合がある | とくになし |
外注とは?
「外部に発注する」という意味の言葉で、ほとんど外部委託と同義でとらえて問題ありません。もともと製造業界隈で使われることが多く、「一部の部品製造などを外部の業者に発注すること」が簡略化されて、使われるようになったと言われています。
その名残りとして、現在でも「一部の工程を外部業者に代行してもらう」というニュアンスを含む場合があります。一方、外部委託やアウトソーシングには、こうしたニュアンスは含まれません。
外部委託と同じく民法では規定されておらず、法的根拠に基づく言葉ではないので公式書類には使用しないほうがよいでしょう。
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アウトソーシングとは?
アウトソーシング(outsourcing)は、アウト(外部)とソーシング(調達)から成る言葉で、やはり外部委託や外注と同じ意味で使われています。
ただし、アウトソーシングの場合は経営手法や事業戦略の一つの手段として使われることが多く、外部リソースを有効活用するといったポジティブなニュアンスを含むケースがあります。こちらも法的根拠のある言葉ではないので、外部委託・外注と同じく公式書類での使用は控えましょう。
また、近年ではクラウドソーシングという言葉を耳にする機会も増えました。これはアウトソーシングの種類の1つで、企業や個人がインターネット上で不特定多数の人に業務を依頼できるサービスを指します。
業務委託とは?
外部委託、外注、アウトソーシングは意味が同じでニュアンスが異なるのに対し、業務委託は意味の違いがやや大きくなります。
これまで解説してきた3つの言葉が「外部に業務を委託する」という行為自体を指すのに対し、業務委託は受発注の契約形態を指す際にも使われます。
しかし厳密には、業務委託もまた法律上の言葉ではありません。よく聞く「業務委託契約」という契約は民法上の規定がなく、法律では「請負契約」と「(準)委任契約」のどちらかに区分されます。これらの契約形態を合わせた通称として、実務上「業務委託契約」と呼ばれることが多いのです。
「業務委託」をはじめ「正社員」「契約社員」「派遣社員」にはそれぞれ雇用形態ごとにメリット・デメリットがあります。
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外部委託で得られるメリット
企業にとって、外部に業務を委託することにはさまざまなメリットがありますが、大きく以下の4つがあると言われています。
- 人手不足の解消
- 専門的なノウハウの活用
- 人件費の削減
- 正社員がコア業務に注力できる
それぞれのメリットについて詳しく解説していきます。
メリット 1. 人手不足の解消
日本全体の労働人口減少などを背景に、人手不足は多くの企業が直面する問題です。労働力を社外から調達する外部委託は、人手不足を解消する手段の一つでもあります。
下のグラフは「三菱UFJリサーチ&コンサルティング」が行なった『アウトソーシングを活用しようと思った理由』のアンケート調査をグラフ化したものです。
▲出典:三菱UFJリサーチ&コンサルティング(「平成 29 年度 人手不足下における中小企業の生産性向上 に関する調査に係る委託事業」より)
理由として一番多かった回答が「受注の増加に対応できる」。「人手不足の解消」、事業の拡大に向けた積極的な「人材の確保」の意味でも外部委託は活用されているようです。
メリット 2. 専門的なノウハウの活用
外部委託には、専門的な知識やノウハウ・特殊な設備をもつ業者に業務を委託することが可能です。結果的に社内で行なうよりも、低コスト、成果や品質の向上、業務スピードアップ、といったメリットが得られるようになります。
ただし、その反面として自社で専門知識を持つ社員が育ちづらくなるといったデメリットもあります。
メリット 3. 人件費の効率化
社員であれば繁忙期・閑散期にかかわらず、人件費は固定費としてかかってきます。外部委託では、業務量の多い・少ないによって発注量の調整が可能なので、その分の人件費が変動費になり、結果的に人件費が効率化できるケースも多くあります。
しかし反対に社員を雇うよりもコストが増える、といったケースが起こることもあります。外部委託をする際には、正社員を雇った際と外部委託した際を、総額人件費(法定福利費などを含めた人材にかかわるすべての費用の合計)の観点から試算するといいでしょう。
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メリット 4. 正社員がコア業務に専念できる
業務には、利益に直結するコア業務と呼ばれる業務と、利益に直結しないノンコア業務という2つのタイプがあります。外部委託の目的の一つでもあり、メリットでもあるのが、正社員をコア業務に傾注させられることです。正社員の業務負担が軽減され、利益に直結するコア業務により専念できるようになります。
なかには、「ノンコア業務は基本的に外部委託する」という徹底した方針をもつ企業もあるほどです。
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外部委託先の種類
いざ外部委託を始める際、個人と企業どちらに委託するほうがより有効かは案件やプロジェクトによって異なります。ここからは、アウトソーシング先の選択肢を3つの種類を紹介します。
- 企業への外部委託
- クラウドソーシングの活用
- フリーランスへの外部委託
企業 | クラウドソーシング | 個人 | |
特徴 | バックオフィス業務から制作系まであらゆる業務が委託できる | 受発注がすべてWeb上で行なえる | 業務内容や進め方のディレクションがしやすい |
メリット | ・品質や納期に安心感がある | ・比較的低コストで委託できる | ・低コストでハイスキルな人材が多い |
デメリット | ・コストが高額になりやすい | ・作業者との直接コミュニケーションが難しく、ディレクションがしづらい | ・個人ごとの能力にばらつきがある |
それぞれの特徴をおさえたうえで、自社の業務をどこに委託するべきかを検討してみてください。
1. 企業への外部委託
人事、採用、総務、秘書などのいわゆるバックオフィス業務と呼ばれる業務の委託から、コンテンツや動画制作など、さまざまな種類の委託先があります。個人に委託する場合と比べると、大型規模の案件でも委託できます。
企業間取引のため、成果物の品質や納品期日などが担保される安心感があります。しかし、そのぶんコストが高額になりやすく、契約や条件面での調整や確認が多く、委託開始までに時間がかかるといった側面もあります。
これらの性質を踏まえると、中〜多量の業務を継続的に委託する際には、企業を選んだほうがよいといえるでしょう。
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2. クラウドソーシングの活用
外部委託のなかでも、比較的低コストで最近注目を集めているのがクラウドサービスです。受託会社(アウトソーサー)が広く集めた人材の中から、委託する業務に適した作業者をピックアップし、作業にあたります。作業者の数は、発注金額に応じて柔軟に増減できるので、業務量が多い案件でもスピーディーに進行できます。
また、受発注がすべてWeb上で行なえる点もクラウドソーシングならでは。ただし、その反面、作業者との直接コミュニケーションが取りづらく、細かな指示やディレクションが難しいといったデメリットもあります。
3. フリーランスへの外部委託
フリーランス人材は、それぞれ専門分野での経験を経て独立する場合が多く、比較的低コストに高いスキルの人材に委託できるのが特徴です。そのほかにも、教育と労務管理コストがかからない、プロジェクトに必要な即戦力である、業務内容・進め方のディレクションがしやすいといった利点があります。
業務量が調整しやすいため、継続的な発注から短期間、単発案件での発注も柔軟に対応してくれるフリーランスもいます。
デメリットとしては、やはり個人による能力のばらつきと、個人が受注できる業務量にも限界があるため、必ずしも期待通りの業務量を発注できない場合があることです。
なお、フリーランスを採用する際には、注意しなければならない法律が2つ存在します。
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外部委託には『フリーランスの活用』がおすすめ
外部委託先として、個人のフリーランスを活用する手段もあります。
フリーランスには、業界で経験やスキルを身に付けてから独立する人材が多く、育成の必要なく専門的な仕事を委託できます。そのため、正規雇用する際の課題である「育成の難しさ」が初めから解消できているのが特徴です。
外部委託の場合には、業務委託契約などで社内常駐しない可能性がありますが、会議への参加や進捗確認など、派遣社員のように細やかなコミュニケーションを取りながら高度な仕事を任せられます。
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外部委託におすすめの人材紹介サイト12選
1. Workship
Workshipはエンジニア/デザイナー/PMまで幅広い職種で、46,000人以上のフリーランス人材が在籍するフリーランス専門エージェントです。募集だけでなく企業側からスカウトできるため積極的な採用をしたい企業におすすめです。
また、フリーランスの実績や経験がわかりにくい採用課題をWorkship独自のアルゴリズムでスコアリングし、即戦力となるフリーランスを採用できます。
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特徴・メリット |
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2. Midworks
▲出典:Midworks
Midworksはフリーランス専門のエージェントです。エンジニア案件を多く取り扱っており、業界最安値のマージン率10〜15%で運営されています。
Midworksでは、フリーランスの勉強費用を月1万円まで負担してくれるサービスがあり、登録するフリーランスにとっては登録する魅力があるため、スキルアップを求めるフリーランスエンジニアが集まると考えられるかもしれません。
特徴・メリット |
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3. ポテパンフリーランス
▲出典:ポテパンフリーランス
ポテパンフリーランスはプログラミングスクール「ポテパンキャンプ」を運営する株式会社ポテパンが運営するフリーランス専門エージェントです。プログラミングスクールを傘下にもつエージェントだからこそ、フリーランスへの対応が厚く採用企業側の心配事が少ない点がメリットです。
メインはエンジニアやプログラマーといったIT人材ですが、PMやイラストレーターといった案件も幅広くあります。
特徴・メリット |
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4. レバテック
▲出典:レバテック
レバテックは、フリーランス専門エージェントの大手企業として、取引企業5,000以上、登録エンジニアやクリエイター数は20万人以上の規模となっています。
レバテックが紹介するフリーランス人材は「準委任契約」で働くスタッフで、成果物の納品を目的としない、業務を遂行するためのIT人材を求める方におすすめです。
特徴・メリット |
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5.テックビズフリーランス
▲出典:テックビズ
テックビズフリーランスは、取引先企業1,400社以上、4,000名を超えるエンジニアが登録している大手フリーランスエージェントサイトです。常時採用可能なエンジニアも300名以上おり、最短即日契約も可能です。
テックビズフリーランスでは、テックビズからの紹介意外に、企業からのスカウティングもできるため、能動的な採用活動を進めることもできます。
特徴・メリット |
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6.PE-BANK(ピーイー・バンク)
PE-BANK(ピーイー・バンク)は、マージンや手数料の公開など、透明性の高い契約が評判のフリーランスエージェントです。
東京・大阪以外のエリアの案件が多いため、地方都市の企業にもおすすめできます。
特徴・メリット |
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7.ギークスジョブ(geechs job)
大手企業案件が多いギークスジョブ(geechs job)は、年間契約数1万件以上とITエンジニアの利用実績も豊富。
早く自分の希望条件に合う案件・求人の紹介を受けたいフリーランスのITエンジニアやWEBデザイナーにおすすめのエージェントサービスです。
特徴・メリット |
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8.テクフリ
▲出典:テクフリ
フリーランスエンジニア向けの案件・求人サイトのテクフリ(テックキャリアフリーランス)は、案件・求人情報が常時1万件以上のおすすめフリーランスエージェント。
主な対応エリアは東京・神奈川・千葉・埼玉で、東京周辺でフリーランスのITエンジニアを探す際におすすめのフリーランスエージェントです。
特徴・メリット |
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9.HiPro Tech
▲出典:HiPro Tech
HiPro Tech(ハイプロテック・旧i-common techサービス)は、エンジニアやITコンサルタントに特化したフリーランスエージェント。
運営会社は東証プライム上場企業のパーソルキャリア株式会社で、転職サイトのdodaやハイクラス転職エージェントのdoda Xを運営しています。
特徴・メリット |
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10.ランサーズエージェント
▲出典:ランサーズエージェント
クラウドソーシングサービスで有名なランサーズ株式会社のグループ会社が運営するランサーズエージェント。
ランサーズの運営だけに他のフリーランスエージェントと比較して登録者数が多いのが特徴です。
特徴・メリット |
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11.ITプロパートナーズ
▲出典:ITプロパートナーズ
ITプロパートナーズは、フリーランスのITエンジニアやWEBデザイナーを探す際におすすめのサービスです。
特徴・メリット |
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12.クラウドテック
▲出典:クラウドテック
クラウドテックは、ウドソーシングサービスで有名な株式会社クラウドワークスが運営するフリーランスエージェント。
リモートワークや週3日・4日稼働の案件を探す際にもおすすめのサービスで、業界最大級のリモートワーク案件が特徴のフリーランスエージェントです。
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