個人事業主が従業員を雇うには?契約形態の種類や必要な手続きを徹底解説
個人事業主として成功を収めるためには、他の人材を活用しなければならない場合もあるでしょう。しかし、従業員を雇う際には、さまざまな手続きや契約形態に関する知識が必要です。
雇用手続きには、労働契約の締結や社会保険の手続き、労働基準法の遵守などが含まれます。正しい手続きを踏むことで、雇用関係を法的に正しく確立し、労働者との良好な関係を構築できます。
また契約形態についても正規雇用やパートタイム、アルバイト、派遣、業務委託契約などの種類があるため、それぞれに合わせた契約書を作成して締結することが重要です。
もし契約内容に不備があったり、契約書を作らなかったりすると、思わぬトラブルを招く可能性があるため注意が必要です。
そこで今回は、個人事業主が人を雇う際に必要な手続きと契約形態の種類を徹底解説します。これから従業員を雇用しようとお考えの個人事業主の方は、ぜひ参考にしてください。
個人事業主が人を雇う際の契約・雇用形態の種類3つ
個人事業主が従業員を雇う際の契約形態には、いくつかの種類があります。そこで以下では、一般契約形態を3つを解説します。
1.正規雇用契約
正規雇用契約は、労働者を正社員として雇用する雇用形態です。
労働者には一定の給与を受け取る権利がある分、雇用主の指示や規則に基づく責任があります。
労働者には労働法に基づく権利と保護が提供され、雇用主は社会保険料や福利厚生などを提供しなければなりません。
2.パートタイム・アルバイト契約
パートタイムやアルバイト契約を結ぶ労働者は、労働時間によって正規雇用と同様または規定の保護を受けることができます。
ただし、通常は週の労働時間が短いため、給与が正規雇用と比べて割安になるのが一般的です。
また、労働保険や社会保険、福利厚生などの権利と保護は、所定の労働時間を超え他場合に企業に提供する義務が生じます。
3.業務委託契約
業務委託契約では、労働者が独立した業者となります。そのため、雇用者と労働者が対等な立場で契約し、特定のプロジェクトや業務を遂行するのが特徴です。
労働者は自分の知識やスキルを提供することによって報酬を得るため、雇用主が社会保険や福利厚生などの費用を提供する必要はありません。
個人事業主が人を雇う際に必要な手続き主な3つ
それでは次に、個人事業主が人を雇う際に必要な手続きを、雇用形態別に解説します。
個人事業主から正規雇用する際の手続き
正規雇用する際には、以下のような手続きが必要です。ただし、法律や地域の労働法に基づく具体的な要件が異なる場合がありますので、状況に応じて専門家に相談することをおすすめします。
労働契約書の作成
労働契約書は、雇用関係の条件や規定を明確にする重要な文書です。
労働時間、賃金、職務内容、雇用期間、福利厚生など、雇用条件を明記する必要があります。
社会保険の手続き
雇用主として、労働者の社会保険への加入手続きが必要です。
具体的には、健康保険、厚生年金、雇用保険などに加入する必要があります。地域によっては、追加の社会保険や労災保険の加入も必要になる場合もあるでしょう。
※社会保険への加入は、一定の条件を満たす場合は必要ありません。その場合は、国民健康保険への加入となります。
労働条件の届出
雇用主は、労働基準法に基づき、労働条件の一部を労働基準監督署などに届け出る必要があります。
例えば、労働時間、休暇、残業手当などの情報提供が必要です。
労働者への情報提供
労働者には、雇用条件や労働規則、安全上の注意事項などについての情報提供が必要です。これには、労働契約書や業務規則、安全衛生に関する指示などの提供が含まれます。
労働法の遵守
雇用主は、労働法を遵守する責任があります。
最低賃金法、労働基準法、労働安全衛生法などの法令を遵守し、労働者の権利を尊重しなければなりません。
個人事業主をパートタイム・アルバイト契約する際の手続き
パートタイムやアルバイト契約で人を雇用する際は、一般的に以下の手続きが必要です。
ただし、法律や地域の労働法に基づく具体的な要件は異なる場合がありますので、個別の状況に応じて専門家に相談することをおすすめします。
労働契約書作成
パートタイムやアルバイトの雇用には、労働契約書を作成する必要があります。
労働時間、賃金、職務内容、雇用期間、福利厚生など、雇用条件を明確にしましょう。
社会保険の手続き
雇用主として、労働者の社会保険への加入手続きが必要です。
具体的には、健康保険、厚生年金、雇用保険などに加入する必要があります。地域によっては、追加の社会保険や労災保険の加入も必要になる場合があります。
※社会保険への加入は、一定の条件を満たす場合は必要ありません。その場合は、国民健康保険への加入となります。
労働条件の届出
雇用主は、労働基準法に定める労働条件の一部を、労働基準監督署などに届ける必要があります。
例えば、労働時間や休暇、残業手当などの情報を提供しなければなりません。
労働者への情報提供
雇用主は、パートタイムやアルバイトの労働者に対して、雇用条件や労働規則、安全上の注意事項などについての情報提供を行う必要があります。
これには、労働契約書や業務規則、安全衛生に関する指示などの提供が含まれます。
労働遵守
雇用主は、パートタイムやアルバイトの労働法を遵守する責任があります。
最低賃金法、労働基準法、労働安全衛生法などの法令を遵守し、労働者の権利を尊重しなければなりません。
個人事業主を業務委託契約する際の手続き
業務委託の場合は、上記のような雇用形態とは異なり、業務委託契約書を交わすことで業務を遂行できます。
そのため、個人事業主が一時的に人材が必要なときは、業務委託契約を結ぶのがおすすめです。
業務委託の場合は、経験豊富で優秀な人材を選び即戦力として働いてもらえるため、教育コストなどもかかりません。
下記の資料では、個人事業主に業務を委託する契約形態の違いから契約する際の注意点などを解説しています。個人事業主との初めての取引をする際はぜひ事前にご確認いただきたい内容ばかりなのでぜひご参照ください。
個人事業主と契約・雇用する際の手続き|4ステップで解説
個人事業主と契約・雇用をする際には、企業として下記のような手続きを行う必要があります。以下では個人事業主と契約・雇用を行う際の具体的な4ステップを解説します。
ステップ1.労働条件の通知
まず、雇用契約を結ぶ際に労働条件を通知する必要があります。これは書面で行うのが一般的で、労働条件通知書を使用すると便利です。労働条件通知書には以下の情報を含める必要があります。
- 契約期間
- 業務内容
- 勤務地
- 労働時間
- 休憩時間
- 賃金
- 休日・休暇
- 退職に関する事項
ステップ2.労働保険の手続き
次に、労働保険(労災保険と雇用保険)の手続きを行います。労働基準監督署とハローワークで手続きを行い、以下の書類を提出します。
- 保険関係成立届:雇用の翌日から10日以内に提出
- 概算保険料申告書:雇用の翌日から50日以内に提出
- 雇用保険適用事業所設置届:雇用の翌日から10日以内に提出
- 雇用保険被保険者資格取得届:雇用日の翌月10日までに提出
ステップ3.税務署への届け出
初めて従業員を雇う場合、税務署に「給与支払事務所等の開設届出書」を提出する必要があります。これは雇用開始から1ヶ月以内に行います。
ステップ4. 源泉徴収の準備
従業員の給与から税金を天引きするために、源泉徴収の準備を行います。従業員に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を記入してもらい、正確な源泉徴収を行います。この申告書は毎年記入してもらう必要があります。
ステップ5.社会保険の手続き
従業員が5人以上いる場合、社会保険(健康保険と厚生年金)の手続きも必要です。社会保険事務所で手続きを行い、以下の書類を提出します。
- 健康保険・厚生年金保険新規適用届
- 健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届
ステップ6.労務管理の書類準備
従業員を雇ったら、「労働者名簿」「賃金台帳」「出勤簿(タイムカード)」を作成しなくてはなりません。これらは「法定三帳簿」と呼ばれ、記載すべき項目も法律で定められています。法定三帳簿は労働保険の申請時に必要となり、3年間の保存義務があります。
ステップ7.就業規則の作成
従業員が10人以上いる場合、就業規則を作成し、労働基準監督署に提出する必要があります。就業規則には、労働条件や職場のルールを明確に記載します。
これらの手続きを順番に進めることで、個人事業主を雇う際の準備が整います。詳細な手続きや必要書類については、関連する役所や専門家に確認することをおすすめします。
下記の資料では上記で説明した業務委託契約書に盛り込む内容や、注意点をテンプレート化してダウンロードしてすぐに使える業務委託契約書テンプレートがございますので、今後業務委託契約の締結をお考えの際はぜひ一度ご参照ください。
個人事業主が従業員を雇用する際の注意点7つ
個人事業主が従業員を雇用する際には、いくつかの重要な注意点があります。そこで、以下に主なポイントをまとめましたので、ぜひ参考にしてください。
1.雇用リスクを理解すること
従業員を雇用することは、事業にとって大きなステップです。ただし、雇用にはさまざまなリスクが伴うため、労働法規や雇用契約に関する知識を持つことが重要です。
2.人件費や採用費を計算すること
従業員を雇用すると、人件費や採用に関連する費用が発生します。これらのコストを事前に計算し、事業の財務計画に組み込む必要があります。
3.税金関係の業務が増加すること
従業員を雇用すると、源泉徴収税の管理や社会保険料の支払いなど、税金関連の業務が増えます。これらの手続きを適切に行うためには、税務知識が必要です。
4.責任が増大すること
従業員を雇用することで、事業主の責任範囲が広がります。従業員の安全や健康を守る義務が発生し、職場環境の整備が求められます。
5.労働保険と社会保険の手続きが必要なこと
従業員を雇用すると、労働保険と社会保険への加入が必要になります。これには、労災保険や雇用保険、健康保険、厚生年金保険が含まれます。手続きは複雑であり、適切な届出や管理が求められます。
6.就業規則の作成が必要となるケースもあること
従業員が10人以上になると、就業規則の作成と労働基準監督署への提出が義務付けられます。従業員が少ない場合でも、トラブルを防ぐために就業規則を作成することが推奨されます。
7.給与支払いと源泉徴収の準備が必要なこと
従業員に給与を支払う際は、源泉徴収を行い、税金を差し引いて納税する必要があります。これには、給与所得者の扶養控除等申告書の取り扱いや、源泉徴収税額表の使用が含まれます。
これらの注意点を理解し、適切な準備と手続きを行うことで、スムーズな雇用プロセスを実現し、事業の発展につなげることができます。個人事業主として従業員を雇用する際は、これらのポイントを念頭に置いておくことが大切です。
業務委託とは?3種類の契約形態の総称
業務委託では、業務を委託する者と受託される者が対等な立場となり、その間に雇用関係はありません。
業務委託契約はあくまで通称であり「請負契約」「委任契約」「準委任契約」の3つが正式名称です。そして、この3種類の契約形態の総称が業務委託と呼ばれています。
以下で、それぞれの契約内容を解説します。
請負契約とは
請負契約とは、一般的に成果物の納品によって業務が完了する業務委託契約のことです。
業務を委託した発注者に対し、受託した者は契約内容のとおりの仕様、品質の成果物を期日までに納品する義務を負います。そして納品された成果物に対して、報酬が支払われる仕組みです。
そのため請負契約では、成果物の内容について契約前に明確にしておくことが重要です。
委任契約とは
委任契約は、受託者が法律行為を遂行することに対して報酬が支払われる契約です。
弁護士や司法書士、税理士などの士業の方が法律行為を行なう際に締結する契約で、請負契約とは異なり、一定の事務処理自体を目的とします。
委任契約では、業務の遂行が受託者に任されており、受託者が善良な管理者意識をもって業務を遂行する義務を負うのが特徴です。
準委任契約とは
準委任契約は、委任契約と同様に、受託者が業務を遂行することに対して報酬が支払われます。
準委任契約は、請負契約とは異なり、時間や日割り、回数などで費用を決めるのが一般的です。
委任契約が法律に関する業務である一方、準委任契約はエンジニアやコンサルタントといった法律以外の分野の業務が対象となります。
▼以下では、準委任契約の特徴やメリットデメリット、活用するためのポイントまでを詳しく解説しています。ぜひ貴社の業務委託契約にお役立てください。
業務委託契約書に記載すべき内容|13要項を網羅
業務委託契約書の作成は義務ではありません、ただし、不要なトラブルを避けるために必ず作成しましょう。
業務委託契約書を作成する際は、次の記載すべき13項目を網羅することが大切です。
- 委託業務の内容
- 委託料(報酬額)
- 支払条件、支払時期、支払い方法など
- 成果物の権利
- 再委託の可否
- 秘密保持に関する条項
- 反社会的勢力の排除
- 禁止事項の詳細
- 契約解除の条件
- 損害賠償について
- 契約期間について
- 所轄の裁判所について
- その他の事項
それぞれ解説します。
1.委託業務の内容
まずはじめに、業務委託する業務の内容や、成果物についての詳細を明記しましょう。
この内容によって、次に紹介する「業務委託契約の種類」が変わるため、委託内容は非常に重要な項目です。
2.委託料(報酬額)
委託料とは、委託先に支払う報酬です。
報酬額がいくらなのか、税抜きと税込み金額を明記しましょう。
3.支払条件、支払時期、支払い方法など
業務委託契約書には、委託金額とともに支払い条件や、時期、方法なども明記します。
請負契約では契約書に記載した通りの製品を納期までに納品しなかった場合、契約不履行となり報酬を支払わないケースがあるため、しっかりと記載しましょう。
4.成果物の権利
業務委託契約では、委託した業務が成果物の納品を目的としていた場合に、その成果物の権利が発注先から発注元に移るのか否かも記載しましょう。
このようなケースでは、著作権や商標権などが絡む取引となるため、事前に弁護士などに相談した上で契約書を作成すると安心です。
5.再委託の可否
業務委託では、委託した仕事をさらに二次下請けや三次下請けに回すこともあります。
このようなケースでは自社の機密事項などが漏れやすくなるリスクがあるため、禁止する場合には契約書にしっかりと明記しておくことが重要です。
6.秘密保持に関する条項
業務委託契約において最も注意したい項目の1つが、この「秘密保持」に関する条項です。
近年は個人情報の管理や企業のコンプライアンスを重視する傾向が強く、自社だけでなく、顧客情報などの取り扱いにも十分な注意が必要です。
もし委託する業務に自社の機密事項や取引先、顧客の情報がある場合には、別途秘密保持契約を交わし、万一に備える必要があります。
7.反社会的勢力の排除
こちらも企業のコンプライアンスに違反しないために注意すべき項目です。
自社はもちろんのこと、相手先にも反社会的勢力とのかかわりがないか確認しましょう。
8.禁止事項の詳細
業務委託契約を結ぶ際に、上記以外の禁止事項があれば記載しましょう。
できるだけ詳細に明記することが大切です。
9.契約解除の条件
契約書に記載した内容に違反があった場合などに、契約を解除できる条件を記載しておきます。
万一の際に自社を守るための切り札となる条項ですので、あらゆるトラブルを想定して内容を決めましょう。
また、契約解除は委託先にとっても一番厳しい条件となるため、常識の範囲内で設定することと、契約先と内容をすり合わせながら決めることが重要です。
10.損害賠償について
損害賠償についての項目も、万一の際に有効です。
成果物の不備や欠陥、納期の遅れが許されない業務委託契約の場合には、損害賠償に関する条項を設けておきましょう。
11.契約期間について
契約期間を定めた取引をする場合には、しっかりとその期間を明記します。
契約期間の詳細によっては、契約書にかかる印紙税額が変わるため、こちらにも留意しながら記載しましょう。
12.所轄の裁判所について
業務委託契約書には、万一のトラブルで裁判となった場合に、所轄の裁判所がどこになるかを明記することが大切です。
特に遠方の業者や個人と契約を結ぶ際には、トラブルが発生した際の所轄の裁判所を明記しておかなければ「両者の中間の裁判所」を指定されるケースもあります。
そこで、あらかじめ発注者の最寄りの裁判所を明記しておき、委託先の合意を得ておきましょう。
実際に裁判に発展するトラブルは少ないものの、裁判所を記載しておくことがトラブルの抑止にも繋がります。
13.その他の事項
その他の事項には、上記以外で記載すべき内容があれば明記しましょう。
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業務委託契約書の作成手順
契約締結後のトラブルを防ぐため、業務委託契約をする際はしっかりと手順を踏んでいく必要があります。ここでは、具体的な業務委託契約書の作成手順について解説していきます。
1.契約内容を相談
業務委託契約を結ぶ両者が契約書に記載する事項について確認し、認識の齟齬がないかを確認する段階になります。見積書が必要な場合はこのタイミングで作成しておくと契約締結の際に起こりうるトラブルを未然に防げます。
また、あくまでも契約内容を相談する段階のため、契約期間や諸費用の負担などの曖昧な部分はなくしましょう。
具体的に相談すべき内容は以下の7つです。
- 契約期間
- 金銭的条件
- 契約解除の条件
- 禁止要項
- 成果物の権利
- 秘密保持
- 損害賠償
これらの項目を元に、双方に不安材料がない形で進めていくことが重要となります。
2.契約書作成と内容確認
契約内容や報酬についての合意を取る段階になります。契約書の確認が終わるといよいよ契約を交わす段階に移るため、最終確認として問題がないかを十分に確認する必要があります。
契約後のトラブルを未然に防ぐためにも、両者で納得ができるまで契約内容に関して認識の擦り合わせをしましょう。
また、業務委託契約書の作成は、委託者と受託者のどちらかが作成しても問題ありませんが、基本的には委託者側作成するパターンが多いです。
この際、法律を順守した契約書の雛形を元に、受託者の条件に合わせてカスタマイズすることで効率的かつ安全に業務委託契約書が作成できるでしょう。
3.業務委託契約書の製本
契約書の製本とは、契約書の差し替えを防ぐため、同じ記載内容の契約書を2部用意し、用意をした2部の契約書に割印をし、契約を締結することです。
完成した業務委託契約書は受託者と委託者の双方で保管します。契約期間が続く限りは永続的に契約書の保管も必要になってきますので、大切に保管しましょう。
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業務委託契約書を作る際の注意点
以下では、業務委託契約書を作る際の注意点を解説します。どれも重要な事項ですので、しっかりとご確認ください。
業務委託契約書に収入印紙は必要?
業務委託契約書に収入印紙が必要なケースは大きく分けて2種類あります。ここでは、具体的に収入印紙が必要になるケースをご紹介します。
第2号文書
請負契約に関する契約書のことを指し、収入印紙税は契約をした金額によって異なります。
また、平成9年4月1日から令和6年3月31日までの間に作成される建設工事の請負に関する契約書の中には税率が軽減されるものも含まれていますので、詳しくは国税庁のHPを確認しましょう。
▲引用:No.7140 印紙税額の一覧表(その1)第1号文書から第4号文書まで
第7号文書
契約期間が3ヶ月以上の継続的取引が対象となる契約書が該当します。
具体的には、代理店契約書や銀行取引約定書が挙げられます。取引ごとの納期や支払い方法を考慮して継続契約に当たるか、個別契約に当たるかで判断する必要があります。
こちらも詳しくは国税庁のHPを確認しましょう。
業務委託契約書は紙での発行が必要?
業務委託契約を結ぶ際に、双方での合意が取れていれば電子契約での締結も可能です。
電子契約であればインターネット環境でどこでも受信が可能になるため、時間や場所にとらわれずスムーズに契約の締結ができます。
また、上述した請負契約の締結の際に発生する印紙税に関しても、電子ファイルを通して契約するため、印紙税が非課税となります。
電子契約を導入することで印紙税だけでなく、郵送費や印刷費用の削減にも繋がるため業務委託契約書は電子データでの発行をおすすめします。
業務委託契約が偽装請負になることも
偽装請負とは、請負契約として契約を結んではいるものの実態として派遣労働に近い形で業務を行なう状況のことを指します。
上述の通り、請負契約は成果物の完成を目的としているため、業務遂行を目的としている労働派遣とは異なります。
偽装請負かどうかを見極めるポイントとしては、実際の指揮命令権がどこにあるかです。請負契約を結んでいる請負会社に対して仕事を依頼している依頼会社から直接的に業務に関わる指示が飛んでくる場合は偽装請負の場合が多いので注意しましょう。
▼以下では、フリーランスを活用する際に注意すべき法律をまとめました。ぜひご参照ください。
フリーランス人材の活用が増加している理由
近年、フリーランスの活用が増えている理由には、次のような要因があると考えられます。
企業が効率性と柔軟な働き手を求めている
近年は、消費者が求める商品やサービスが多様化したこともあり、モノを消費する経済からコトや情報を消費する経済へ変化しています。
そこで企業においては、安定した労働力を獲得するよりも、特定の知識とスキルを持つ優秀な人材とプロジェクトごとに契約するケースが増えています。
優秀なフリーランス人材を活用することで、プロジェクトを遂行する期間だけ契約を締結し、柔軟に働いてもらうことが可能です。
IT化によってリモートワークが増加している
デジタル技術が発達し、企業のIT化が進んだことで、多くの職種でリモートワークやテレワークが可能となりました。
そこで企業では、地域や時間に制約されることなく優秀な人材を獲得するために、フリーランス人材と契約するケースが増えています。
フリーランスには、独立して働く方だけでなく、本業を持ちながら自分の能力を活かすために副業として働く方もいます。
このように、働き方が多様化する中で、優秀な人材にオンラインで仕事をしてもらうことも可能です。
専門的な知識の必要性が増している
近年は、商品やサービスを作る際に、人の労働力よりも高度な知識やスキルといった能力を必要とするケースが増えています。
それは、さまざまな技術が発達したことで生産工程の大半が自動化されるなか、人材の労力よりも能力が優先されるからです。
しかし、能力の高い人材は限られています。そこで、フリーランスとプロジェクトごとに獲得して効率よく働いてもらうことが、企業にとっても効果的です。
プロジェクトをベースとした企業の経済活動が増加している
近年は企業経営のあり方が大きく変わっています。従来は、従業員の数が多く、企業規模が大きい会社ほど経営が安定しているイメージがありました。
しかし現代では、ベンチャー企業をはじめとする中小企業でも、少数精鋭で大きな成果を上げている企業が多くあります。
このような企業の特徴は、正社員を増やさず、プロジェクトごとに優秀なフリーランスと契約し、生産性の高い事業展開を行っていることです。
このように、できるだけ人材にかかるさまざまな固定費を削減し、優秀な人材を獲得できるのがフリーランスの活用が増えている理由です。
フリーランスを活用するメリット
それでは次に、フリーランスを活用するメリットをいくつか紹介します。フリーランスを活用するメリットは、以下の通りです。
コストの削減につながる
フリーランスの場合は正社員と異なり、社会保険料や福利厚生費を会社が負担する必要がありません。
またプロジェクトごとに即戦力人材を採用するため、教育や研修、トレーニングなどの機会を企業が提供することもないでしょう。
そのため企業では、大幅なコスト削減が見込めます。
柔軟な働き方
フリーランスは原則として個人事業主として働く人材なので、柔軟性が高いのが特徴です。
正社員であれば週5日のフルタイムで働き、オフィスにも席を用意する必要があります。
一方フリーランスの場合は「週3日だけ」や「リモート完結」という働き方も可能であるため、企業にとっても負担が少なくて済むでしょう。
即戦力としてスピード採用が可能
フリーランス人材の場合は、企業との合意さえできれば、採用した即日からの稼働も可能です。
特に競合他社がいる場合などは、1日でも早くサービスを展開したいという場合もあるのではないでしょうか。そのような時に即日で業務に取り掛かってもらえるのは、企業にとって大きなメリットとなります。
高い能力に期待できる
フリーランス人材は、その多くがエンジニアやデザイナーなど特定の職能に長けたスペシャリストです。
ジェネラリストが社内に多い場合には、フリーランスを活用することで専門性を補えます。また、フリーランスから教育を受け、社内リソースの能力をアップさせることも可能です。
このように、フリーランス人材を活用することで自社のボトルネックを解消し、生産効率を低コストで向上させることができるでしょう。
フリーランスと正社員の違いについて知りたい方は、「【企業向け】フリーランスと正社員どちらにメリットがある?雇用形態の違いとおすすめを紹介」の記事もご覧ください。
▼以下では、業務委託契約書テンプレートを無料でダウンロードできます。ぜひ貴社が業務委託契約する際にお役立てください。
おすすめのフリーランス人材の採用方法
フリーランスの採用は、フリーランス専門の人材紹介サービスの利用がおすすめです。
フリーランス専門の人材紹介サービスを利用すれば、
「正確な募集情報の掲載」と「希望する人材とのマッチング」
が両立可能です。
特に初めてフリーランスを採用する際には、ノウハウがなければただ時間とコストを浪費するだけになってしまいます。そこで、フリーランス専門の人材紹介サービスを利用し、ノウハウがある程度確立してから他の採用手法に挑戦してみると良いでしょう。
▼以下では、フリーランス採用サービス比較表を無料でダウンロードできます。ぜひ貴社の採用活動の参考にしてください。
フリーランス採用におすすめの人材紹介サービス11選
1. Workship
Workshipはエンジニア/デザイナー/PMまで幅広い職種で、51,100人以上のフリーランス人材が在籍するフリーランス専門エージェントです。募集だけでなく企業側からスカウトできるため積極的な採用をしたい企業におすすめです。
また、フリーランスの実績や経験がわかりにくい採用課題をWorkship独自のアルゴリズムでスコアリングし、即戦力となるフリーランスを採用できます。
特徴・メリット |
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▼以下では、Workshipのサービス資料を無料でダウンロードできます。ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。
2. ポテパンフリーランス
▲出典:ポテパンフリーランス
ポテパンフリーランスはプログラミングスクール「ポテパンキャンプ」を運営する株式会社ポテパンが運営するフリーランス専門エージェントです。プログラミングスクールを傘下にもつエージェントだからこそ、フリーランスへの対応が厚く採用企業側の心配事が少ない点がメリットです。
メインはエンジニアやプログラマーといったIT人材ですが、PMやイラストレーターといった案件も幅広くあります。
特徴・メリット |
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3. レバテック
▲出典:レバテック
レバテックは、フリーランス専門エージェントの大手企業として、取引企業5,000以上、登録エンジニアやクリエイター数は20万人以上の規模となっています。
レバテックが紹介するフリーランス人材は「準委任契約」で働くスタッフで、成果物の納品を目的としない、業務を遂行するためのIT人材を求める方におすすめです。
特徴・メリット |
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4.テックビズフリーランス
▲出典:テックビズ
テックビズフリーランスは、取引先企業1,400社以上、4,000名を超えるエンジニアが登録している大手フリーランスエージェントサイトです。常時採用可能なエンジニアも300名以上おり、最短即日契約も可能です。
テックビズフリーランスでは、テックビズからの紹介意外に、企業からのスカウティングもできるため、能動的な採用活動を進めることもできます。
特徴・メリット |
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5.PE-BANK(ピーイー・バンク)
PE-BANK(ピーイー・バンク)は、マージンや手数料の公開など、透明性の高い契約が評判のフリーランスエージェントです。
東京・大阪以外のエリアの案件が多いため、地方都市の企業にもおすすめできます。
特徴・メリット |
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6.ギークスジョブ(geechs job)
大手企業案件が多いギークスジョブ(geechs job)は、年間契約数1万件以上とITエンジニアの利用実績も豊富。
早く自分の希望条件に合う案件・求人の紹介を受けたいフリーランスのITエンジニアやWEBデザイナーにおすすめのエージェントサービスです。
特徴・メリット |
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7.テクフリ
▲出典:テクフリ
フリーランスエンジニア向けの案件・求人サイトのテクフリ(テックキャリアフリーランス)は、案件・求人情報が常時1万件以上のおすすめフリーランスエージェント。
主な対応エリアは東京・神奈川・千葉・埼玉で、東京周辺でフリーランスのITエンジニアを探す際におすすめのフリーランスエージェントです。
特徴・メリット |
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8.HiPro Tech
▲出典:HiPro Tech
HiPro Tech(ハイプロテック・旧i-common techサービス)は、エンジニアやITコンサルタントに特化したフリーランスエージェント。
運営会社は東証プライム上場企業のパーソルキャリア株式会社で、転職サイトのdodaやハイクラス転職エージェントのdoda Xを運営しています。
特徴・メリット |
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9.ランサーズエージェント
▲出典:ランサーズエージェント
クラウドソーシングサービスで有名なランサーズ株式会社のグループ会社が運営するランサーズエージェント。
ランサーズの運営だけに他のフリーランスエージェントと比較して登録者数が多いのが特徴です。
特徴・メリット |
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10.ITプロパートナーズ
▲出典:ITプロパートナーズ
ITプロパートナーズは、フリーランスのITエンジニアやWEBデザイナーを探す際におすすめのサービスです。
特徴・メリット |
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11.クラウドテック
▲出典:クラウドテック
クラウドテックは、ウドソーシングサービスで有名な株式会社クラウドワークスが運営するフリーランスエージェント。
リモートワークや週3日・4日稼働の案件を探す際にもおすすめのサービスで、業界最大級のリモートワーク案件が特徴のフリーランスエージェントです。
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12.クロスデザイナー
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できるだけ早く優秀な人材を探してすぐにでも業務委託を進めたい。また社内のリソースが足りず、手続きや契約内容のすり合わせに時間が取れないといった場合は、安心してWorkshipにお任せください。
人材マッチングと契約手続きのプロが、責任を持って対応いたします。そして正社員の保有リスクを持たずに、優秀な人材を採用できます。
Workshipには、現在マーケターやディレクター、エンジニア、デザイナーなどおよそ51,100人以上の優秀な人材が登録されています。
人材の質や、自社ツールを使った管理のしやすさが好評で、朝日新聞社やChatwork株式会社など、これまでに累計1,200社以上にご活用いただいています。
Workshipのサービスの特徴を簡単にお伝えします。
アカウント登録が無料!
Workshipはアカウント登録料無料で、次のさまざまな機能をご利用いただけます。
・ニーズに合わせたマッチ度の高い候補者を随時提案
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・求人掲載は無制限
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※自動で費用が発生することはありません。
※料金はユーザーとの成約が完了した時点で発生します。
また、ご利用いただく中でお困りのことがあれば、随時丁寧にサポートいたします。
三者間契約でインボイス制度の不安がない
フリーランスを活用する上で、採用担当者様の工数負担が大きいのが、契約書の取り交わしです。Workshipでは成約時に企業 ⇄ Workship ⇄ フリーランスの三者間契約を締結し、その契約手続きを代行します。クライアント企業となるお客様の契約先はWorkshipとの契約となるため、フリーランス活用でネックとなるインボイス制度への対応も問題ありません。また、毎月の請求処理も代行して行ないます。
Workshipで稼働と進捗管理も安心
成約後のフリーランスの稼働管理も、Workshipの管理画面内から行なえます。管理画面ページを閲覧するだけで、稼働時間や業務の進捗など定期チェックもしやすくなります。
成約まで費用は発生しません!成約後も14日間の返金保証アリ!
Workshipでは、外部のフリーランスを活用し始めるまでは月額費用がかかりません。そのため、自社にマッチする人材をじっくりと見定められます。また、成約後であっても14日間は返金保証があり、ミスマッチを起こす可能性が低くなります。
Workshipでは、エージェント機能のご利用も可能!
Workshipでは、50,000人以上のプロフェッショナルが登録するデータベースを活用し、ハイスキルかつ適切な人材をプロジェクト単位でご紹介するサービスもご利用可能です。
数多くのプロフェッショナル人材のなかから、採用担当者さまのご意向を踏まえ、専属の経験豊富なキャリアコンサルタントが企業さまの求めるポジションや期待するスキル、契約条件などに合わせてプロフェッショナル人材を提案いたします。
マッチング度の高い人材を、最短1週間という速さで紹介できるのがWorkshipの強みです。幅広い分野のプロフェッショナル人材が登録していますので、採用をお急ぎの場合にはぜひご相談ください。
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