外注と派遣|契約内容の違いやメリット・デメリット、使い分ける基準を解説
外注と派遣をどのように使い分ければよいか、お悩みの方も多いのではないでしょうか?
人材確保の手段としてよく比較・検討される「外注」と「派遣」。一見似ているように思えても、契約内容や働き方など、両者は大きく異なります。違いを理解せずに導入すると、法的なリスクや採用ミスマッチにつながる可能性もあるため注意が必要です。
本記事では、外注と派遣の契約内容の違いや、それぞれのメリット・デメリットを整理し、状況に応じた使い分けの基準をわかりやすく解説します。
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外注と派遣の違い

外注と派遣の違いをまとめると、以下のようになります。
| 項目 | 外注 | 派遣 |
| 定義 | 外部の企業や個人に自社業務を任せること | 派遣会社(派遣元)に雇用され、派遣先企業で働く契約形態 |
| 契約形態 | 業務委託契約(請負・準委任・委任) | ・派遣先と派遣元-労働者派遣契約 ・労働者と派遣元-雇用契約 |
| 業務指示 | × | ◯ |
| 働く場所・時間の指定 | × | ◯ |
| 受け入れ制限 | × | 3年ルール、5年ルール |
| 報酬の支払い | 成果物の納品や業務の遂行に対して支払う | ・派遣会社へ派遣料金を支払う ・時給や月給での支払い |
定義の違い
外注とは、自社業務の一部を外部の企業や個人に任せることを指す言葉です。具体的には「社内リソースでは対応しきれない業務を外に出す」イメージで、行為的な意味合いをもちます。似たような言葉に業務委託がありますが、これは契約形態を表す用語です。業務委託は外注の一種となり、委託先はフリーランスや企業などがあります。
一方、派遣とは派遣会社(派遣元)に雇用され、契約に基づいて別の企業(派遣先)で働く形態のことを指します。労働者は派遣元と雇用契約を結び、派遣先は派遣元と「労働者派遣契約」を締結します。
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勤務形態の違い
外注の場合、外注先は企業・個人の裁量で業務を進めます。仮にフリーランスへ仕事を外注する場合、発注元となる企業は働く場所や時間をフリーランスに指示・命令することはできません。請負契約でありながら、実態として労働者のような働き方を強いると、発注者(企業)に罰則が科されるため注意が必要です。
一方、派遣は派遣会社に雇用されている人材が派遣先企業に出向き、日々の業務を派遣先の指揮命令に従って行います。給与や社会保険などは派遣会社が管理しますが、実際の勤務形態は派遣先の社員と同様に、オフィスでの勤務時間や業務内容に沿って働くのが特徴です。
また、派遣社員を受け入れる際には、労働者派遣法に基づき「3年ルール」と「5年ルール」という制限があります。同じ部署で派遣社員を受け入れられる期間は、原則3年までと定められています。3年を超えて同一の派遣労働者を受け入れることは基本的にできず、配置転換や直接雇用などを検討する必要があります。5年を超える場合、派遣労働者は「無期雇用派遣への転換」や「派遣先企業への直接雇用の申し込み」が可能になります。
報酬の仕組みの違い
外注は業務委託契約に基づく取引であり、報酬は業務の成果物や一定期間の業務遂行に対して支払われます。依頼企業は外注先に対して成果や納品物の対価をまとめて支払うため、外注先が内部で人件費や経費をどのように配分するかまでは関与しません。
一方、派遣は労働者派遣契約に基づくもので、時給制や月給制などがあります。企業(派遣先)は派遣会社に派遣料金を支払い、その中から派遣労働者の給与や社会保険料、管理費などがまかなわれます。派遣社員本人は派遣会社から給与を受け取る形です。
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外注と派遣のメリット・デメリットを比較
ここでは外注と派遣、それぞれのメリット・デメリットを整理して解説します。
外注のメリット・デメリット
ここでは外注のメリット・デメリットを解説します。

外注を活用する大きなメリットのひとつは、業務を依頼した時点で即戦力として成果を期待できる点です。外注先は専門性を持ったプロフェッショナルであることが多く、社内での引き継ぎや丁寧な指導を必要とせず、スムーズに業務を進められます。特に高度なスキルや専門知識を要する業務においては、外注によって社内にはないリソースを補完でき、業務品質の向上が期待できます。
またフリーランスや企業など、発注先の選択肢が豊富であることから、予算や納期、得意分野に応じて最適なパートナーを見つけやすいのも魅力です。成果に直結しやすいため、効率的にプロジェクトを推進したい企業にとって有効な手段といえるでしょう。
ただし外注には多くのメリットがある一方で、注意すべきデメリットも存在します。
まず、業務を外部に任せることで成果物は得られても、社内にノウハウが蓄積されにくい点が挙げられます。また、自社に最適な人材や会社を探すまでに時間や労力がかかる場合もあります。
さらに、機密情報を共有する過程で情報漏洩のリスクが伴うことや、発注先の状況によっては継続的に依頼できない可能性も否定できません。こうしたデメリットを踏まえ、外注を検討する際には契約内容やセキュリティ対策、発注先の信頼性などをしっかり見極めていきましょう。
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派遣のメリット・デメリット
次に、派遣のメリット・デメリットを解説します。

派遣のメリット・デメリット
派遣の場合、派遣会社から人材を紹介してもらうため、採用や教育にかかる時間を短縮できます。派遣会社によっては、専門性の高い人材だけを集めたところもあるため、即戦力を確保できるケースもあります。
また派遣会社が社会保険の手続きをするため、採用に関わる業務の負担が軽減される点もメリット。さらに、派遣社員は派遣先企業の指揮命令下で働くため、業務の進め方も自社のやり方に合わせて仕事をしてもらえます。必要に応じて正社員登用を検討できるため、採用ミスマッチを防ぐ手段としても有効です。
一方デメリットとして、派遣社員は派遣元に雇われている有期雇用の社員であるため、社内での帰属意識が低くなりやすい点が挙げられます。また、機密情報を扱う業務では情報漏洩のリスクが伴うことも考慮が必要です。
さらに、契約上の制約から残業や業務量の調整が難しく、契約延長が容易ではないため、長期的に重要度の高い仕事を任せるには制限があります。このような特性を踏まえ、派遣社員を活用する際は業務内容や管理方法を適切に設計することが重要です。
派遣と外注を使い分ける際の判断基準

メリット・デメリットを踏まえたうえで、派遣と外注のどちらを活用すべきかの判断基準は、以下のようなプロセスで検討していきます。
- 業務をコア業務とノンコア業務に分ける
- ノンコア業務は基本的に外注する
- コア業務を細分化。正社員にしか任せられない業務を割り出す
- 正社員以外に任せられるコア業務は外注、あるいは直接監督すべきものは派遣を活用する
コア業務は利益に直結する業務を指し、ノンコア業務とは利益に直結しない業務を指します。このプロセスは、「正社員にしか任せられない業務」を絞り込んでいくためのものであり、事業全体の把握、整理の意味でも効果的です。
外注や派遣でもできる業務を正社員が行なっている状態は、人件費の観点で効率が悪い場合があります。業務を細分化することでそれを明確に区別し、外注と派遣の活用を検討しています。また、肝心なのが直接監督すべきかどうかです。常駐勤務の派遣社員の場合、正社員の指示と確認が外注よりもスピーディーに行なえるため、同じコア業務だとしてもその点で判断するとよいでしょう。
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外注か派遣に迷ったら『フリーランスの活用』がおすすめ

外注と派遣にはそれぞれメリット・デメリットがあり、どちらで人材を確保しようか判断に迷うこともあるでしょう。そんなときに検討したいのが、外注先としてフリーランスを選択することです。
ほとんどのフリーランスは、業界で経験やスキルを身に付けて独立した人材であるため、専門的知識を保有した即戦力人材です。フリーランスの場合、採用までのスピードが早いため、即戦力がすぐに必要な場面で有効です。
また業務委託契約では、契約期間や委託業務の内容を柔軟に調整できるため、短期的なリソース補填から長期的なプロジェクト参画まで幅広く対応します。特にスタートアップや中小企業など、リソースに限りがある企業にとって、フリーランスの活用が事業加速の一手になるかもしれません。
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外注に使える業務委託契約書テンプレート【すぐに使えるひな形】
外注先に業務委託する場合は、下記のテンプレートを参考に業務委託契約書を作成してみてください。必要な項目が網羅されているため、比較的簡単に重要書類を作成できます。
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フリーランスへの外注におすすめの人材紹介サービス11選
「フリーランスに外注したいけれど、何から始めたらいいかわからない」という企業には、フリーランスが集まるプラットフォームやエージェントサービスを活用してみましょう。本章では、フリーランスへの外注におすすめの人材紹介サービスを紹介します。
1. Workship

Workshipは、エンジニア/デザイナー/PMまで幅広い職種で、60,100人以上のフリーランス人材が在籍するフリーランス専門エージェントです。募集だけでなく、企業側からスカウトできるため積極的な採用をしたい企業におすすめです。
双方の合意があれば、業務委託契約から正社員に転換することもできます。専任のカスタマーサクセスが、企業ニーズに合わせて求人作成を代行することも可能です。
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| 特徴・メリット |
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2. ポテパンフリーランス

出典:ポテパンフリーランス
ポテパンフリーランスは、プログラミングスクール「ポテパンキャンプ」を運営する、フリーランスエンジニア専門のエージェントです。
メインはエンジニアやプログラマーといったIT人材ですが、イラストレーターやシナリオライターといった案件を募集している企業もいます。
| 特徴・メリット |
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3. レバテック

出典:レバテック
レバテックは、業界最大級のフリーランス専門エージェントです。エンジニアやデザイナーなど、幅広いIT人材が登録しています。
対応エリアは首都圏、関西、愛知県、福岡県がメインで、フルリモートで募集を出すことも可能です。成果報酬型のサービスであるため、人材が参画/入社が決定するまで無料で利用できます。
| 特徴・メリット |
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4. テックビズフリーランス

出典:テックビズ
テックビズは、エンジニアやデザイナーを紹介してもらえる、大手フリーランスエージェントサイトです。取引実績も3万件以上で、最短即日での紹介も可能です。
テックビズでは、専任コンサルタントが一貫して企業をサポートします。
| 特徴・メリット |
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5. PE-BANK(ピーイー・バンク)

PE-BANK(ピーイー・バンク)は、プロフェッショナルなエンジニアのみが登録している、人材紹介会社です。同社はエンジニアの業務委託だけでなく、エンジニア人材の派遣サービスも展開しています。
また、全国各地にエンジニアがいるため、地方に拠点がある企業でもアサインを依頼できます。
| 特徴・メリット |
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6. ギークスジョブ

出典:ギークスジョブ
ギークスジョブは、毎月100名程度の人材が登録している、ITフリーランス専門のエージェントです。
最短即日での人材紹介があるため、「すぐに仕事を依頼したい」という場合に活躍します。また専門の担当者による、募集状況や企業文化へのヒアリングがあるため、自社と相性がいい人材の紹介が期待できます。
| 特徴・メリット |
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7. テクフリ

出典:テクフリ
テクフリは、無料相談から最短30分で人材を紹介してもらえる、IT人材専門のフリーランスエージェントです。業務委託(準委任契約)で、優秀な人材のアサインが期待できます。
人材募集にかかる掲載費用はかからず、業界最低水準のマージンを設定しています。
| 特徴・メリット |
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8. HiPro Tech

出典:HiPro Tech
HiPro Techは、エンジニアやITコンサルタントに特化したフリーランスエージェントです。運営会社は、転職サイトのdodaで有名なパーソルキャリア株式会社です。
常時7,000名を超える登録者の中から、自社にマッチする優秀なエンジニアを紹介してもらえます。
| 特徴・メリット |
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9. ランサーズテックエージェント

ランサーズテックエージェントは、大手企業からベンチャー企業までの導入がある、フリーランス専門エージェントです。エンジニアやデザイナー、コンサルタントなど、多様な人材が登録しています。
また日本最大級のクラウドソーシング「Lancers」と連携しているため、豊富な人材プールから自社が求める人材を提案してもらえるでしょう。
| 特徴・メリット |
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10. ITプロパートナーズ

出典:ITプロパートナーズ
ITプロパートナーズは、即戦力となるエンジニアやマーケターと出会える、フリーランス専門エージェントです。大手企業からベンチャー企業まで、さまざまな企業での導入事例があります。
問い合わせから60分というスピーディーな紹介も、同サービスの魅力です。
| 特徴・メリット |
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11. クラウドワークスエージェント
クラウドワークスエージェントは、株式会社クラウドワークスが運営する、フリーランス専門のエージェントです。「リモートワークでの依頼」や「週3日・4日での稼働依頼」が可能です。
業界最大級の登録者から、自社にマッチしたエンジニアやマーケターを紹介してもらえます。
| 特徴・メリット |
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▼以下では、採用ペルソナの構成要素や作成ステップ、フォーマットまで紹介しています。ぜひ参考にしてください。

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