業務委託契約で発生しやすいトラブルとは?事例や注意点を解説
知識が不十分なまま業務委託契約を結ぶと、トラブルが発生しやすくなります。仮に悪意がなかったとしても、場合によっては損害賠償が求められることも。
本記事では、業務委託契約で起きやすいトラブル事例やトラブルを引き起こさないための注意点について解説します!
業務委託契約とは?
まずは業務委託契約の概要について解説します。
業務委託契約の種類
業務委託契約には、委任・準委任契約と請負契約の2種類の契約形式があります。
これらの違いは報酬の対象です。
請負契約の場合は、成果物が報酬の対象になるため、働いた時間に関係なく成果物に対して決まった額の報酬を支払います。それに対し、委任・準委任契約は労働そのものに報酬を支払うため、働いた時間によって報酬額が変動します。
それぞれについて、下記の記事でより詳しく解説しています。
業務委託契約のメリット
業務委託契約のメリットとしては下記が挙げられます。
- 専門性の高い業務の委託ができる
- 即戦力の人材と契約できる
- コストを削減できる
業務委託で契約する人材は、多くの方がフリーランスで活躍しています。そのため、会社員と比較しても高いスキルを持っていることが多く、より専門性の高い業務を委託できます。
高いスキルを持った即戦力の人材と契約することで、社内人材を教育する手間も省けます。
また協力が必要な業務が発生したタイミングに絞って契約することで、無駄なコストを省けます。そのうえ業務委託契約であれば、社会保険料を負担する必要がないため、そういった点でもコストを削減できます。
採用にかかるコストについての詳しい情報については、こちらの資料で解説しています。
業務委託契約のデメリット
続いて業務委託契約のデメリットとしては、下記が挙げられます。
- 業務を細かく管理できない
- 社内にノウハウが蓄積されない
- 依頼相手が見つからない場合がある
業務委託契約では、受託者に対する指揮命令権がありません。そのため業務の進め方などについて細かな指示ができないため、業務のクオリティ管理が難しくなります。
次にノウハウの蓄積についてです。業務委託契約の場合は、あくまで業務のみを依頼することになるため、その業務に対するノウハウが社内に蓄積されません。
最後に、人手が必要になったからといってすぐに適した人材と契約できるとは限りません。高いスキルを持った人材ほど、需要が高いため多くの企業と取り合いの状況になります。だからと言って焦って契約をすると、充分なスキルを所有していなかったりする可能性も。
こういった事態を避けるためにも、採用サービスの活用がおすすめです。こちらの資料をぜひご覧ください。
業務委託契約のトラブル事例5選
業務委託契約で起きやすいトラブルについて、状況別に解説します。
1.偽装請負に関するトラブル
偽装請負は、請負契約を結んだ場合に起きやすいトラブルで、請負契約では認められていない行為を行うことを指します。
まず請負契約では、委託者側に指揮命令権がありません。そのため、本来であれば業務の進め方などについて細かな指示を出せませんが、これを無視して指示、管理した場合は偽装請負と認定されます。
偽装請負を行った場合は罰則が科せられることもあるため、請負契約を結ぶ際は特に注意が必要な点です。
また偽装請負については、以下の記事でより詳しく解説しています。
2.損害賠償に関するトラブル
相手の過失により損害を受けた場合、受託者、委託者どちらにも損害賠償を請求する権利があります。また相手の過失が故意だった場合は、定められた損害賠償の上限を撤廃できます。
損害賠償については、業務委託契約を結ぶ際の契約書に損害賠償条項によって、詳細が取り決められます。
もちろん、損害賠償を請求する、もしくはされるような事態にならないことが最善ですが、万が一のことを考え、必ず契約書には損害賠償条項を明記しましょう。
契約書の作成については、こちらの資料で詳しく解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
3.中途解約に関するトラブル
業務委託契約では委託者、もしくは受託者の問題により、契約期間内で契約を解除する事態が発生することがあります。
そして中途解約も損害賠償の対象となる場合があります。民法第651条では、「相手方に不利な時期に委任を解除したとき。」はそれによって生じた損害を賠償しなければいけないと定められています。
しかし、やむを得ない事情があった場合や、双方の合意の元の中途解約であれば、損害賠償を支払う義務はないとされているため、仮に受託者との契約を中途解約する場合は、相手の合意を取ってから行いましょう。
4.再委託に関するトラブル
業務受託者が、受託した業務をさらに第三者に委託することを再委託と言います。
再委託は、業務の質が担保されなくなったり、機密情報の漏洩の危険があったりするため、原則禁止とされています。
しかし委託者に無断で再委託を行う受託者もいるため、必ず契約時点で再委託禁止の旨と違反した場合の処置について明記しましょう。
もちろん双方の合意のもとであれば再委託は可能ですが、危険も多いため再委託の許可は信頼できる相手に限定しましょう。
5.報酬支払いに関するトラブル
報酬の支払いは、金銭が関わるためトラブルが起きやすいです。
まず報酬の対象や支払いのタイミングについては、請負契約と委任・準委任契約で異なるため、契約形式に合わせて決定しましょう。
また支払い総額だけでなく、支払い方法や着手金、消費税などについても契約書に明記しましょう。
業務委託契約でトラブルを起こさないための注意点
業務委託契約でトラブルを起こさないためのポイントについて解説します。
必要事項を契約時点で取り決めておく
契約書は、トラブルが起きた場合だけでなく、トラブルの防止にも有効です。
報酬に関する項目や損害賠償に関する項目など、曖昧な契約を防ぐためにも必要な内容を全て明記しましょう。
業務委託契約書に明記するべき項目には下記が挙げられます。
- 報酬
- 契約期間
- 報酬の支払い条件
- 成果物の権利
- 再委託について
- 禁止事項
- 損害賠償について
上記で紹介したのはあくまで一部分です。下記の資料から、業務委託契約書のテンプレートがダウンロードできますので、ぜひご活用ください。
法律を徹底的に守る
当然のことですが、法律違反は必ず避けましょう。
特に偽装請負や二重派遣といった違反行為は、故意、過失どちらの場合でも労働者派遣法により禁じられており、違反をすれば罰則が科せられます。
トラブルを避けるためには、ルールを守ることが必要不可欠です。
信頼できる相手と契約する
トラブルを防ぐためには、相手側の協力も大切です。
委託者側がどれだけ注意をしたとしても、受託者側が違反行為をすればトラブルが発生してしまいます。
こういった事態を避けるためには、信頼できる相手に限定して契約することが大切です。信頼できる相手と契約するためには、下記の手段が有効です。
- 契約前に十分な面接を行う
- 信頼できる仲介サービスを活用する
- 信頼できる相手から紹介してもらう
緊急で人手が必要だからといって、相手の人柄や実績の確認が不十分なまま契約してしまうと、トラブルも起きやすくなります。時間がない場合でも、相手を見極めてから契約しましょう。
また下記の資料で、採用の失敗例を紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。
信頼できる相手と業務委託契約を結ぶならWorkship
上記でも解説したように、業務委託契約でトラブルを起こさないようにするためには、信頼できる相手と契約することが重要です。そこでおすすめなのが弊社が運営するWorkshipです。
Workshipは、フリーランスと企業とをつなげる人材マッチングサービスで、エンジニアやマーケター、デザイナーをはじめさまざまな職種のフリーランスが35,000人以上登録しています。朝日新聞社やChatwork株式会社などこれまでに600社以上の企業で導入いただいています。
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