フリーランスコーダーとの業務委託契約書のテンプレートと作り方を解説
フリーランスのコーダーとは、HTMLやCSS、JavaScriptといったコンピューター言語を使用して、企業のアプリケーションやWebサイトの構築、ソフトウェア開発などを請け負うIT人材のことを指します。
優秀なフリーランスのコーダーは、情報社会と呼ばれる現代において、さまざまな企業に必要不可欠な存在です。ただし、コーダーが常に必要となるケースはそれほど多くないため、必要に応じてフリーランスコーダーに業務委託するのがおすすめです。
フリーランスのコーダーに業務委託する際は、契約書の作成が欠かせません。業務委託契約書を作成する義務はありませんが、契約書を作成しなければさまざまなリスクがあります。
そこで今回は、フリーランスコーダーとの業務委託契約書のテンプレートと作り方を解説します。これからコーダーへの業務委託をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
コーダーとは?
コーダーは、主にプログラミングを行うプロの開発者のことを指します。
コーダーは、プログラミング言語やITスキルを活用して、ソフトウェアやウェブアプリケーション、モバイルアプリ、デスクトップアプリなどのプログラムを作成するのが一般的です。
コーダーの主な業務
コーダーの主な業務は、プログラミング言語を使用してコンピュータコードを記述し、ソフトウェアやアプリケーションを開発することです。
コーダーは、クライアントやユーザーのニーズに対応するためにプログラムを作成したり、ソフトウェアやWeb開発を行います。また、新しいプログラムの作成やWeb開発だけでなく、プログラムの最適化や改善に関わるケースもあります。
このように優秀なコーダーは、ユーザーやクライアントのニーズに合わせ、さまざまなタスクに対応できるでしょう。
コーダーの仕事を業務委託するメリット
コーダーの仕事を業務委託するメリットとして、主に以下のようなものが挙げられます。
専門知識とスキルを活用できる
優秀なコーダーは、プログラミングやソフトウェア開発に関する専門知識と高いスキルを持っています。
外部のコーダーに業務委託することで、コーダーを雇用して開発チームを準備する必要がなくなり、短期間でプロフェッショナルなチームを社内に構築できるでしょう。
コストを削減できる
外部のコーダーに委託業務することにより、自社内でコーダーを雇用するための固定給与や福利厚生費をかける必要がなくなります。
コーダーの業務が必要な時だけ外部に委託することで、人件費や設備費などのさまざまなコストを削減できるでしょう。
柔軟性と効率性を確保できる
業務委託には、個別のプロジェクトごとに異なるさまざまなニーズに対応できる柔軟性があります。
そのため、特定のプロジェクトが終了した後も、他のプロジェクトにコーダーを再構成することが可能です。
また、必要なリソースを迅速に手配できるため、プロジェクトの効率性が向上します。
人材を選ぶ際にグローバルな人材を選択できる
業務委託人材を活用することで、リソースの地理的な観点を無視し、世界中のコーダーにアクセス可能です。
これにより、最適なスキルを持つコーダーを選ぶことができます。
専門的なスキルと経験を活かした採用が可能
優秀なコーダーには、経験豊富で高品質なコードを提供できます。
業務委託を活用することにより、優秀なコーダーの経験とスキルを、いつでも活用できるのもメリットです。
採用リスクを軽減できる
自社でコーダーを雇用する場合には、採用のミスマッチなど、雇用関連のリスクやトラブルが発生する可能性があります。
そこで業務委託人材を活用することで、採用リスクを大幅に軽減できるでしょう。
コーダーの業務委託にフリーランスをおすすめする理由
コーダーの業務委託にはフリーランスがおすすめです。その理由としては、次のようなものが挙げられます。
コストの削減と効率性
フリーランスは、一般的に大手の運用代行会社よりもリーズナブルな料金でサービスを提供しています。
特に中小企業や個人事業主など、コーディングの予算に限りがある場合には、フリーランスの運用代行を選ぶことでコストを大幅に削減できるでしょう。
柔軟な対応に期待できる
フリーランスのコーダーにコーディング業務を委託した場合、一般的には大手運用代行会社よりも柔軟な対応に期待ができます。
経験豊富で優秀なフリーランスであれば、企業のニーズに合わせて、適切にカスタマイズされたサービスを提供してくれるでしょう。
コーダーの仕事は多岐に渡るため、柔軟な対応ができるフリーランス人材は、強力な戦力として期待できます。
密なコミュニケーションが可能
フリーランスの場合は、大手とは異なり、クライアントとの直接的なコミュニケーションが可能です。
コーディングの進捗や課題についての相談も円滑に進めることができるため、初めてのコーディング業務を委託する場合でも安心して進めることができるでしょう。
専門性と豊富な経験に期待できる
優秀なフリーランスは、豊富な経験と専門知識を持っています。
業務委託するフリーランスの経験や実績を確認し、信頼性できるフリーランスを選択することで、高品質なWeb開発などのコーディングに期待ができるでしょう。
フレキシブルに契約条件を設定できる可能性
フリーランスとの契約条件を決める際は、一般的に大手の運用代行会社よりも柔軟に設定しやすいのも特徴です。
契約期間やサービス内容を調整しやすく、企業のニーズや希望に合わせた契約条件を設定できるでしょう。
個別対応にも応じてくれやすい
フリーランスはクライアントを絞り込んで契約することが多いため、個別対応しやすい点も注目です。
そのため、フリーランスへの業務委託は、より丁寧なサポートや柔軟なコミュニケーションを重視する企業に適しているといえるでしょう。
これらのメリットを考慮して、信頼性の高いフリーランスを選択することで、Web開発を効率良く進めることが可能です。
優秀なフリーランスコーダーの選び方
優秀なフリーランスコーダーを選ぶ際は、以下の点に注意することが重要です。
豊富な経験と実績があるか
信頼性の高いフリーランスコーダーを探す際は、豊富な経験と成功実績を参考にするのが基本です。
過去の実績についての情報は、フリーランスのSNSアカウントを参考にしたり、他のクライアントからの口コミなどで確認できるでしょう。
専門知識とスキルがあるか
優秀なフリーランスコーダーには専門的な知識とスキルが必要です。
そこで、業務を依頼する予定のフリーランスコーダーが、どのような知識やスキルを持っているのかを確認しましょう。
知識やスキルを確認する際は、社内でコーダーを活用する部署のリーダーに選考してもらうか、社外の専門家を活用するのがおすすめです。
業務に柔軟に対応できるか
フリーランスコーダーを選ぶ際は、コミュニケーションがスムーズにできるかどうかを確認することも重要な要素です。
突発的に起こるトラブルなどへの対応時間や問い合わせへの対応など、業務への対応が迅速にできるかを確認することが重要です。
自社の責任者や担当者と、いつでも連絡が取れる体制にあるかを確認しましょう。
サービス内容と価格は適切か
フリーランスコーダーが提供する具体的なサービス内容と価格を比較検討しましょう。
まず、契約内容が自分のニーズに適合しているか、価格が適切かどうかを検討します。
契約内容を明確にできているか
フリーランスのコーダーと契約を締結する前に、提供されるサービス内容や料金、機密保持、契約条件などの契約内容を明確にしておくことが重要です。
契約内容が決まれば、業務委託契約書を作成し、双方が納得した上で署名押印して保管しましょう。
フリーランスのコーダーに業務委託する際の注意点
フリーランスのコーダーを活用する場合は、次の注意点に留意することが重要です。
自社のコーディング業務の目的や特徴に合わせて、ぜひ参考にしてください。
フリーランスの実績や信頼性を確認する
フリーランスのコーダーを選ぶ際は、その実績や信頼性をよく確認することが重要です。
過去の実績や顧客の評価や口コミを調査し、信頼性の高いフリーランスを選んで契約しましょう。
フリーランスのスキルや専門知識を確認する
コーダーには、専門的な知識とスキルが必要です。
そこで、フリーランスコーダーのスキルや専門知識をしっかりと把握し、自社のニーズに合った能力を持っているかを確認することが大切です。
フリーランスのコミュニケーション能力を確認する
フリーランスコーダーと契約する際は、しっかりとしたコミュニケーション能力があるかを確認することが重要です。
コーディング業務の進捗はもちろん、Web開発や改善に関する相談などに対してスムーズに対応できるか確認し、効果的なコミュニケーションが取れるフリーランスコーダーを選ぶことが大切です。
契約内容を明確にする
フリーランスのコーダーと契約する際は、業務委託契約書を作成し、サービス内容や料金、納期などを明記することが重要です。
運用範囲や報酬、機密保持などについても契約書に明確に記載しておくことで、不要なトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
機密情報の保護が確保できるか確認する
コーディングの業務を外部に委託する場合には、企業の機密情報が含まれることがあります。
そのため、フリーランスのコーダーには、機密情報の適切な取り扱いを求めることが重要です。
上記で解説したように、業務委託契約書に機密保持について記載するとともに、重要情報の保護に関する条項(損害賠償請求など)をまとめた契約書を作成すると良いでしょう。
テストや評価期間を設定する
コーディングの業務には専門的な知識やスキルが必要となるため、契約書を交わす前にテストや評価期間を設定し、フリーランスコーダーの適性を確認しましょう。
そして、テスト期間の結果を見たうえで、業務委託契約するのがおすすめです。
ただし、テスト期間とはいえ報酬の支払いは必要です。しっかりと金額を提示して、双方が納得したうえでテスト期間を設けましょう。
契約の解除や終了に関する条件を設定する
フリーランスのコーダーにかかわらず、業務委託契約書を交わす際は、必ず契約を解除する場合を想定した条件を明確に記載しておくことが重要です。
コーディング業務の開始後に思っているようなスキルや知識がないと分かった場合や、質の高いプログラムを構築できないケースなど、契約期間の途中でも解約できるように備えましょう。
上記のような注意点を踏まえ、信頼性のあるフリーランスコーダーを選び、契約することが重要です。そこで、契約前にフリーランスのコーダーと協議・検討したうえで、自社の目的に合った適切な外注先を選択することが大切です。
フリーランスとの業務委託に契約書が必要な理由
フリーランスコーダーとの契約では、企業と運用代行業者との間で業務委託契約を結ぶのが一般的です。そして、業務委託契約を交わす際は、必ず業務委託契約書を作成しましょう。
業務委託契約書を作成すべき理由は、以下のとおりです。
トラブルを回避するため
業務委託とは、発注元の企業が業務の一部または全部を、社外の業者やフリーランスなどに委託することです。その際に、委託する業務を明確にしておかなければ、委託先が思うような仕事ができない可能性があります。
もし納品された製品が、注文通りのものでなかったとしても、契約書がなければ指摘できません。また納期についても契約書に記載しておかなければ、約束通りに納品されない可能性もあるでしょう。
このようなトラブルを避けるためにも、契約書に業務内容を明確に記し、納期や支払いに関する条件等を確認することが非常に重要です。
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信頼関係を構築するため
業務委託契約書の作成は、業務を委託する側とされる側の両者が、安心して業務を遂行するためにも重要な役割を果たします。
委託側(発注元)としては、委託する業務内容を明記することで、業務の進捗状況を把握しながら確認できます。一方業務を受託した側(発注先)も、報酬金額や支払い方法が明確であるため、業務に集中できるのがメリットです。
このように、契約書の作成によって両者に信頼関係が生まれ、より円滑に業務を遂行できるため、契約書の作成は必須といえるでしょう。
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業務委託契約書の作成方法と記載すべき13項目
業務委託契約書の作成にあたり、記載すべき13項目は次の通りです。
- 委託業務の内容
- 委託料(報酬額)
- 支払条件、支払時期、支払い方法など
- 成果物の権利
- 再委託の可否
- 秘密保持に関する条項
- 反社会的勢力の排除
- 禁止事項の詳細
- 契約解除の条件
- 損害賠償について
- 契約期間について
- 所轄の裁判所について
- その他の事項
それぞれ解説します。
1.委託業務の内容
まず、業務委託する業務の内容や、成果物についての詳細を明記しましょう。この内容によって、次に紹介する「業務委託契約の種類」が変わるため、委託内容は非常に重要な項目です。
2.委託料(報酬額)
委託料とは、委託先に支払う報酬です。報酬額がいくらなのか、税抜きと税込み金額を明記しましょう。
3.支払条件、支払時期、支払い方法など
業務委託契約書に記載するのは、委託金額とともに支払い条件や、時期、方法なども明記します。請負契約では、契約書に記載した通りの製品を、納期までに納品しなかった場合、契約不履行となり報酬を支払わないケースがあるため、しっかりと記載しましょう。
4.成果物の権利
業務委託契約では、委託した業務が成果物の納品を目的としていた場合に、その成果物の権利が発注先から発注元に移るのか否かも記載しましょう。このようなケースでは、著作権や商標権などが絡む取引となるため、事前に弁護士などに相談した上で契約書を作成すると安心です。
5.再委託の可否
業務委託では、委託した仕事をさらに二次下請けや三次下請けに回すこともあります。このようなケースでは自社の機密事項などが漏れやすくなるリスクがあるため、禁止する場合には、契約書にしっかりと明記しておきましょう。
6.秘密保持に関する条項
業務委託契約において、最も注意したい項目の1つが、この「秘密保持」に関する条項です。近年は個人情報の管理や企業のコンプライアンスを重視する傾向が強く、自社だけでなく、顧客情報などの取り扱いにも十分な注意が必要です。
もし委託する業務に自社の機密事項や取引先、顧客の情報がある場合には、別途秘密保持契約を交わし、万一に備える必要があります。
7.反社会的勢力の排除
こちらも企業のコンプライアンスに違反しないために注意すべき項目です。自社はもちろんのこと、相手先にも反社会的勢力とのかかわりがないか確認しましょう。
8.禁止事項の詳細
業務委託契約を結ぶ際に、上記以外の禁止事項があれば記載しましょう。できるだけ詳細に明記することが大切です。
9.契約解除の条件
契約書に記載した内容に違反があった場合などに、契約を解除できる条件を記載しておきます。万一の際に自社を守るための切り札となる条項ですので、あらゆるトラブルを想定して内容を決めましょう。また、契約解除は委託先にとっても一番厳しい条件となるため、常識の範囲内で設定すること。また、契約先と内容をすり合わせながら決めることが重要です。
10.損害賠償について
損害賠償についての項目も、万一の際に有効です。成果物の不備や欠陥、納期の遅れが許されない業務委託契約の場合には、損害賠償に関する条項を設けておきましょう。
11.契約期間について
契約期間を定めた取引する場合には、しっかりとその期間を明記します。契約期間の詳細によっては、契約書にかかる印紙税額が変わるため、こちらにも留意しながら記載しましょう。
12.所轄の裁判所について
業務委託契約書には、万一のトラブルで裁判となった場合に、所轄の裁判所がどこになるかを明記することが大切です。
特に遠方の業者や個人と契約を結ぶ際には、トラブルが発生した際の所轄の裁判所を明記しておかなければ「両者の中間の裁判所」を指定されるケースもあります。
そこで、あらかじめ発注者の最寄りの裁判所を明記しておき、委託先の合意を得ておきましょう。
実際に裁判に発展するトラブルは少ないものの、裁判所を記載しておくことがトラブルの抑止にも繋がります。
13.その他の事項
その他の事項には、上記以外で記載すべき内容があれば明記しましょう。
業務委託契約書テンプレート【すぐに使えるひな形】
ここまで業務委託契約書の作成方法や注意点について解説してきました。業務を委託する場合は下記のテンプレートを参考に業務委託契約書を作成してみてください。
フリーランスコーダーの業務委託におすすめの人材サービス11選
1. Workship
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9.ランサーズエージェント
▲出典:ランサーズエージェント
クラウドソーシングサービスで有名なランサーズ株式会社のグループ会社が運営するランサーズエージェント。
ランサーズの運営だけに他のフリーランスエージェントと比較して登録者数が多いのが特徴です。
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10.ITプロパートナーズ
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ITプロパートナーズは、フリーランスのITエンジニアやWEBデザイナーを探す際におすすめのサービスです。
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