エンジニア採用の成功ポイント|採用手法やおすすめエージェント8選を紹介
さまざまな業界でインターネットが普及したいま、さまざまな業界でIT化やDX(デジタルトランスフォーメーション)が進んでいます。そのため、各企業でエンジニアなどのIT人材の需要が急速に高まっています。
ただ、人材市場におけるエンジニアの供給数が需要と比べて少ないため、多くの企業が採用に苦戦しているのが現状です。
どの企業においても、エンジニアの採用を成功させるための施策を講じながら、優秀な人材の確保に懸命に取り組んでいます。しかし、エンジニア人材の確保は難しいのが現実です。
そこで今回は、エンジニア採用の成功ポイントや、採用手法、おすすめエージェント8選を紹介します。
これからエンジニアの採用をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
エンジニアの採用が難しい外的理由
エンジニア採用が難しい理由としては、エンジニアの人材市場にある外的要因と、採用側の企業に原因がある内的要因があります。そこで以下では、外的要因と内的要因をそれぞれ解説します。
まずは、次の外的要因5つについて解説します。
- IT業界の変化が激しい
- 需要に対してエンジニアの数が足りない
- 「売り手市場」で採用競争が激しい
- 採用手段の多様化
- 就業形態の多様化
1. IT業界の変化が激しい
ITに関連する業務は、ひとつのスキルや技術がずっと使えることはほとんどありません。そのため、転職者が持つ技術やノウハウが、数年後には役に立たない可能性があります。
そのため、自社に必要なスキル・技術の見極めが難しく、またそれぞれの技術に精通したエンジニアの数も多くないのが現状です。
このように、常にITスキルの学習が求められる業界であることも、エンジニアの人材不足を引き起こすひとつの要因と言えるでしょう。
2. 需要に対してエンジニアの数が足りない
エンジニアを求める企業や市場の規模(需要)に対して、人材の数(供給)が少ないのも採用が難しい一因です。
下のグラフは、経済産業省が発表した「IT人材の受給に関する調査」から抜粋したもので、IT人材の需給をここ数年から2030年まで示した予測値です。
▲出典:経済産業省「IT人材需給に関する調査」(2019年3月)
上のグラフは、需要と供給の差=ギャップを分析しグラフ化したものであり、今後ギャップは拡大し続け2030年には最大で約79万人のIT人材が不足すると言われています。
需要と供給の差が大きくなると、それだけ競争率が高まり、採用コストは多くかかります。そのため、エンジニア採用では、ある程度の採用コストを計上した上で採用活動を行うことが重要です。
3. 「売り手市場」で採用競争が激しい
現代は、一般職でさえ人手不足に直面している企業が多く「売り手市場」が続いています。そのため優秀なエンジニアを抱えている企業は、今いるエンジニアを手放さないために、高単価の雇用条件を出しています。
下のグラフは転職サービス『dode』が自社サービス内の求人数(採用予定人数)、転職希望者数から独自に算出した「転職求人倍率」の数値です。
▲出典:doda
グラフを見てみると「技術系(IT・通信)」の転職求人倍率は、2014年以降、他業種をおさえてつねに高い水準をマークしており、企業の求人数に人材供給が追いついていないことが伺えます。
エンジニア不足は今後も続く見通しのため、会社員エンジニアの流動性はさらに低くなり、求人倍率は更に上がると予想されます。
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4. 採用手段の多様化
最近の傾向として、採用媒体を使わずに転職するエンジニアも多くなってきています。とくにエンジニアの場合、他業種に比べてもリファラル採用での転職者が多い傾向があります。
一方採用媒体としては、エンジニアに特化した人材サービスが人気となっており、求職中のエンジニアにアプローチする方法が多様化していることも理解しておきましょう。
5. 就業形態の多様化
副業を認める企業が増えていることも、エンジニア採用が難しい原因の一つとなっています。
従来は副業などの働き方が一般化していなかったため、基本的に1つの会社で働くのが主流でした。そのため、ほかの成長環境や収入を得るために、転職活動をする人材も多くいました。
しかし、副業が認められれば転職するリスクを取る必要がありません。このような働き方の多様化が急速に進んでいることも、転職するエンジニア人材が少なくなる理由の一つと考えられます。
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エンジニアの採用が難しい内的理由
以下では、エンジニア採用を難しくさせる内的理由について解説します。
代表的な内的理由には、次の3つがあります。
- 人材のペルソナ設定の難しさ
- スキルの見極めの難しさ
- 条件・待遇面での合意の難しさ
1. 人材のペルソナ設定の難しさ
エンジニア人材の場合、スキルや業務範囲は、個々のエンジニアによってさまざまです。また、企業ごとに求めるスキルも異なります。
そのため、他の部署と同じような流れで採用をすすめた場合にペルソナの基準を明確にできず、効果的な採用活動ができない可能性があります。
このような採用活動の弊害が、結果として「求める応募者が来ない」「採用後のミスマッチ」などの問題につながり、採用がますます難しくなるのです。
2. スキルの見極めの難しさ
専門性が高い職種のなかでも、エンジニアはとくにスキルの見極めが難しい職種の1つです。
そのため非エンジニアの採用担当者にとっては、現場で本当に必要なスキルの見極めができません。
また、もし現場の担当者が採用に加わることでスキルレベルの判断ができたとしても、人事・採用部署側で「社風・文化に合わない」などを理由に採用にいたらないケースもあります。
3. 条件・待遇面での合意の難しさ
エンジニアの人材市場は「売り手市場」が続いており、条件・待遇面でも高い水準が求められる場合があります。
いざ優秀な人材が見つかっても、求職者が求める条件・待遇に経営陣からの許可がおりなかった、あるいは他社が提示する条件・待遇に負けてしまったなど、採用のチャンスを逃してしまうケースも少なくありません。
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エンジニア採用を成功させる6つのポイント
以下では、エンジニア採用を成功に導くポイント6つを解説します。
- 自社のエンジニアや経営陣と、採用基準をすり合わせる
- 求めるエンジニア像を明確にする
- ジョブディスクリプションを作り込む
- 連絡・応対はていねいにすばやく
- 発信文化を形成する
- 就業形態や求めるスキルを再検討する
1. 自社のエンジニアや経営陣と採用基準をすり合わせる
エンジニアの採用活動にとっては、自社のエンジニアの意見をヒアリングすることが重要となります。なぜなら、どのようなスキルや経験が必要なのかについて、現場と人事で「求めるペルソナ」を一致させることにより、業務と人材のミスマッチを防げるからです。
自社エンジニアに実際の求人内容を確認してもらうのもおすすめのです。エンジニアにとって魅力のある求人になっているか、記載が漏れている情報がないか判断してもらえば、より訴求力のある求人が作成できるでしょう。また、実際の面接にも同席してもらえれば、なお良いでしょう。
また、条件や待遇面で他社に負けないためにも、経営陣からエンジニアの採用要件についての合意をとっておくことも重要です。優秀な人材を採用するには、相応のコストがかかることを理解しましょう。
2. 求めるエンジニア像を明確にする
求める人物像が明確になればなるほど、ミスマッチのリスクは低下します。また、求職者にとっても必要となるスキルや経験が想像しやすくなるため、効果的な採用活動ができるでしょう。
「求める人物像」は、自社のエンジニアと協力して作成します。その際、以下の項目を明確にしておくと良いでしょう。
- 扱えるプログラミング言語
- 使用できるソフトウェア、ツール
- 即戦力 or 育成枠
- 範囲業務
- パーソナル面(性格や志向)
以下のような表にまとめると、社内での共有もしやすくおすすめです。
▲出典:type
3. ジョブディスクリプションを作り込む
ジョブディスクリプション(職務記述書)とは、募集する職種の業務範囲・報酬・責任・条件などをわかりやすくまとめた募集要項のことです。
ジョブディスクリプションでは、業務条件の他にも「業務の難易度」や「必要なスキル」がまとめられているため、求職者は自分の能力にマッチした業務を選択し、安心して応募できます。
もともと欧米で使われていたジョブディスクリプションですが、昨今のエンジニア業界でもこのジョブディスクリプションを利用してミスマッチの少ない採用を目指す企業が増えています。
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4. 連絡・応対はていねいにすばやく
エンジニアに限らず採用活動において、連絡対応のスピード・ていねいさは重要です。とくに優秀なエンジニアは、並行して複数社と交渉している場合がほとんどのため、対応が遅くなるほど辞退される可能性が高くなります。
そのため、レスポンスや面接日程の調整をできるだけ迅速に行うことが大切です。自社に適した人材が見つかった場合は、即座に内定を通知することを意識しましょう。連絡が速くていねいだと、応募者の印象にも残りやすく、内定承諾率の向上にも繋がります。
5.発信文化を形成する
採用活動では、自社の採用ポリシーや企業文化を積極的に発信することも重要です。
自社の採用ホームページやブログ、SNSなどを使って、以下のようなことを意識しながら発信を心がけましょう。
- エンジニアへの待遇
- 社内の成長機会
- 描くことのできるキャリア
- 働き方の自由度、副業可否など
- オフィスの様子
労働環境、既存社員のスキルや人柄を重視するエンジニアも多くいるため、このような情報は求職者側から正しく自社を理解してもらうのに役立ちます。
ただし、必要以上に良く見せてしまうと、結果的にミスマッチにつながりやすくなるので注意が必要です。
なお、これらの発信はエンジニア採用だけではなく、他職種の採用でも有効です。
6. 就業形態や求めるスキルを再検討する
自社が採用したいエンジニア像を明確にすることは重要です。しかし、その人材要件が採用市場の状況に適しているかは、定期的に検討できるようにしましょう。
たとえば、次のようにエンジニアの要件を定義していたとします。
- エンジニア経験が7年以上
- 特定のプログラミング言語を扱える
- これまでにプロジェクトマネージャーを務めた経験あり
- 即戦力として期待できる人材
これらの条件をすべて満たす人材は、現実的にそれほど多くありません。このように、条件にこだわりすぎてしまうと、結局採用できない状態が続く可能性が高まります。
採用活動が行き詰まってしまった場合には、スキル条件を満たさなくても自社教育を視野に入れる、あるいはフリーランスなど業務委託を活用するなど、柔軟に採用手法を変更しましょう。
エンジニア採用におすすめの5つの手法
難易度の高いエンジニア採用を成功させるためには、複数ある採用手段の中から、自社に適したものを選ぶことが大切です。
以下では、エンジニア採用におすすめしたい、次の5つの手法を解説します。
- 求人広告
- ダイレクトリクルーティング
- リファラル採用
- 人材エージェント
- フリーランスエンジニアの活用
それぞれ解説します。
1. 求人広告
内容 | ・費用を払い、求人情報をサイトに掲載する |
メリット | ・広告を出す以上の手間がかからない |
デメリット | ・企業の知名度がないと応募が集まりにくい |
求人広告サイトはほとんどの求職者が確認しますが、そのぶん企業の掲載数も多く競争率が高いのが特徴です。また、求人広告サイトの種類も多く、それぞれ集まりやすい人材に違いがあります。自社が求めるエンジニアのレベルや条件などを踏まえながら、どの求人広告サイトを使うべきか選択しましょう。
一般的には、社名やサービスの知名度が高い企業におすすめの採用手法です。成果報酬型の求人広告サイトもあるので、条件が合えば出稿するのもいいでしょう。
2. ダイレクトリクルーティング
内容 | ・SNSなどを通して直接求職者にアプローチする |
メリット | ・求める人材に絞って採用活動ができる |
デメリット | ・ほかの手段よりも工数がかかる |
SNSやスカウト型サイトを使用して、求職者に直接メッセージを送るダイレクトリクルーティング。企業の知名度が低くても求職者とのコミュニケーションに力を入れるなど対応次第で優秀な人材を採用できます。
ほかの採用手法と比べて手間がかかるため、採用枠が少ない場合に向いています。
時間や手間をかけても、自社との適性を見極めたいという場合や条件以上の人材を採用したい場合におすすめです。
3. リファラル採用
内容 | ・社員に人材を紹介してもらう |
メリット | ・採用コストが低い |
デメリット | ・人間関係への配慮が必要 |
手間やコストがかからない、手軽に始められる採用手法です。紹介元の社員から求職者の情報が多く得られるため、ミスマッチも起こりにくく、自社に適した人材を採用しやすい特徴があります。
しかし、出会える人材は少ないため、あくまでサブの採用手法として利用しましょう。採用人数が少ない創業期の企業や、スピードよりも確度の高さを重視したい場合におすすめです。
導入する際には社内の協力体制を整え、紹介料などのインセンティブを用意しておくといいでしょう。
4.人材エージェント
内容 | ・エージェントに希望する人材の条件を伝え、提案してもらう |
メリット | ・提案される人材のレベルが高い |
デメリット | ・支払う費用が高い |
採用市場に精通した担当者のサポートが受けられるため、自社に適した人材を短期間で効率的に採用できます。
エンジニアの採用経験が少ない企業にとっては、ひじょうに有効な手段です。人材の紹介を受けつつ、採用活動のノウハウや、人材まわりの市場の現況を知れ、長期的な成果につながります。
5. フリーランスエンジニアの活用
内容 | ・フリーランスとして活動するエンジニアに協力してもらう |
メリット | ・業務内容、稼働時間を柔軟に対応してもらえる |
デメリット | ・継続的に仕事がお願いできるとは限らない |
正規雇用ではなく、フリーランスエンジニアの力を借りるのも一つの手段です。
フリーランスの場合は、働き方や業務内容、対価は交渉次第です。レベルの高いエンジニアにコンサルティングとして加わってもらうこともできますし、ピンポイントで一部分だけお願いしたいなどの融通が効くのもメリットと言えるでしょう。
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エンジニア採用におすすめのエージェント8選
おすすめのエージェント①:Workship
Workshipは、42,100人以上のフリーランスが登録する案件マッチングサービス。エンジニアも10,000人以上在籍しており、人材の提案も受けられるため自社に適した人材を効率的に採用することが可能です。
ほかにも、求人情報の掲載を無制限に行なえるなど、人材紹介・スカウト・求人掲載など機能を1つのサービスで利用できるのがほかのサービスにはない魅力といえます。
フリーランスとして活躍するスキルの高い人材が多いのも嬉しいポイント。人材紹介サービスとしては料金も比較的低価格で利用できます。
▼以下では、Workship登録人材から収集した『フリーランスの働き方に関する調査レポート』を無料でダウンロードできます。フリーランスが希望する報酬額や休日などを網羅した資料ですので、ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。
おすすめのエージェント②:ワークポート
ワークポートは公開求人数が豊富に掲載された未経験エンジニアも利用可能なエージェントです。
業界経験豊富なエンジニアはもちろん、未経験の方でも仕事を探しやすいサポート体制で提供されています。
日本全国だけでなく、海外にも対応した人材紹介を実施しているのもポイント。ITエンジニアを筆頭に、営業職・事務職・サービス業などさまざまな職種で利用できます。
企業としても幅広い人材にアプローチできるエージェントサービスです。
おすすめのエージェント③:レバテックキャリア
レバテックキャリアは、レバテック株式会社が運営する正社員求人向けのエージェントサービスです。
レバテックグループでは、新卒向けやフリーランス向けのエージェントとしても提供していることから知名度の高いサービスです。
レバテックキャリアで紹介している求人情報の7割近くが年収600万円以上とされており、エンジニア経験者向けのサービスとなっています。
エージェントとしての知名度は高く、ITエンジニア職に強いことから経験者の採用を検討している企業におすすめです。
おすすめのエージェント④:リクルートエージェント
リクルートエージェントは、求人数No.1で知名度抜群のサービスです。
エンジニア専門のサービスではありませんが、公開求人だけでも3万件以上のエンジニア職向け求人が募集されています。
おすすめのエージェント⑤:dodaエージェント
dodaエージェントは、転職サイトdodaの運営元が提供するエージェントサービスです。
ITエンジニアのカテゴリだけでも2万件以上という豊富な求人が公開されており、都市部だけでなく地方の求人にも強い特徴があります。
拠点を12箇所に持っていることからも、地方企業にも使いやすいサービスです。
おすすめのエージェント⑥:マイナビIT AGENT
マイナビIT AGENTは、学生向け就職サービスとしておなじみの「マイナビ」が運営するIT関連職向けのエージェントサービスです。
IT業界の専任アドバイザーは在籍しています。
おすすめのエージェント⑦:Type転職エージェントIT
Type転職エージェントは、1都3県の首都圏向けのサービスです。
首都圏の20〜30代を中心としたエージェントサービスのため、ターゲットはほかのエージェントと比べても限定されています。
一方で、IT業界全般に強く、利用者からの評判も高いエージェントサービスです。利用可能なエリアや年代が限定されるため、利用できる企業が限られるという面もありますが、首都圏在住のエンジニア経験者を採用したい企業はぜひ検討してみてください。
おすすめのエージェント⑧:GEEKLY
GEEKLYは、IT・Web・ゲーム業界に特化したエージェントサービスです。
IT業界全般の職種に対応していますが、とくにゲーム業界に強いのが特徴です。
今回ご紹介した中では知名度が低くなりますが、首都圏でゲームエンジニアを探している企業の方は一度検討しておきたいエージェントです。
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