SNS運用代行の業務委託契約書のテンプレートと作り方や注意点を解説
インターネットが広く普及し、さまざまなWeb広告が盛んに運用される中で、企業が独自にSNSアカウントを作成し運用するケースが増えています。
企業がSNSを運用することで、ターゲットとなるユーザーに直接アプローチできるだけでなく、広告費用を安くできるといった複数のメリットがあります。
SNSを効果的に運用するには高度なテクニックやノウハウが必要です。そこで、ユーザーに魅力的なコンテンツを提供するため、SNS運用代行に業務委託するのがおすすめです。
SNSの代行業者に業務委託する際は、契約書の作成が欠かせません。業務委託契約書の作成義務はありませんが、契約書を作成しなければさまざまなリスクがあるからです。
そこで今回は、SNS運用代行の業務委託契約書のテンプレートと作り方や注意点を解説します。これからSNSの運用を始めようとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
SNS運用代行とは?
SNSの運用代行業者とは、企業が運営するSNSアカウントの制作や運用を代行してくれる業者のこと。
近年は、SNSが企業のプロモーションやマーケティングの活動において重要な役割を果たしています。しかし、SNSを効果的に運用するには、高度なテクニックや知識、時間と労力が必要です。
また、企業が制作するビジネス用のSNSアカウントでは炎上などのリスクに配慮しながら、慎重にコンテンツを制作、運用する必要があります。
このように、クライアントのSNSの適切な運用を専門的に行う代行業者のことを、SNS運用代行業者と呼びます。
SNS運用代行業者が行う主な業務
SNSの運用代行業者が行う主な業務には、以下のようなサービスがあります。
1.コンテンツの制作と投稿
SNSの運用代行業者は、適切なタイミングでコンテンツを制作し、クライアントのSNSアカウントに投稿します。
SNSのコンテンツ制作では、テキストだけでなく、画像や動画なども含めることも可能です。
SNSの運用代行業者は、企業ごとに最適なコンテンツをクライアントと相談しながら制作します。
2.フォロワーとのコミュニケーション構築
SNSの運用代行業者は、運用するSNSアカウントに投稿されたコメントへの返信や問い合わせへの対応など、フォロワーとの良好なコミュニケーションを構築するケースもあります。
コミュニケーションをとる際も、クライアントの目的や要望に即したものにするため、十分な打ち合わせを行います。
3.アクティビティの分析とレポート
SNSの運用代行業者は、クライアントのSNSアカウントの成果を分析し、定期的に運用状況や効果を定量的に評価するレポートをクライアントに提供します。
この分析レポートに基づいて、クライアントとより効果的なSNSアカウントにするための改善を繰り返します。
4.広告運用
SNSの運用代行業者は、SNS広告の設計や運用、広告費の管理などを行うケースもあります。
クライアントの目的に合わせた適切な広告運用により、効果の最大化を目指します。
このように、運用代行業者は企業のニーズに応じてカスタマイズされたサービスを提供し、SNSアカウントの成長や効果的なプロモーションをサポートするのが仕事です。
SNSは企業のイメージを形成する重要な要素の1つとなるため、SNS運用代行業者を選ぶ際は、信頼性や実績を重視して選ぶことが大切です。
SNS運用代行業者の選び方とポイント5つ
SNS運用代行業者を選ぶ際には、以下の点に注意することが重要です。
1.豊富な経験と実績があるか
信頼性できるSNS運用代行業者を探す際は、豊富な経験と成功実績を参考にするのが基本です。
過去の実績についての情報は、現在運用中のSNSアカウントを参考にしたり、クライアントからの口コミなどで確認できるでしょう。
2.専門知識とスキルがあるか
SNSの運用には専門的な知識とスキルが必要です。
そこで、自社のSNSアカウントの運用を依頼しようと考えている運用代行業者が、どのようなマーケティング戦略を持っているのかを確認しましょう。
その際に、さまざまなSNSプラットフォーム(Twitter、Facebook、Instagramなど)に精通しているかを確認することが重要です。
3.カスタマーサポートが充実しているか
SNSの運用代行業者を選ぶ際は、コミュニケーションがスムーズにできるかどうかを確認することも重要な要素です。
突発的に起こるトラブルなどへの対応時間や、問い合わせへの対応など、カスタマーサポートがきちんとしていることを確認することが重要です。
自社のSNSアカウントに対するフォロワーへの対応はもちろん、自社の担当者ともいつでも連絡が取れる体制にあるかを確認しましょう。
4.サービス内容と価格は適切か
SNS運用代行業者が提供する具体的なサービス内容と価格を比較検討しましょう。
まず、契約内容が自分のニーズに適合しているか、価格が適切かどうかを検討します。
費用の相場は、コンテンツ作成のみで月に10万円くらいから。また、企画から効果測定までを含めると50万円くらいから依頼できるでしょう。
5.契約内容を明確にできているか
契約を締結する前に、提供されるサービス内容や料金、機密保持、契約条件などの契約内容を明確にしておくことが重要です。
契約内容が決まれば、業務委託契約書を作成し、双方が納得した上で署名押印して保管しましょう。
SNSの運用代行にフリーランスをおすすめする理由6つ
SNSの運用代行には、フリーランスの活用がおすすめです。その理由には、以下のようなものがあります。
1.コストの削減と効率性の向上に期待できるから
フリーランスは、一般的に大手の運用代行会社よりもリーズナブルな料金でサービスを提供しています。
特に中小企業や個人事業主など、SNSの運用予算に限りがある場合には、フリーランスの運用代行を選ぶことでコストを大幅に削減できるでしょう。
2.柔軟な業務の対応に期待できるから
フリーランスにSNS運用を委託した場合、一般的には大手運用代行会社よりも柔軟な対応に期待できます。
経験豊富で優秀なフリーランスであれば、企業のニーズに合わせて、適切にカスタマイズされたサービスを提供してくれるでしょう。
3.密なコミュニケーションが可能だから
フリーランスの場合は、大手とは異なり、クライアントやフォロワーとの直接的なコミュニケーションが可能です。
SNS運用の進捗や課題についての相談も円滑に進めることができるため、初めてのSNS運用でも安心して進めることができるでしょう。
4.専門性と豊富な経験に期待できるから
優秀なフリーランスは、豊富な経験と専門知識を持っています。
業務委託するフリーランスの経験や実績を確認し、信頼性できるフリーランスを選択することで、高品質なSNS運用に期待ができるでしょう。
5.フレキシブルに契約条件を設定できる可能性があるから
フリーランスとの契約条件を決める際は、一般的に大手の運用代行会社よりも柔軟に設定しやすいのも特徴です。
契約期間やサービス内容を調整しやすく、企業のニーズや希望に合わせた契約条件を設定できるでしょう。
6.個別対応にも応じてくれやすいから
フリーランスはクライアントを絞り込んで契約することが多いため、個別対応しやすい点も注目です。
そのため、フリーランスへのSNS運用の業務委託は、より丁寧なサポートや柔軟なコミュニケーションを重視する企業に適しているといえるでしょう。
これらのメリットを考慮して、信頼性の高いフリーランスを選択することで、SNSの運用代行を効果的に活用できます。
SNSの運用代行にフリーランスを活用する際の注意点7つ
SNSの運用代行にフリーランスを活用する場合は、次の注意点に留意することが重要です。
自社のSNS運用の目的や特徴に合わせ、ぜひ参考にしてください。
1.フリーランスの実績や信頼性を確認すること
運用代行にフリーランスを選ぶ場合は、その実績や信頼性をよく確認することが重要です。
過去の実績や顧客の声を調査し、信頼性の高いフリーランスを選んで契約しましょう。
2.フリーランスのスキルや専門知識を確認すること
SNS運用には専門的な知識とスキルが必要です。
そこで、フリーランスのスキルや専門知識をしっかりと把握し、自社のニーズに合った能力を持っているかを確認することが大切です。
3.フリーランスのコミュニケーション能力を確認すること
フリーランスと契約する際は、しっかりとしたコミュニケーション能力があるかを確認することが重要です。
SNS運用の進捗はもちろん、フォロワーやユーザーからの質問や相談に対してスムーズに対応できるか確認し、効果的なコミュニケーションが取れるフリーランスを選ぶことが大切です。
4.契約内容を明確にすること
フリーランスと契約する際は、業務委託契約書を作成し、サービス内容や料金、納期などを明記することが重要です。
運用範囲や報酬、機密保持などについても契約書に明確に記載しておくことで、不要なトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。
5.プライバシーや機密情報の保護が確保できるか確認すること
SNSを運用する際には、企業や個人の情報が含まれることがあります。
そのため、フリーランスには情報の適切な取り扱いとプライバシーの保護を求めることが重要です。
上記で解説したように、業務委託契約書に機密保持について記載するとともに、情報保護に関する条項(損害賠償請求など)をまとめた契約書を作成すると良いでしょう。
6.テストや評価期間を設定すること
SNSの運用は長期契約を結ぶのが一般的です。そこで、契約書を交わす前にテストや評価期間を設定することで、フリーランスの適性を確認できます。
そして、テスト期間の運用結果を見たうえで、長期契約を検討するのがおすすめです。
ただし、テスト期間とはいえ報酬の支払いは必要です。しっかりと金額を提示して、双方が納得してテスト期間を設けましょう。
7.契約の解除や終了に関する条件を設定すること
フリーランスにかかわらず、SNSの運用代行に関する契約書を交わす際は、必ず契約を解除する場合を想定した条件を明確に記載しておくことが重要です。
SNSの運用開始後に思っているような効果がでない場合や、代行業者が質の高いコンテンツを作成できないケースなど、契約期間の途中でも解約できるように備えましょう。
上記のような注意点を踏まえ、信頼性のあるフリーランスを選び、運用代行業者と契約することが重要です。そこで、契約前に契約先のフリーランスと協議・検討したうえで、自社の目的に合った適切な運用代行業者を選択しましょう。
SNS運用代行に業務委託契約書の作成が必要な理由とは?
SNS運用代行業者との契約では、企業と運用代行業者との間で業務委託契約を結ぶのが一般的です。そして、業務委託契約を交わす際は、必ず業務委託契約書を作成しましょう。
業務委託契約書を作成すべき理由は、以下のとおりです。
1.トラブルを回避するため
業務委託とは、発注元の企業が業務の一部または全部を、社外の業者やフリーランスなどに委託することです。その際に、委託する業務を明確にしておかなければ、委託先が思うような仕事ができない可能性があります。
もし納品された製品が、注文通りのものでなかったとしても、契約書がなければ指摘できません。また納期についても契約書に記載しておかなければ、約束通りに納品されない可能性もあるでしょう。
このようなトラブルを避けるためにも、契約書に業務内容を明確に記し、納期や支払いに関する条件等を確認することが非常に重要です。
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2.信頼関係を構築するため
業務委託契約書の作成は、業務を委託する側とされる側の両者が、安心して業務を遂行するためにも重要な役割を果たします。
委託側(発注元)としては、委託する業務内容を明記することで、業務の進捗状況を把握しながら確認できます。一方業務を受託した側(発注先)も、報酬金額や支払い方法が明確であるため、業務に集中できるのがメリットです。
このように、契約書の作成によって両者に信頼関係が生まれ、より円滑に業務を遂行できるため、契約書の作成は必須といえるでしょう。
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業務委託契約書の作成方法と記載すべき13項目
業務委託契約書の作成にあたり、記載すべき13項目は次の通りです。
- 委託業務の内容
- 委託料(報酬額)
- 支払条件、支払時期、支払い方法など
- 成果物の権利
- 再委託の可否
- 秘密保持に関する条項
- 反社会的勢力の排除
- 禁止事項の詳細
- 契約解除の条件
- 損害賠償について
- 契約期間について
- 所轄の裁判所について
- その他の事項
それぞれ解説します。
1.委託業務の内容
まず、業務委託する業務の内容や、成果物についての詳細を明記しましょう。この内容によって、次に紹介する「業務委託契約の種類」が変わるため、委託内容は非常に重要な項目です。
2.委託料(報酬額)
委託料とは、委託先に支払う報酬です。報酬額がいくらなのか、税抜きと税込み金額を明記しましょう。
3.支払条件、支払時期、支払い方法など
業務委託契約書に記載するのは、委託金額とともに支払い条件や、時期、方法なども明記します。請負契約では、契約書に記載した通りの製品を、納期までに納品しなかった場合、契約不履行となり報酬を支払わないケースがあるため、しっかりと記載しましょう。
4.成果物の権利
業務委託契約では、委託した業務が成果物の納品を目的としていた場合に、その成果物の権利が発注先から発注元に移るのか否かも記載しましょう。このようなケースでは、著作権や商標権などが絡む取引となるため、事前に弁護士などに相談した上で契約書を作成すると安心です。
5.再委託の可否
業務委託では、委託した仕事をさらに二次下請けや三次下請けに回すこともあります。このようなケースでは自社の機密事項などが漏れやすくなるリスクがあるため、禁止する場合には、契約書にしっかりと明記しておきましょう。
6.秘密保持に関する条項
業務委託契約において、最も注意したい項目の1つが、この「秘密保持」に関する条項です。近年は個人情報の管理や企業のコンプライアンスを重視する傾向が強く、自社だけでなく、顧客情報などの取り扱いにも十分な注意が必要です。
もし委託する業務に自社の機密事項や取引先、顧客の情報がある場合には、別途秘密保持契約を交わし、万一に備える必要があります。
7.反社会的勢力の排除
こちらも企業のコンプライアンスに違反しないために注意すべき項目です。自社はもちろんのこと、相手先にも反社会的勢力とのかかわりがないか確認しましょう。
8.禁止事項の詳細
業務委託契約を結ぶ際に、上記以外の禁止事項があれば記載しましょう。できるだけ詳細に明記することが大切です。
9.契約解除の条件
契約書に記載した内容に違反があった場合などに、契約を解除できる条件を記載しておきます。万一の際に自社を守るための切り札となる条項ですので、あらゆるトラブルを想定して内容を決めましょう。また、契約解除は委託先にとっても一番厳しい条件となるため、常識の範囲内で設定すること。また、契約先と内容をすり合わせながら決めることが重要です。
10.損害賠償について
損害賠償についての項目も、万一の際に有効です。成果物の不備や欠陥、納期の遅れが許されない業務委託契約の場合には、損害賠償に関する条項を設けておきましょう。
11.契約期間について
契約期間を定めた取引する場合には、しっかりとその期間を明記します。契約期間の詳細によっては、契約書にかかる印紙税額が変わるため、こちらにも留意しながら記載しましょう。
12.所轄の裁判所について
業務委託契約書には、万一のトラブルで裁判となった場合に、所轄の裁判所がどこになるかを明記することが大切です。
特に遠方の業者や個人と契約を結ぶ際には、トラブルが発生した際の所轄の裁判所を明記しておかなければ「両者の中間の裁判所」を指定されるケースもあります。
そこで、あらかじめ発注者の最寄りの裁判所を明記しておき、委託先の合意を得ておきましょう。
実際に裁判に発展するトラブルは少ないものの、裁判所を記載しておくことがトラブルの抑止にも繋がります。
13.その他の事項
その他の事項には、上記以外で記載すべき内容があれば明記しましょう。
業務委託契約書テンプレート【すぐに使えるひな形】
ここまで業務委託契約書の作成方法や注意点について解説してきました。業務を委託する場合は下記のテンプレートを参考に業務委託契約書を作成してみてください。
SNS運用代行の業務委託におすすめの人材サービス11選
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HiPro Tech(ハイプロテック・旧i-common techサービス)は、エンジニアやITコンサルタントに特化したフリーランスエージェント。
運営会社は東証プライム上場企業のパーソルキャリア株式会社で、転職サイトのdodaやハイクラス転職エージェントのdoda Xを運営しています。
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9.ランサーズエージェント
▲出典:ランサーズエージェント
クラウドソーシングサービスで有名なランサーズ株式会社のグループ会社が運営するランサーズエージェント。
ランサーズの運営だけに他のフリーランスエージェントと比較して登録者数が多いのが特徴です。
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10.ITプロパートナーズ
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ITプロパートナーズは、フリーランスのITエンジニアやWEBデザイナーを探す際におすすめのサービスです。
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