業務委託契約で行ってはいけないNG行為|2026年最新の指導事例も紹介
業務委託契約では、発注企業が委託先に指揮命令をする行為を禁止しています。これ以外にも、ハラスメント行為や専属義務の強制などもNG行為とされており、発注企業はそういった禁止行為を知った上で業務の依頼を進める必要があります。
そこで本記事では、業務委託契約で行ってはいけないNG行為や、2026年最新の指導事例などを紹介。また、業務委託のトラブル事例や、困ったときの相談窓口も解説します。本記事を参考に、安全に業務委託を進めていきましょう。
業務委託契約の概要・位置づけ

業務委託契約とは、自社業務の一部を外部に委託し、業務の遂行や成果物の納品に対して報酬を支払う契約のことです。
正社員採用といった雇用契約では、会社と労働者という主従関係で業務を進めますが、業務委託契約の場合、事業者同士の対等な取引となります。そのため業務委託契約では、発注側からの指示出しや、時間・場所の拘束が原則不可能です。
業務委託は大きく「請負契約」と「準委任契約」に分かれる
業務委託契約は、主に「請負契約」と「準委任契約」に分類されます。両者の違いは以下の通り。
比較項目 | 請負契約 | 準委任契約 |
|---|---|---|
契約の目的 | 成果物の納品 | 一定業務の遂行 |
発注者からの中途解除 | 仕事の完成前であれば、いつでも解除可能 (ただし発注者は受注者に対し、すでに着手した費用といった損害賠償が必要な場合あり) | いつでも解除可能 (ただし相手方に不利な時期の解除は損害賠償の対象になりうる) |
代表的な職種・業務例 | システム開発(受託開発)、デザイン制作、記事執筆 | コンサルティング、顧問業務、システム開発の一部工程(保守・運用) |
出典:e-Gov 法令検索-民法632条〜642条/民法656条(委任の規定を準用)
また、請負契約と準委任契約では、成果物に問題があった場合の責任範囲も異なります。
請負契約は「仕事を完成させること」を目的とする契約です。そのため、納品した成果物が契約内容に適合していない場合、発注者は受注者に対し、修補(修正)の請求や損害賠償請求、契約解除などを行うことができます。(契約不適合責任)
一方、準委任契約は、業務遂行が目的であるため、原則として契約不適合責任は発生しません。ただし、受託者が善管注意義務※に違反していた場合は、債務不履行として損害賠償責任を請求できる可能性があります。
※善管注意義務:その業務の専門家として、一般的に期待される水準の注意を払って業務を行う義務
発注企業にとっては、成果物の品質を重視する場合は「請負契約」、継続的な業務遂行や柔軟な対応を重視する場合は「準委任契約」が適しています。契約の目的に応じて、適切な契約形態を選ぶことが大切です。
下請法・フリーランス新法について
業務委託契約を運用する上で、無視できないのが「下請法」と「フリーランス新法」です。両法の違いは以下の通り。
下請法 | 資本金の大きい発注企業が、それより資本金の小さい下請事業者に業務を委託する場合に適用される法律。 |
フリーランス新法 | 2024年11月に施行。特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律。 資本金要件に関わらず、従業員を雇わずに業務委託を受ける個人事業主・フリーランスとの取引全般が対象。 |
両法において、取引条件の明示が義務化されており、不当な給付拒否・減額・返品が禁止されています。また、仕事を依頼する際は、報酬額、業務内容、納期などを必ず書面やメール(電磁的記録)で明示しなければなりません。
2024年のフリーランス新法施行以降、すでに大手出版社やメディア関連の子会社などが「条件の明示漏れ」を理由に、公正取引委員会から相次いで実名での勧告・指導を受けています。
さらに、法改正やガイドラインの改定に伴い、行政の執行体制がより強化されています。現場の一面的な判断によるルール違反は、企業名の公表という企業の社会的信用の失墜に直結するため注意が必要です。
関連記事:フリーランス新法と下請法の違いとは?重複事項や適用事例などわかりやすく解説指揮命令は禁止!偽装請負について解説
偽装請負とは、契約書上は業務委託の形式としながら、実態として労働に近い働き方をしている状態のことを指します。契約の名称にかかわらず、実態が指揮命令関係にあると判断されれば、偽装請負とみなされます。

業務委託は本来、受託者(個人事業主・フリーランス)が、自らの裁量で業務の進め方を決めるのが原則です。指揮命令関係を避けるには、業務の完成や成果に対して報酬を支払うのを徹底し、業務の進め方は受託者の裁量に委ねます。
契約書の文言を整えるだけでなく、実際の業務運用が契約内容と一致しているかを定期的に見直すことが、発注企業にとって重要なリスク管理となります。
関連記事:偽装請負とは?業務委託契約で違法となる3つの判断基準と罰則事例を解説
【2026年最新】フリーランス新法施行後の事例
フリーランス新法は、2024年11月の施行から1年半が経過し、公正取引委員会による行政指導や勧告の実例が着実に積み上がっています。たとえば、令和7年度の違反被疑事件の処理件数は1,597件、勧告件数は10件に到達。
これまでに勧告を受けた企業には、情報通信・学術研究・運輸など、多様な業種が含まれており、特定の業界に限った話ではありません。(以下図参照)

出典:令和7年度におけるフリーランス・事業者間取引適正化等法第2章の運用状況及びフリーランスに係る取引の適正化に向けた取組 | 公正取引委員会
具体的には、契約書・発注書をフリーランスに直ちに提示しなかったケースや、支払期日が適切に定められていなかったケースが指摘されています。
また、2026年1月のガイドライン改正により、規制は年々厳格化しています。発注企業としては、契約書・発注書の記載内容と支払サイトを今一度点検し、業界慣行に頼らない運用への切り替えが求められます。
関連記事:フリーランス新法とは?企業がとるべき対応や罰則などわかりやすく解説
これはアウト!業務委託契約で行ってはいけないNG行為

発注企業が業務委託で特に注意すべきNG行為を一覧で整理します。日々の発注業務の中で、意図せずやってしまいがちなものも含まれているので、自社の運用と照らし合わせてチェックしてみてください。
▼契約・発注に関するNG行為
× 口頭やメール一本だけで発注する | 取引条件を書面や電磁的方法で明示しないまま発注するのは、フリーランス新法違反に該当。 |
× 契約書の記載内容に不備がある | 支払期日や検収条件が曖昧なまま契約を締結するのも指導・勧告の対象になりやすい行為。 |
× 報酬の支払いを検収後60日以上先にする | フリーランス新法では、給付を受領した日から60日以内のできる限り早い期日に支払う。 |
▼報酬・費用に関するNG行為
× フリーランスに非がないのに報酬を減額する | 振込手数料を合意なく、報酬から差し引く行為も禁止。 |
× 仕様変更や追加作業を無償で依頼する | 発注者都合の変更・やり直しを、追加費用を払わず受託者に負担させる行為も禁止。 |
× 業務と関係のない商品・サービスの購入を強制 | 立場を利用した購入・利用強制も禁止行為の一つ。 |
▼中途解除に関するNG行為
× 事前予告なしに契約を打ち切る | 6か月以上の業務委託を解除する場合、原則30日前までの予告が必要。 |
× 理由の開示を求められても応じない | フリーランスから請求があった場合、解除理由の開示義務がある。 |
【現場で使える】NG指示の言い換えフレーズ集

偽装請負のリスクは、発注担当者の「ちょっとした一言」から生まれることが少なくありません。ここでは、現場でつい言ってしまいがちなNGフレーズと指揮命令とされない伝え方の例、チャット・メールでの依頼文テンプレートを紹介します。
指揮命令になりがちなNGフレーズとOKな伝え方
▼勤務時間・場所に関するフレーズ
× NGフレーズ | OKな伝え方 |
|---|---|
「明日は10時-18時で作業してください」 | 「明日中に◯◯の成果物をご納品いただけますか」 |
「毎日オフィスに出社してください」 | 「週次の定例会にはご都合の良い形(オンライン可)でご参加ください」 |
▼作業手順・進め方に関するフレーズ
× NGフレーズ | OKな伝え方 |
|---|---|
「この順番で作業を進めてください」 | 「納期までにこの仕様を満たす形で進めていただければ、進め方はお任せします」 |
「日報を毎日提出してください」 | 「週1回の進捗共有をお願いできますか」 |
「まずAをやって、終わったらBをお願いします」 | 「AとBを◯月◯日までに完成させてください」 |
▼指示・依頼の伝え方に関するフレーズ
× NGフレーズ | OKな伝え方 |
|---|---|
「〇〇さん、これやっておいて」(社員への指示と同じ口調) | 「〇〇の業務について、以下の仕様でご依頼したいのですがお引き受けいただけますか」 |
「急ぎだから今すぐ対応してもらえます?」 | 「恐れ入りますが、◯月◯日までにご対応いただくことは可能でしょうか」 |
「他の仕事より、自社を優先してほしいです」 | 「納期にご都合がつかない場合はご相談ください」 |
特に同じオフィス内で仕事をしている場合や、付き合いが長い委託先の場合、上記のような伝え方になりがちです。「相手は社員ではない」という意識を持ちつつ、対等な関係性を意識しましょう。
チャット・メールでの依頼文テンプレート
▼1. 成果物の制作を依頼する場合(請負契約向け)
〇〇様、いつもお世話になっております。[自社名]の[自分の名前]です。 次のプロジェクトに関して、〇〇様の専門スキルを活かしてご対応いただきたく、業務の依頼(発注のご相談)です。 【業務内容(求める成果物)】 ・〇〇の作成(詳細は添付の仕様書をご確認ください) 【納期(ご希望納品日)】 ・〇年〇月〇日(〇) 【報酬】 ・金〇〇円(税別) 納品に向けた作業スケジュールや進め方につきましては、〇〇様の裁量にお任せいたします。 上記の内容、およびスケジュール感についてご対応可能か、ご確認いただけますと幸いです。よろしくお願いいたします。 |
▼2. 定常業務の遂行を依頼する場合(準委任契約向け)
〇〇様、いつもお世話になっております。[自社名]の[自分の名前]です。 今期の〇〇業務(〜の運用など)の遂行にあたり、以下の枠組みでサポートをお願いできないでしょうか。 【委託業務の内容】 ・〇〇に関するアドバイスおよび各種データの分析・レポーティング 【お願いしたい目安の稼働・進捗確認】 ・月2回の定例ミーティングへのご参加(進捗や課題の共有) ・その他、納期に応じた進め方はお任せいたします。 【契約期間・報酬】 ・〇年〇月分として、月額〇〇円(税別) 業務の具体的な進め方やミーティングの日程については、〇〇様のご都合に合わせて調整させてください。ご検討のほど、よろしくお願いいたします。 |
偽装請負と認定されるとどうなる?損害賠償・法的リスクの基準

偽装請負が発覚した場合、発注企業は行政上の措置だけでなく、刑事罰や受注者からの損害賠償請求など、複数の法的リスクが同時に発生する可能性があります。
ここでは、発注企業が負うリスクと、受注者側から実際に請求されうる損害賠償の内容について整理します。
発注企業が負うリスク・罰則
偽装請負が発覚すると、まず労働局からの是正指導・業務改善命令がされます。指導に従わず、労働者派遣法に違反していると判断された場合は、「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」(刑事罰)が科される可能性があります。※1
なお、偽装請負とは別に、契約書面の未交付や報酬支払いの遅延といった取引条件面での違反は、行政から助言・指導が行われます。指導に従わない場合は勧告・命令が発せられ、命令に違反すると50万円以下の罰金が科されます。※2
出典:※1e-Gov法令検索の労働者派遣法(第60条)/※2中小企業庁-特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)(パンフレット)
受注者側から損害賠償を請求されるケース
偽装請負を行う目的があったと認定されると、前述の直接雇用みなし制度により、発注企業が委託先の労働者に対して労働契約の申し込みをしたものとみなされ、労働者が承諾すれば直接雇用が成立してしまいます。
これにより、以下のような追加コスト・賠償リスクが発生する可能性があります。
- 残業代(割増賃金)の差額請求
- 社会保険料の遡及納付
- 労災事故に関する賠償請求
- 偽装請負による慰謝料請求
これらのリスクはいずれも、偽装請負が発覚した後に顕在化する点が特徴です。日頃から契約書の整備だけでなく、現場の運用実態を定期的に見直しておくことが、こうした重大なリスクを未然に防ぐ有効な手段といえます。
出典:個人情報保護委員会事務局組織令 | e-Gov 法令検索(派遣法40条の6第1項5号)/民法709条の「不法行為」/e-Gov法令検索の労働者派遣法 第40条の6第1項
業務委託トラブル事例|実際に起きたケーススタディ

ここまで解説してきた注意点が、実際の現場ではどのようなトラブルにつながるのか。ここでは、業務委託契約でよく見られるケースを紹介します。
ケース1:指揮命令が原因で、偽装請負だと判断された
概要:システム開発を委託していたA社は、業務委託契約を締結したフリーランスエンジニアに対し、他の社員と同様に始業・終業時刻を指定。毎朝オフィスに出社させ、日報での進捗報告を求めていた。 ある日、当該エンジニアから労働局に相談が入り、実態調査の結果、指揮命令関係にあると判断され、偽装請負として是正指導を受けた。 |
問題点:契約書上は「業務委託契約」となっていたものの、実際の運用は正社員に対する指示とほぼ変わらない状態。時間・場所・進め方を細かく管理していたことが、指揮命令関係と認定される決め手に。 |
教訓:日々の現場運用が「成果物・納期」ベースになっているかを定期的に見直す。 |
ケース2:報酬未払い・遅延によるトラブル
概要:デザイン制作を委託していたB社は、検収完了後の支払いサイトを「翌々月末払い」としており、実際の支払いまでに給付受領日から60日以上を要していた。 フリーランスからの指摘を受け確認したところ、フリーランス新法上の支払期日義務(給付受領日から60日以内)に違反していることが判明。 |
問題点:長年の商慣行として運用していた支払いサイトが、フリーランス新法の施行によって法令違反となっていることに気づいていなかった。 |
教訓:既存の取引先との支払い条件も含め、契約書・発注書の内容を新法の基準に照らして再点検することが欠かせない。 |
業務委託のトラブルを未然に防ぐ、社内対策チェックリスト

ここでは、発注企業が業務委託契約を適法かつ健全に運用するために整備しておきたい、3つの観点でのチェックリストを紹介します。
業務委託契約書に盛り込むべき項目
契約締結時点で、以下の項目が漏れなく記載されているかを確認しましょう。
|
現場運用時の確認ポイント
契約書を整えても、現場の運用が伴っていなければ意味がありません。以下の観点で日々の運用を点検しましょう。
▼指示の出し方
□ 指示内容が「成果物の仕様・納期」にとどまっているか □ 日報や逐一の進捗報告を義務付けていないか □ 口頭でのやり取りだけでなく、チャットやメールなど記録に残る形で依頼しているか |
▼勤怠管理
□ 始業・終業時刻や休憩時間を指定していないか □ オフィスへの常駐や特定の勤務場所を義務付けていないか □ 他社の業務を受けることを制限していないか(専属性の強制) |
▼報酬支払い
□ 支払期日が給付受領日から60日以内に設定されているか □ フリーランスに非がないのに報酬を減額していないか □ 仕様変更や追加作業を無償で依頼していないか |
定期的な契約実態の見直しフロー
契約書と運用実態のズレは、時間の経過とともに生じやすいものです。以下のような見直しフローを社内に組み込んでおくことをおすすめします。
タイミング | 確認内容 |
|---|---|
契約締結時 | 契約書の記載項目に漏れがないか、フリーランス新法の明示事項を満たしているか |
契約期間中 (3〜6か月ごと) | 現場での指示内容・勤怠管理の実態が契約内容と乖離していないか |
契約更新・終了時 | 予告期間・理由開示の手続きが適切に行われているか |
年1回 | 全社の業務委託契約について、法改正への対応状況を棚卸し |
特に、現場の発注担当者が異動・交代するタイミングでは、運用ルールの引き継ぎが重要です。知らないうちにNG行為が発生しないよう、「誰が・いつ・何を確認するか」を明文化し、担当者任せにしない仕組みを整えておきましょう。
より詳しい偽装請負の判断基準については、こちらの記事もあわせてご確認ください。
関連記事:業務委託における偽装請負の判断基準と具体例、罰則や対策方法も解説
発注企業が業務委託で困ったときの相談窓口

ここでは、発注企業が業務委託で困ったときの相談窓口を紹介します。
1.契約関係や取引のトラブルを相談したいとき
下請法やフリーランス新法への対応、契約内容の妥当性など、取引のルールに関する疑問やトラブルは、まず国の公的な窓口を活用するのがおすすめです。
取引かけこみ寺(中小企業庁) |
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出典:取引かけこみ寺事業
公正取引委員会 / 中小企業庁の相談窓口 |
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出典:フリーランス・事業者間取引適正化等法の考え方についての相談窓口
2.偽装請負や労働者性のリスクを相談したいとき
「現場での指示出しが、偽装請負とみなされないか心配」「実態に合わせた社内マニュアルを作りたい」という場合は、労務の専門家や管轄の行政機関を頼りましょう。
社会保険労務士(社労士) |
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労働局 |
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3. すでに具体的な紛争・法的トラブルに発展しているとき
委託先から具体的な請求を受けている、またはSNSでの炎上に直面している場合は、即座に実務的な対応へ移行する必要があります。
企業法務に強い弁護士 / 顧問弁護士 |
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業務委託適正化の専門コンサルティング会社 |
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少しでもグレーだと感じたら、まずは相談し、早めに運用の見直しを図りましょう。
業務委託に関するよくある質問(F&Q)
Q1.業務委託でも指示していいケースはある?
「成果物の内容や仕様に関する指示」は問題ありません。偽装請負とみなされるリスクがあるのは、あくまで業務の進め方や働き方にに介入する指示です。
具体的に言うと、「What(何を作るか)」への指示はOK、「How(どう働くか)」への指示はNGという感じです。たとえば、「デザインは〜のカラーに合わせてください」は成果物の仕様に関する指示なのでOKですが、「毎朝9時に進捗を電話で報告してください」は働き方への介入となるためNGです。
契約書上は業務委託でも、実態として「How」への指示が常態化していると、指揮命令関係にあるとみなされ、偽装請負と判断されるリスクが高まります。
Q2.口頭指示だけでも偽装請負になる?
なり得ます。偽装請負かどうかは、契約書の文言や指示が書面か口頭かではなく、実態としてどのような指揮命令関係にあったかで判断されるためです。
契約書に「進め方は受託者の裁量」と書いても、現場で「10時に出社して」といった口頭指示がされていると、偽装請負とみなされます。口頭でのやり取りは記録に残りにくく、実態の把握や証明も難しいです。依頼内容はチャットやメールなど記録が残る形を基本とし、口頭で伝えた内容も後からメール等で要点を残していきましょう。
Q3.偽装請負が発覚した場合、契約はどうなる?すぐに解約すべき?
偽装請負の発覚後、直ちに契約を解除すればよいというわけではありません。まずは業務の実態を確認した後、指揮命令に該当する運用を洗い出し、業務委託として適法な形で運用を是正することが優先です。
拙速な解約は、受託者への一方的な不利益変更とみなされ、フリーランス新法上の中途解除ルール違反や損害賠償請求のリスクにもつながります。労働局等から指摘を受けている場合は、社内対応方針を固めた上で、弁護士等の専門家に相談しながら是正計画を進めましょう。
適正な業務委託運用には、Workshipがおすすめ!
ここまで、業務委託契約におけるNG行為・言い換えフレーズ・トラブル事例などを解説してきました。
請負契約・準委任契約の契約類型を正しく理解し、指示は「時間・場所・手順」ではなく「成果物・仕様・納期」にとどめて進めていきましょう。また、発覚時のリスクを踏まえ、契約書と現場運用の両面を定期的に見直す仕組みを整えることも重要です。
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