採用管理システムの比較【厳選9選】-選び方やメリットも解説
企業の採用活動において、採用管理システム(ATS)を導入し、採用活動を効率化する企業が増えています。
ただ採用管理システムは種類が多いため、これから導入を検討している会社は、悩むことも多いと思います。
そこでこの記事では、採用管理システムの特徴/機能/選び方/メリットを解説。厳選された採用管理システムのサービスを9個、それぞれの特徴をまとめた比較表で分かりやすく解説します。
採用管理システムの導入を検討している方は、各サービスを比較のうえ、ぜひ参考にしてみてください。
【目次】
- 採用管理システムとは
- 代表的な採用管理システムの比較表
- 新卒採用向け採用管理システム7選
- 中途採用向け採用管理システム2選
- 採用管理システムの選び方
- 採用管理システムを利用すべき理由
- 採用管理システムのメリット/デメリット
- フリーランスの採用管理システム
採用管理システムとは?
採用管理システムとは、「採用活動を効率化するサポートシステム」であり、応募から採用までの採用プロセスを一括管理できる機能が備わっているシステムです。
採用までの状況を応募者ごとに追跡できることから、採用管理システムは「Applicant Tracking System(略してATS)」とも呼ばれています。
採用管理システムに搭載されている主な機能は以下です。
- 情報管理:採用担当者ごとの評価/各応募者の個人情報などの管理
- 進捗管理:選考フロー・応募人数の確認/面接日程の調整
- コミュニケーション:採用候補者とのコミュニケーション
システムの種類やプランによって使える機能は変わるため、利用したい機能に合わせたシステム選びが大切です。以下で、採用管理システムの種類を見ていきましょう。
採用管理システムには2種類ある
採用管理システムには、以下2つのタイプがあります。
- クラウドタイプ:インターネット上で利用
- オンプレミスタイプ:自社内の整備にインストールして運用
2つのタイプを選ぶ際は「システムの運用/管理にどれくらいのリソースが割けるのか」「どの程度コストをかけられるのか」を基準に判断するのがいいでしょう。
導入にかかるリソース(工数) | コスト(導入費用) | コスト(利用費用) | |
---|---|---|---|
クラウドタイプ | ◯ | ◯ | △ |
オンプレミスタイプ | △ | △ | ◯ |
導入のスムーズさで見れば、新たな設備やリソースを必要としないクラウドタイプが良いでしょう。また、クラウドタイプはPCにソフトをインストールする必要がなく、データもクラウド上に保存できるため、使い勝手が良いです。
費用面でいうと、クラウドタイプは毎月利用料を支払う必要があります。オンプレミスタイプは、買い切りですが、料金が高い傾向になり、運用に手間がかかってしまいます。
採用管理システムは、選考フローを効率化できる
下記の図は、一般的な新卒採用の選考フローです。企業情報/募集情報の公開から始まり、内定した応募者情報の管理まで、多段階を踏むことになります。
求人媒体も、さまざまなものが利用されます。また、応募者が増えるに比例して、選考業務や管理負荷も増加します。
自社システムで管理する場合、これらを想定したシステム設計が必要です。
しかし、採用管理システムを導入すれば、これらの多岐にわたるプロセスをひとつのシステムで管理できるようになります。応募者や内定者情報の管理から進捗管理など、採用プロセス全般をシステム化できるのです。その結果、採用までのプロセスをスムーズにし、採用コストの削減やスピード感のある人材確保が可能になります。
代表的な採用管理システムの比較表
主なシステムの費用を以下にまとめました。採用管理システムは、会社にあわせてカスタマイズすることも多いため、費用が変動しがちです。
しかし、相場感を抑えておけば、交渉にも活用できるため、ぜひ確認しておきましょう。
名称 | 初期費用 | 月額費用 | 無料お試し |
---|---|---|---|
ジョブカン採用管理 | 0 | 8,500円〜 | 30人まで無料 |
GoQ採用管理 | 30,000円 | 19,800円〜 | 20日間 |
i-web | 要問い合わせ | 75,000円〜 | × |
MyRefer | 要問い合わせ | 要問い合わせ | × |
HRアナリスト | 要問い合わせ | 要問い合わせ | × |
新卒採用向け採用管理システム7選
新卒採用は中途採用と違い、特定の時期に多くの求職者対応をしなければいけないため、システムが簡潔で誰でもつけるようなサービスを選ぶ必要があります。
ここでは、新卒採用におすすめの採用管理システムを7個用意しました。
1. アクセスオンライン - 株式会社マイナビ
▲出典:株式会社マイナビ
大手求人サービスで有名なマイナビが運営する採用管理システム『アクセスオンライン』。マイナビが持つ膨大な応募者データを元に、効率的な採用活動が可能です。また、新卒向けの就活サイトマイナビと連携しているため、すでにマイナビを利用している企業にとてもおすすめです。
<特徴>
- ナビサイト登録データやイベント出席者リストまで一元管理可能
- 新卒向け就活ナビサイトのマイナビとのシームレス連携
- 内定者の管理/教育も可能
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
無料お試し期間 | 無し |
2. e2R PRO - 株式会社ワークス・ジャパン
▲出典:株式会社ワークス・ジャパン
数ある採用フローを一元で管理でき、大手金融機関も利用するほどのセキュリティー対策の強さがあり、安心して採用担当者の工数を削減できます。また、オリジナルコンテンツを作成・配信できる機能もあるため「採用フローの効率化」と「本質的な採用力の強化」が図れるシステムといえるでしょう。
<特徴>
- 学生に採用/応募管理に特化している
- 大手金融機関や官公庁も利用しておりセキュリティ対策に強みがある
- 大学・選考といったピンポイントな属性にマッチした情報提供
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
無料お試し期間 | 無し |
3. エアリーフレッシャーズクラウド - EDGE株式会社
▲出典:EDGE株式会社
エアリーフレッシャーズクラウドは、新卒採用に特化した学生と企業がコミュニケーションを取れる採用管理システムです。学生と企業間のコミュニケーション工数を減らすだけでなく「内定辞退の防止」や「内定者研修」にも利用できます。
<特徴>
- 内定者フォローと新入社員研修に特化したシステム
- 内定辞退予備軍の発見機能
- グループワーク/イベント管理機能
初期費用 | 0円 |
月額費用 | 15万円〜 |
無料お試し期間 | 有 |
4. TARGET - Attack株式会社
▲出典:Attack株式会社
TARGETは、求人掲載から学生へのアプローチまでを一貫して行える採用管理システムです。専属のマーケターと相談しながら採用を進められる「フルサポート体制」のため、初めての採用活動でも安心して利用できます。初期費用も0円から始められる点も魅力のひとつです。
<特徴>
- すべての採用メディアや採用ツールに対応可能
- 求人情報の変更/更新は何回でもOK
- 専属の採用マーケターと定例ミーティングを実施
初期費用 | 0円〜 |
月額費用 | 10万円〜 |
無料お試し期間 | 有 |
5. i-web - 株式会社ヒューマネージ
▲出典:株式会社ヒューマネージ
i-webは大手求人サイト『リクナビ』や『キャリタス』と連携しており、新卒採用に強い採用管理システムです。採用支援体制はもちろん、高いセキュリティーとかんたんな操作性で高い評判を集めています。グローバル採用も可能で、幅広い人材の獲得を目指す会社におすすめです。
<特徴>
- リクナビ、キャリタス就活と連携しており新卒採用に強い
- コンサルティングから業務遂行まで行う採用アウトソーシングサービス
- グローバル採用やリクルーター支援、内定者フォローまでモデル別対応
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
無料お試し期間 | 無し |
6. あさがくナビコミュニケーター - 株式会社学情
▲出典:株式会社学情
あさがくナビコミュニケーターでは、LINEと連携して学生とコミュニケーションが取れます。多くの人が使うLINEだからこそ「即効性」と「親和性」のあるコミュニケーションが可能で、学生からの高い返信率が期待できます。
<特徴>
- 新卒採用関連のデータをまとめて管理できる会員制採用システム
- 複数のサイトからの応募者データを一元管理可能
- 母集団からターゲットをリストアップしアプローチ可能
初期費用 | 要問い合わせ |
月額費用 | 要問い合わせ |
無料お試し期間 | 無し |
7. LePMOS - 株式会社ヒューマンセントリックス
▲出典:株式会社ヒューマンセントリックス
LePMOSは採用管理システムながら動画配信機能も備わっているため、募集企業と親和性の高い学生を集めることが可能。また動画の視聴維持率や離脱率を確認できるため、より意欲の高い学生を選べます。動画内ではアンケートや質問できる機能も備わっているため説明会から採用までを一貫しておこなえます。
<特徴>
- 動画とデータで学生との出会いを仕組み化するサービス
- 説明会動画の視聴率/回数を応募者ごとに管理し、志望度を測れる
- 採用計画(期間)に応じた料金プラン
初期費用 | 0円〜 |
月額費用 | 18万円〜 |
無料お試し期間 | 無し |
中途採用向け採用管理システム2選
中途採用では一般的に、個別の候補者に対して都度対応が基本です。ポジションや期間が安定しなく、長期のフォローが必要となる場合も。最新の人材配置を把握したうえで、採用計画にのっとった人材管理が求められます。
8. AOLC(アクセスオンラインキャリア)- 株式会社マイナビ
▲出典:株式会社マイナビ
AOLCでは、中途採用の鍵となる多くの募集経路を一元で管理し応募者のデータをすべて管理できます。応募者数による課金制ではないため、費用を気にせず採用活動が可能。高いセキュリティーのため大企業でも安心して利用でき、累計900社以上が活用しています。
<特徴>
- あらゆる応募経路の応募者データを一元管理
- 容量課金ではないため高コストパフォーマンス
- セキュアな環境下で個人情報の管理が可能
初期費用 | 60万円〜 |
月額費用 | 5万円〜 |
無料お試し期間 | 無し |
9. GLOVER Refer - 株式会社リクルートキャリア
▲出典:株式会社リクルートキャリア
GLOVER Referは「リファラル採用」に特化した採用管理システム。自社とつながりのある候補者を探せるためマッチング度の高い採用が可能です。リファラル採用だからこそ、採用までの時間が短く、採用確度が高い人材を効率的に集められるため、採用コストの削減も期待できます。
<特徴>
- 候補者探し、応募、採用まで一貫して管理できる
- 最短1週間でリファラル採用を導入できる
- 新卒採用、中途採用、アルバイト採用など、さまざまな雇用形態/職種で利用可能
初期費用 | 0円〜 |
月額費用 | 0円〜 |
無料お試し期間 | 無し |
採用管理システムの選び方【用途別に解説】
ここでは採用管理システムを比較する際のポイントについてご案内します。採用管理業務は大きく分けて、求人管理/応募者管理/選考管理の3つに分けられ、商品/サービスごとに強みとする部分も異なります。課題が明確な場合は、それに即した機能があるかどうかをチェックしてみてください。
1. 求人管理のための機能
求人媒体を利用する場合、応募者情報を自動で取り込めると作業がラクになります。採用管理システムによって連携できる求人媒体は異なるため、よく利用する求人媒体があれば連携の有無を確認しておきましょう。
なかには応募者情報の取り込みに限らず、リクナビNEXTのレジュメを利用して自社採用サイトから応募できる『ジョブスイートキャリア』などのように、特定媒体との連携に長けたものもあります。
2. 応募者管理のための機能
やりとりをするためのコミュニケーションツールは、採用ターゲットとなる属性によって変わります。新卒学生であればメール/電話は、開封率も低く、応答率も下がってしまいます。
おすすめは、LINE機能を持ったもの。たとえば、『MOCHICA(株式会社ネオキャリア)』などは応募受付段階からLINEで応募者とやりとりできます。
3. 選考管理のための機能
たとえば、応募者とオンライン面接を行うためのWeb面接システム、社内で選考情報を共有するためのチャットツールなど、外部システムと連携できると業務がはかどります。
なかには、入社後の手続きまで見据えて人事労務クラウドとも連携できる『HERP HIRE(株式会社HERP)』のようなシステム連携に長けたものもあります。
採用管理システムを利用すべき理由は?導入すべき企業例
採用管理システムを利用すべき理由として、大きく分けて以下3つの理由があります。
- 採用業務の効率化
- 採用コストの削減
- 採用力の強化
1. 採用コストを削減するため
採用には高いコストがかかります。オペレーション業務を自動化し業務効率を高めて、求人から内定までの流れをスピードアップすることで採用活動にかかる日数も減り、大幅な人件費の削減が期待できます。
また、採用管理システムを導入して業務を一括管理することで、データ分析/活用も容易になります。データに基づいて求人媒体の選定や面接を行うことで、採用活動全体のコストパフォーマンスの向上も期待できるでしょう。
採用コスト削減の方法について詳しくまとめた記事は以下になります。
2. 採用力の強化
労働人口の減少が進む日本市場では「いかに優秀な人材を確保するか」が多くの企業で課題になっています。
従来型の人事担当者と経営者のみで行う採用活動や、求人媒体や人材紹介会社だけを活用する採用活動ではますます人材獲得は難しくなっていくでしょう。「自社採用」「全社採用」「リファラル採用」など新しい試みを通じて、企業の採用力を強化していく必要があります。
採用管理システムを導入すると、業務効率が上がり、以下のような業務に集中できるようになります。
- 自社採用サイトに力を入れてみる
- リクルーターを増やす
- SNSでの発信を増やす
ほかにも、これまで以上に社内の色んな人を巻き込んだり、新しい採用手法を積極的に取り入れたり、新たなチャレンジができるようになるでしょう。長期的に見れば、必ず採用力強化につながるはずです。
さまざまな採用手法について網羅的にまとめた記事は以下になります。採用手法を検討されている方は、あわせてご覧ください。
3. 採用業務を効率化するため
採用管理システムを導入すれば、求人管理/応募者管理/選考管理の一連の業務を効率化を図れます。
たとえば、求人媒体などの応募経路を問わず一括して応募を受け付け、同一のシステム上で連絡できたり、面接日程もLINEやカレンダー等と連携して効率的に調整したりすることも可能です。
応募者ごとに選考状況や評価が一目で分かるため、社内の情報共有もスムーズに。人事担当者は面接に時間をかけたり、応募者に向き合ったりと、本来の業務に注力できるようになります。
採用管理システムのメリット/デメリット
メリット | デメリット |
---|---|
・人事工数の削減 ・進捗状況の可視化 | ・操作方法や設定に工数をとられる場合も |
採用管理システム(ATS)を導入する最大のメリットは、求人から採用まで一元管理できることによる工数の削減です。
選考状況もシステム上で可視化できるため、計画に沿った採用活動が行いやすくなります。
一方、デメリットは自社の採用に合わないシステムを選択してしまうと、操作方法や設定に工数だけ取られてしまうことです。
また、アナログな作業が絡むようなケースなどは、採用業務アウトソーシング(RPO)サービスを導入したほうが良いこともあります。
フリーランスの採用管理システムとは?
フリーランスの採用管理システムに、フリーランスマネジメントシステム(以下:FMS)があります。
FMSとは、企業がフリーランスや業務委託などのパートナーの採用から報酬の支払いまでの一連のプロセスを担うものです。さらに、発注書や契約書、請求書の作成や管理といったバックオフィス業務の代行も兼ね備えているシステムもあります。
FMSが注目される背景に、企業の人材不足や副業解禁に伴うフリーランスの増加によって、発注企業側の業務依頼から完了まで、煩雑な行程の効率化が求められていることが挙げられます。
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Workshipでは、エンジニア、セールス、人事、経理など高い水準のスキルをもったフリーランスが30,000人以上登録しています。そのフリーランス一人ひとりのスキル/経歴を分析し、スコアとして表示しているため、委託したい業務に適したスキルをもった人材が見つかりやすくなっています。
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