業務委託の契約解除の手順7ステップ|トラブルを防ぐ注意点と通知書例
「業務委託先のパフォーマンスが期待に届かない」「予算削減で契約を途中で終わらせたい」――そんなとき、手順を誤った契約解除は損害賠償や法令違反につながるおそれがあります。
本記事では、企業の人事・採用担当者に向けて、業務委託の契約解除を円満かつ適法に進める7ステップと注意点を解説します。2024年11月施行のフリーランス法(30日前予告・理由開示)や2026年1月施行の取適法にも対応しているため、読み終えるころには「自社は何を、いつ、どう伝えればよいか」が明確になります。
業務委託の契約解除とは?企業が押さえるべき基本

業務委託の契約解除とは、契約期間の途中で当事者の一方の意思表示により契約関係を終了させることです。雇用契約の「解雇」とは異なり、労働基準法の解雇規制は原則として適用されません。
ただし、民法や契約書の定め、フリーランス法などのルールに従う必要があり、「業務委託だから自由にいつでも切れる」わけではありません。まずは基本となる考え方を整理しましょう。
契約解除・合意解約・不更新の違い
契約を終わらせる方法は大きく分けて3つあります。「解除」は一方的な意思表示で契約を終了させるもの、「合意解約」は双方の合意で契約を終了させるもの、「不更新」は契約期間の満了をもって更新しないものです。
実務では、いきなり一方的な解除を行うよりも、話し合いによる合意解約や期間満了での不更新を選ぶほうがトラブルになりにくいのが一般的です。どの方法で終了させるかによって、必要な手続きやリスクが大きく変わるため、最初に方針を決めておくことが重要です。
業務委託契約の3つの類型と解除ルールの違い
「業務委託契約」は法律上の正式な契約名ではなく、実態に応じて請負契約・委任契約・準委任契約のいずれか(または混合)に分類されます。どれに該当するかで、解除できるタイミングや損害賠償の考え方が異なります。
請負契約(民法641条)
請負契約は、Webサイト制作やシステム開発のように「仕事の完成」を目的とする契約です。注文者(企業側)は、請負人が仕事を完成させるまでの間であれば、いつでも損害を賠償して契約を解除できます(民法641条)。
この場合の損害賠償には、すでに行った作業分の報酬や費用に加え、完成していれば得られたはずの利益が含まれる可能性があります。また、完成済みの部分が可分で企業が利益を受ける場合は、その割合に応じた報酬の支払い義務が生じます(民法634条)。
委任契約(民法651条)
委任契約は、弁護士への訴訟代理のように「法律行為」を委託する契約です。委任契約は各当事者がいつでも解除できるのが原則です(民法651条1項)。
ただし、相手方に不利な時期に解除した場合などは、やむを得ない事由がない限り損害賠償の責任を負います(同条2項)。たとえば、受任者が他の仕事を断って稼働枠を確保していた直後の解除などが該当し得ます。
準委任契約(民法656条)
準委任契約は、コンサルティング、SES、運用保守、マーケティング支援など「法律行為以外の事務処理」を委託する契約です。フリーランスとの業務委託で最も多い形態であり、委任契約の規定が準用されます(民法656条)。
そのため解除ルールは委任契約と同じで、いつでも解除できる一方、不利な時期の解除には損害賠償リスクがあります。また、履行の途中で終了した場合でも、受任者はすでに行った履行の割合に応じて報酬を請求できます(民法648条3項)。
2024年11月施行「フリーランス法」で変わったポイント
2024年11月1日に施行されたフリーランス法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)により、従業員を使用する事業者がフリーランスと6か月以上の継続的な業務委託を行う場合、中途解除や不更新には少なくとも30日前までの予告が義務付けられました(同法16条)。
予告は口頭では認められず、書面・FAX・電子メール・SNSのメッセージ等で行う必要があります。さらにフリーランスから請求があれば、解除理由を遅滞なく開示する義務もあります。違反した場合は行政の指導・勧告・公表・命令の対象となり、命令違反には罰金が科される可能性があります。
2026年1月施行「取適法」との関係
2026年1月1日からは、従来の下請法が「中小受託取引適正化法(取適法)」へと改正・改称されました。従業員数基準の追加で適用対象が広がり、協議に応じない一方的な代金決定や手形払いなどが新たに禁止されています。
契約解除そのものを直接規制する法律ではありませんが、解除に伴って成果物の受領を拒む、発注済み報酬を一方的に減額するといった対応は、取適法やフリーランス法の禁止行為に該当するおそれがあります。解除時の精算方法まで含めて適法性を確認することが大切です。
▼業務委託の契約形態ごとの違いを整理したい方はこちら(無料でダウンロードできます)

【一覧比較表】業務委託の契約解除ルールを契約類型・方法別に比較

ここでは、契約類型ごとの解除ルールと、契約を終了させる4つの方法を一覧表にまとめました。自社の契約がどこに当てはまるかを最初に確認してから、手順に進みましょう。
契約類型別の解除ルール比較表
| 項目 | 請負契約 | 委任契約 | 準委任契約 |
|---|---|---|---|
| 契約の目的 | 仕事の完成(成果物) | 法律行為の遂行 | 事務処理の遂行 |
| 企業側から解除できる時期 | 仕事が完成するまで、いつでも | いつでも | いつでも |
| 根拠条文 | 民法641条 | 民法651条 | 民法656条(651条準用) |
| 損害賠償が必要になる主な場面 | 債務不履行がない解除では原則必要 | 相手方に不利な時期の解除など | 相手方に不利な時期の解除など |
| 解除時の報酬の扱い | 可分な完成部分は割合に応じて支払い(634条) | 履行割合に応じて支払い(648条3項) | 履行割合に応じて支払い(648条3項) |
| フリーランス法の30日前予告 | 相手がフリーランスで、6か月以上の継続的業務委託なら原則必要 | ||
契約を終了させる4つの方法の比較表
| 方法 | 相手の同意 | 予告・手続き | トラブルリスク | 向いている場面 |
|---|---|---|---|---|
| 合意解約 | 必要 | 合意書の締結 | 低い | 方針転換・予算削減・ミスマッチ |
| 期間満了による不更新 | 不要 | 契約書の更新拒絶期限・フリーランス法の予告 | 低い | プロジェクト終了、次期更新を見送る場合 |
| 中途解約条項による解約 | 不要 | 契約書に定めた予告期間(例:1か月前) | 中程度 | 契約書に中途解約条項がある場合 |
| 債務不履行による法定解除 | 不要 | 相当期間を定めた催告(民法541条) | 高い(争いになりやすい) | 納期遅延・品質不良・連絡不通など |
表のとおり、最もリスクが低いのは合意解約と不更新です。一方的な解除は最終手段と位置づけ、まずは話し合いによる円満な終了を目指すのが基本方針になります。
解除理由別|業務委託の契約解除の可否チェック一覧表
「この理由で解除して問題ないか」は、人事担当者が最も迷うポイントです。代表的な解除理由ごとに、解除の可否と必要な対応を整理しました。
| 解除理由 | 解除の可否 | 推奨する終了方法 | 必要な対応・注意点 |
|---|---|---|---|
| 納期遅延・品質不良 | 可(債務不履行) | 催告 → 法定解除または合意解約 | 遅延の記録と改善要求の履歴を残す |
| 連絡不通・無断で業務放棄 | 可(債務不履行) | 催告 → 法定解除 | 連絡履歴を保存し、書面で催告する |
| 秘密保持義務違反・重大な契約違反 | 可(無催告解除も検討) | 法定解除 | 証拠保全と損害額の算定、弁護士相談 |
| 予算削減・事業方針の転換 | 可(ただし損害賠償リスクあり) | 合意解約・不更新 | 30日前予告、履行割合分の報酬支払い |
| プロジェクトの終了 | 可 | 期間満了による不更新 | 更新拒絶の期限と予告期間を守る |
| スキル・期待値のミスマッチ | 条件付きで可 | 合意解約 | 要件定義の不備がなかったか確認する |
| 相性・人間関係の問題 | 条件付きで可 | 合意解約・不更新 | 感情的な理由の伝え方に注意する |
| 正社員採用への切り替え | 可 | 合意解約・不更新 | 引継ぎ期間を十分に確保する |
「正当な理由」が特に求められる場面
委任・準委任契約は法律上いつでも解除できますが、相手に落ち度がない解除ほど損害賠償の対象になりやすい点に注意が必要です。とくに、長期の稼働を前提に他案件を断ってもらっていたケースや、繁忙期の直前で代替案件を探しにくい時期の解除は「不利な時期」と判断される可能性があります。
また、契約書に「中途解約は3か月前までに通知」などの定めがあれば、法律よりも契約書の約定が優先されます。理由の正当性と契約上の手続きの両方を満たしているかを確認しましょう。
業務委託契約を解除する手順7ステップ

ここからは、企業側から業務委託契約を解除する際の具体的な手順を7つのステップで解説します。STEP1〜3の事前準備を丁寧に行うほど、後工程のトラブルは減ります。
STEP1:契約書の解除条項・契約期間・予告期間を確認する
最初に行うべきは、現在の契約書の確認です。「解除条項」「中途解約条項」「契約期間と自動更新の有無」「予告期間」「違約金条項」の5点を必ずチェックしましょう。
基本契約と個別契約(発注書)を分けている場合は、両方の条項を照合します。契約書を作成していない、または口頭契約のみの場合は、メールやチャットでの合意内容が契約内容の証拠になるため、取引開始時のやり取りをすべて洗い出しておくことが重要です。
▼業務委託契約書の必須項目を確認したい方はこちら(無料でダウンロードできます)

STEP2:解除理由を整理し、客観的な証拠を残す
次に、なぜ契約を終了させるのかを社内で言語化します。「なんとなく合わない」ではなく、「納期を3回連続で超過した」「合意した品質基準を満たしていない」など事実ベースで整理することがポイントです。
あわせて、納品履歴、チャットのログ、修正依頼の記録、定例会議の議事録などを保存しておきましょう。こうした記録は、フリーランス法に基づく理由開示の請求や、万一の紛争時の証拠として役立ちます。
STEP3:フリーランス法の対象かどうかを判定する
相手が個人のフリーランス(または代表者1名のみで従業員を雇用していない法人)である場合、フリーランス法の適用を確認します。契約期間(更新を含む)が6か月以上であれば、中途解除・不更新の30日前予告義務の対象です。
ただし、災害などやむを得ない事由がある場合、フリーランス側に帰責事由がある場合、個別契約の期間が30日以下の場合などは、例外として予告が不要とされています。自社のケースが例外に当たるかを慎重に判断し、迷う場合は予告期間を確保するのが安全です。
STEP4:改善の催告・話し合いで合意解約を目指す
債務不履行が理由の場合でも、いきなり解除するのではなく、相当の期間を定めて改善を求める「催告」を行うのが原則です(民法541条)。一般的には1〜2週間程度の期間を設け、改善されない場合に解除へ進みます。
予算削減やミスマッチが理由の場合は、面談の場を設けて事情を率直に説明し、終了日・報酬の精算・引継ぎ内容をセットで提案しましょう。相手の事情(次の案件探しの期間など)に配慮した終了日を提示できれば、合意に至る可能性が高まります。
STEP5:解除通知書(書面・メール)を送付する
話し合いの結果を踏まえ、解除の意思表示を記録に残る形で通知します。フリーランス法の予告は書面・FAX・電子メール等で行えますが、争いが予想される場合は、送付日と内容を証明できる内容証明郵便の利用が有効です。
解除通知書に記載すべき項目
- 対象となる契約(契約名・締結日・契約番号)
- 解除(または不更新)の意思表示と根拠となる条項
- 契約終了日(予告日から30日以上後の日付が目安)
- 解除の理由(簡潔に事実のみ)
- 報酬の精算方法と支払期日
- 成果物・貸与物の返却、データ削除などの依頼事項
解除通知書の文例
以下は、準委任契約を中途解約する場合の文例です。自社の契約内容に合わせて修正してご利用ください。
――――――――――
令和◯年◯月◯日
◯◯◯◯ 様
株式会社◯◯◯◯ 代表取締役 ◯◯◯◯
業務委託契約解約のご通知
当社と貴殿との間で令和◯年◯月◯日付で締結した「◯◯業務委託契約」について、同契約第◯条に基づき、令和◯年◯月◯日をもって解約いたしますので、本書をもって通知いたします。
解約日までに実施いただいた業務の報酬は、契約に定める方法により令和◯年◯月◯日までにお支払いいたします。
また、解約日までに貸与物の返却および当社情報の削除をお願いいたします。
――――――――――
STEP6:報酬の精算・損害賠償の有無を確定し、合意書を交わす
契約終了時には、「どこまでの業務に、いくら支払うか」を明確に確定させます。準委任契約であれば履行割合に応じた報酬、請負契約であれば完成部分の報酬や損害賠償の有無を協議します。
合意できた内容は「合意解約書(契約終了合意書)」として書面化しましょう。「本合意書に定めるほか、双方に債権債務がないことを確認する」という清算条項を入れておくと、後日の追加請求を防ぎやすくなります。
▼合意書や契約書のひな形をお探しの方はこちら(無料でダウンロードできます)

STEP7:業務の引継ぎと貸与物・アカウントの回収を行う
最後に、業務の引継ぎと情報セキュリティ面の後処理を行います。ソースコード・デザインデータ・ドキュメントの所在、進行中タスクの状況を引継ぎ資料にまとめてもらい、後任者や社内担当者へ確実に共有しましょう。
あわせて、貸与PCやセキュリティカードの返却、Slack・GitHub・Google Workspaceなどのアカウント権限の削除を契約終了日に確実に実施します。秘密保持義務は契約終了後も存続する旨を改めて伝えておくと安心です。
業務委託の契約解除で失敗しないための6つの注意点

手順を守っていても、細かな配慮が欠けるとトラブルに発展することがあります。ここでは、人事担当者が見落としやすい6つの注意点を解説します。
注意点1:口頭だけで解除を伝えない
口頭での解除も民法上は有効ですが、「言った・言わない」の争いになりやすく、証拠が残りません。とくにフリーランス法の30日前予告は、口頭では義務を果たしたことになりません。
面談で直接伝えた場合も、同日中にメールや書面で内容を送り、記録を残しましょう。送信日時が残る電子メールや、到達を証明できる内容証明郵便を使い分けることで、通知の有無や日付をめぐる紛争を防げます。
注意点2:30日前予告義務と理由開示請求に備える
6か月以上の継続的な業務委託では、フリーランス法により解除日・契約満了日の30日前までの予告が必要です。予告期間を確保できないと、行政の指導・勧告の対象になり得ます。
また、予告を受けたフリーランスから理由の開示を求められた場合は、遅滞なく書面やメールで開示しなければなりません。STEP2で整理した事実ベースの理由をそのまま使えるよう、あらかじめ文章化しておくとスムーズです。
注意点3:解除のタイミングと損害賠償リスクを見極める
契約類型によって、解除時に発生し得る金銭的リスクは異なります。解除を決める前に、想定コストを試算しておきましょう。
リスク1:請負契約では「完成していれば得られた利益」まで賠償対象になり得る
請負契約を注文者都合で解除する場合、請負人には既履行分の報酬・費用に加えて逸失利益を請求される可能性があります。完成間近での解除ほど負担は大きくなるため、早期の判断が重要です。
リスク2:委任・準委任契約では「不利な時期」の解除に注意する
委任・準委任契約はいつでも解除できますが、相手が代替案件を見つけにくい時期の解除は損害賠償の対象となる場合があります。十分な予告期間を設けることで、このリスクは大きく下げられます。
リスク3:契約書の違約金・中途解約条項を確認する
契約書に「中途解約時は残期間の報酬の◯%を支払う」などの違約金条項がある場合は、その定めに従うのが原則です。支払額が過大に感じられても、署名済みの条項は有効と判断されやすいため、事前確認が欠かせません。
注意点4:偽装請負と判断されないか確認する
業務委託でありながら、勤務時間の管理や細かな業務指示など実態が雇用に近い場合、「偽装請負」と判断されるおそれがあります。その場合、契約解除は労働契約法上の「解雇」とみなされ、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が求められます。
解除前に、指揮命令の有無、勤怠管理の有無、報酬の決まり方などを振り返り、働き方の実態が業務委託の範囲に収まっているかを確認しておきましょう。
▼業務委託の労務管理で「やってよいこと・いけないこと」を確認したい方はこちら(無料でダウンロードできます)

注意点5:知的財産権と秘密情報の扱いを確定させる
契約途中で終了する場合、未完成の成果物やソースコードの著作権が誰に帰属するかが曖昧になりがちです。契約書に権利移転の条項があっても「対価の支払いをもって移転」と定めている場合は、精算が完了するまで権利が移らない可能性があります。
合意解約書には、成果物の権利帰属、データの返還・削除、秘密保持義務の存続期間を明記しましょう。「どのデータを、いつまでに、どう削除したか」を報告してもらう運用にすると安心です。
注意点6:伝え方に配慮し、関係性と採用ブランドを守る
フリーランス業界はつながりが強く、契約解除時の対応はSNSや口コミを通じて広がることがあります。一方的で配慮のない解除は、今後の人材確保にも悪影響を与えかねません。
伝える際は、人格や能力を否定する表現を避け、「プロジェクトの方針変更により」「求める要件と現在の体制が合わなくなったため」など事実と自社側の事情を中心に説明しましょう。これまでの貢献への感謝を添えるだけでも、受け止め方は大きく変わります。
▼フリーランス活用で押さえるべき法律を一覧で確認したい方はこちら(無料でダウンロードできます)

契約解除後の振り返りと活用|次の業務委託を成功させる3つの工夫

契約解除は、委託の進め方を見直す絶好の機会でもあります。同じ理由での解除を繰り返さないために、次の3つの工夫を取り入れましょう。
解除理由を「募集要件」と「契約書」にフィードバックする
解除理由の多くは、依頼前の要件定義や期待値のすり合わせ不足に起因します。「求めるスキルが曖昧だった」「成果の基準が決まっていなかった」など、原因を社内で振り返りましょう。
振り返った内容は、次回の募集文(ジョブディスクリプション)や契約書の業務範囲・検収基準に反映します。解除理由を資産として蓄積することで、委託の成功率は着実に上がります。
トライアル期間・マイルストーン型の契約を導入する
最初から長期契約を結ぶのではなく、1〜2か月の短期契約からスタートし、評価後に更新する形にすると、ミスマッチ時の終了がスムーズになります。請負契約では工程ごとに検収と支払いを区切るマイルストーン型にするのも有効です。
ただし、更新を重ねて通算6か月以上になるとフリーランス法の予告義務の対象になる点には注意しましょう。契約書に中途解約条項と予告期間を明記しておくことも忘れずに行いたいポイントです。
引継ぎ期間を見込んだ代替人材の確保計画を立てる
契約を解除すると、後任が決まるまで業務が止まるリスクがあります。解除を決めた時点で後任の募集を並行して始めることで、空白期間を最小限に抑えられます。
30日の予告期間を引継ぎ期間として活用できれば、前任者から後任者へ直接ナレッジを渡すことも可能です。スピーディーに人材を確保できるチャネルを事前に持っておくことが、リスク管理の観点からも重要です。
▼外部人材との関係づくりやマネジメントを見直したい方はこちら(無料でダウンロードできます)

業務委託の契約解除ケーススタディ(モデルケース)
ここでは、企業からよく寄せられる相談をもとに構成した3つのモデルケースを紹介します(特定の企業の実例ではありません)。自社の状況に近いものを参考にしてください。
ケース1:納期遅延が続く請負契約を、催告のうえ解除した例
Webサイト制作を請負契約で委託したが、中間納品の期限を3回超過し、連絡も途絶えがちになったケースです。企業は遅延の記録を整理したうえで、「2週間以内に中間成果物を納品すること」を書面で催告しました。
期限内に納品がなかったため、民法541条に基づく解除を内容証明郵便で通知。完成していた下層ページ分については利用価値があったため、その割合に応じた報酬を支払い、清算条項付きの合意書を交わして終了しました。
ケース2:予算削減により、準委任契約を中途解約した例
12か月契約で週3日稼働のマーケターと準委任契約を結んでいたが、事業方針の変更で8か月目に終了を決めたケースです。フリーランス法の対象であるため、解約日の45日前にメールで予告し、面談で事情を説明しました。
相手の次案件探しに配慮し、予告期間中は稼働を週2日に減らしつつ報酬は据え置く条件を提示。引継ぎ資料の作成を依頼し、円満に合意解約できたことで、翌年のプロジェクトで再び依頼する関係を維持できました。
ケース3:期間満了での不更新を選び、トラブルを回避した例
スキル面でのミスマッチを感じていたものの、明確な契約違反はなかったケースです。企業は中途解約ではなく、3か月後の契約期間満了で更新しない方針を選択しました。
満了日の40日前に不更新の意思をメールで伝え、理由の開示請求に備えて期待値とのギャップを事実ベースで整理。損害賠償リスクを抑えつつ、予定どおり契約を終了でき、並行して後任人材の確保も進められました。
業務委託契約の解除後、次の人材確保にはWorkshipがおすすめ
契約解除で最も避けたいのは、後任が見つからず業務が停滞することです。ここでは、スピーディーに次の業務委託人材を確保できるサービスとして、株式会社GIGが運営する「Workship」を紹介します。
Workshipの概要
Workshipは、IT・DX領域のフリーランスや副業人材と企業をつなぐ業務委託向けマッチングプラットフォームです。導入企業数1,800社以上、登録人材64,900人以上、掲載案件数5,300件以上の実績があり、エンジニア・デザイナー・マーケターなど幅広い職種に対応しています。
企業が人材データベースから直接スカウトできるほか、エージェントからの提案も受けられるハイブリッド型のサービスである点が特長です。
契約解除後の人材確保にWorkshipが向いている理由
契約解除後の後任探しには、「早さ」「ミスマッチの少なさ」「管理のしやすさ」が求められます。Workshipがこれらの条件に合う理由を5つに分けて解説します。
理由1:最短3日でアサインでき、業務の空白期間を最小化できる
Workshipでは、最短3日で人材のアサインが可能です。30日の予告期間中に後任を決められれば、前任者からの直接の引継ぎも実現でき、業務停滞のリスクを大きく減らせます。
理由2:豊富な人材データベースから、要件に合う人材を直接スカウトできる
約65,000人の登録人材の中から、スキル・経験・稼働可能時間などで絞り込み、企業が直接スカウトできます。前任者との契約解除で明確になった「必要な要件」をもとに探せるため、同じミスマッチを繰り返しにくくなります。
理由3:募集から契約・稼働管理までシステム内で完結する
募集作成から面談、契約、稼働管理までをWorkshipのシステム内で一元管理できます。契約条件や稼働状況の記録が残るため、万一の契約終了時にも経緯を確認しやすいのがメリットです。
理由4:成約まで無料で、採用コストのリスクを抑えられる
Workshipは成約まで費用がかからない料金体系です。契約解除によって想定外のコストが発生した直後でも、初期費用の負担を気にせず後任探しを始められます。
理由5:双方合意のうえで正社員転換も可能
業務委託で相性や実力を確認したうえで、双方の合意があれば正社員へ転換することも可能です。「業務委託で見極めてから採用したい」という企業にとって、ミスマッチを防ぐ有効な選択肢になります。
▼Workshipの特徴や料金、導入事例を詳しく知りたい方はこちら(無料でダウンロードできます)

業務委託の契約解除に関するよくある質問(FAQ)

Q1. 業務委託契約は企業側から一方的に解除できる?
A. 契約類型によっては一方的な解除が可能です。委任・準委任契約はいつでも解除でき、請負契約も仕事の完成前であれば損害を賠償して解除できます。ただし、契約書の中途解約条項やフリーランス法の30日前予告義務を守る必要があり、相手に落ち度がない場合は損害賠償が発生する可能性があります。
Q2. 業務委託の契約解除はメールで通知しても有効?
A. メールでの通知も有効です。フリーランス法の予告も、書面・FAX・電子メール・SNSのメッセージ等で行うことが認められています。ただし、相手が受信を否認するなど争いが予想される場合は、送付日と内容を証明できる内容証明郵便を併用すると安心です。
Q3. 契約解除で違約金や損害賠償は必ず発生する?
A. 必ず発生するわけではありません。相手の債務不履行による解除や、双方が合意した解約であれば、原則として損害賠償は不要です。一方、企業都合で請負契約を解除する場合や、準委任契約を不利な時期に解除する場合、契約書に違約金条項がある場合は支払いが必要になることがあります。
Q4. フリーランス法の30日前予告が不要になるのはどんなケース?
A. 主に、災害などやむを得ない事由で予告が困難な場合、フリーランス側に帰責事由がある場合、再委託で元の発注者から契約を解除され直ちに解除が必要な場合、個別契約の期間が30日以下の場合などが例外とされています。判断に迷う場合は、予告期間を確保したうえで専門家に相談するのが確実です。
Q5. 契約期間の途中で解除した場合、報酬はどこまで支払う必要がある?
A. 準委任契約では、解除日までに行われた履行の割合に応じた報酬を支払うのが原則です。請負契約では、完成部分が可分で企業がその利益を受ける場合、割合に応じた報酬を支払います。具体的な金額は契約書の定めと稼働実績をもとに協議し、合意書に明記しましょう。
Q6. 契約解除の理由を聞かれたら、必ず答えなければいけない?
A. フリーランス法の対象となる6か月以上の継続的な業務委託では、フリーランスから請求があれば、遅滞なく理由を開示する義務があります。開示によって第三者の利益を害するおそれがある場合などは例外とされますが、基本的には事実ベースで簡潔に開示できるよう準備しておきましょう。
あわせて読みたい関連記事
業務委託契約・契約書(直接的な関連)
- 準委任契約は途中解約できる?業務委託契約解除の基本
- 業務委託契約の注意点|契約書の作成方法や記載項目、禁止事項を徹底解説
- 業務委託契約書の失敗しない作り方を無料テンプレート付きで解説
- 業務委託契約書はどちらが作成する?法律や注意点、記載すべき13項目と作り方を解説
契約形態の違い(請負・準委任・雇用)
法律・コンプライアンス
- フリーランス新法とは?企業がとるべき対応や罰則などわかりやすく解説
- フリーランス新法と下請法の違いとは?重複事項や適用事例などわかりやすく解説
- 偽装請負とは?業務委託契約で違法となる3つの判断基準と罰則事例を解説
- 業務委託契約で行ってはいけないNG行為
トラブル対策・労務管理
- 【無料テンプレート付き】業務委託契約の注意点とトラブル事例5つ
- 準委任契約でよくあるトラブル事例8つと委託側が注意すべきポイントを解説
- 業務委託の労務管理でトラブルを防ぐための「管理すべき点」と「できない点」を徹底解説
人材確保・外部人材活用
まとめ|業務委託の契約解除は「準備・予告・書面化」で円満に進めよう
業務委託の契約解除は、契約類型や契約書の内容、フリーランス法の適用有無によって必要な手続きが変わります。一方的な解除は最終手段とし、合意解約や不更新を優先することが、トラブルを防ぐ最も確実な方法です。
本記事の要点を振り返ります。
- 請負は完成前ならいつでも解除可能だが、損害賠償が必要になり得る
- 委任・準委任はいつでも解除可能だが、不利な時期の解除には注意が必要
- 6か月以上の継続的業務委託では30日前までの予告と理由開示が必要
- 解除通知は書面・メールなど記録に残る方法で行う
- 終了時は報酬の精算・権利帰属・データ削除を合意書で確定させる
- 解除理由を振り返り、次の募集要件と契約書に反映する
まずは現在の契約書の解除条項と契約期間を確認し、フリーランス法の対象かどうかを判定するところから始めましょう。そのうえで、解除と並行して後任人材の確保を進めることが、事業を止めないための重要なポイントです。

株式会社GIGが運営する「Workship」は、IT・DX領域の即戦力となるフリーランスや副業人材を、低コストかつスピーディーに採用できる業務委託向けマッチングプラットフォームです。約65,000人の豊富な人材データベースから企業が直接スカウト可能で、エージェントからの提案も受けられるハイブリッド型のサービスを提供しており、双方合意があれば正社員転換も可能です。
- 導入企業数 1,800社以上
- フリーランス・副業人材登録数 64,900人以上
- 掲載案件数 5,300件以上
- 最短3日でのアサイン
募集作成から面談・契約・稼働管理までシステム内で完結する利便性、そして成約まで無料というコストパフォーマンスとスピード感が強みです。
「IT人材の正社員採用が難航している」「一時的に開発リソースが足りない」「初めて業務委託を活用したい」といったお悩みがあれば、ぜひWorkshipにご相談ください。
専任のスタッフが、求人作成から人材提案まで伴走してサポートいたします。
無料アカウント登録