業務委託の契約解除に損害賠償や違約金は必要?書面や解除のポイントとおすすめエージェント11選
自社の業務をフリーランスや外部の企業に業務委託する場合、期間や業務内容を指定した業務委託契約を交わすのが一般的です。
しかし成果物の納品が期日より遅れる、または完成度が低すぎるといった理由で、業務委託の契約を解除したくなった場合に、どうすれば良いか分からないという方も多いのではないでしょうか。
業務委託の契約解除は不可能ではないものの、適切な手続きを踏まないと思わぬ不利益を被る可能性があります。
そこで今回は、業務委託を途中で解除する際に、可能なかぎりトラブルやリスクを回避して解約できる手順を詳しく解説します。
業務委託契約を解約したいと考えている方はもちろん、これから契約解除する可能性のある方も、ぜひ参考にしていただければ幸いです。
業務委託契約を解除する際の手続きと手順
業務委託を契約途中で解除する場合、発注元と発注先のどちらかが一方的に解除通告をすれば終わりとはなりません。ここでは、発注元の企業や個人が業務委託契約を解除する場合を例に、解除の手順と手続きの流れを解説します。
契約解除の理由をまとめる
業務委託契約を解除する場合は、なぜ解除するに至ったのかという「理由」をしっかりとまとめておきましょう。
例としては、委託先のフリーランスや企業が「納期を守らない」「納品された成果物が契約した内容と異なる」など委託先に問題がある場合もあれば、自社の都合で「成果物が必要無くなった」や「業績悪化で支払いができなくなった」といったケースも考えられます。
発注先に問題がある場合には、まず契約通りに業務を履行するように「催促」します。一方自社の都合で契約を解除する場合には、基本的に委託先への違約金や損害賠償など、解除に至るまでの費用の負担義務が発生しますので注意しましょう。
まずは契約履行を「催告」する
業務を委託した発注先に契約の不履行がある場合には、まず契約の履行を催促しましょう。その上で満足な成果物の納品に至らなかった場合、契約解除を通知します。
業務委託の契約解除に関しては、双方が合意できないケースも少なくありません。そこで契約解除する場合は、契約内容や金額によりますが、弁護士などの法律に詳しい専門家に確認することをおすすめします。
契約解除の通知書を送付する
契約解除が大筋で合意した場合、もしくは合意に至らず訴訟を見越したうえで契約解除へ進む場合は、契約解除の通知書を相手方に送付します。
何日前に通知するのが良いか
契約解除の通知を行う際は「◯年〇月〇日までに契約を履行しない場合に契約を解除する」といった内容で通告するため、ある一定の猶予を持って通知します。納品する成果物などによりますが、最低でも1週間から10日ほどの猶予をもって通知しましょう。
通知はメールでも良い?
業務委託の契約解除をする場合は、メールやチャットなどではなく、内容証明郵便で送付することが重要です。もしメールなどで通知し電話などで確認しても、法的な証拠とならないケースもあり、不要なトラブルを招く原因となる可能性があります。必ず内容証明郵便を使いましょう。
このように、業務委託契約を解除する場合は、まず双方が合意したうえで行うことが最善です。合意に至らず解除する場合は、原則として弁護士に相談、依頼すると良いでしょう。
▼以下では、準委任契約の特徴やメリットデメリット、活用するためのポイントまでを詳しく解説しています。ぜひ貴社の業務委託契約にお役立てください。
業務委託の契約解除は正当な理由が必要
先に述べたように、業務委託の契約を解除する場合には「正当な理由が必要」です。
正当な理由とは「納期を守らない」「成果物のレベルが低い」などさまざまですが、契約書に契約解除の条件が記されていない場合には、契約を解除できない可能性があります。
以下では、契約解除に関するリスクと、リスクを排除するための備えについて解説します。
違約金や損害賠償が発生する可能性がある
もし業務委託契約書に契約解除に関する条件が記されていない場合は、どちらか一方が契約解除を申し出ることで「違約金」や「損害賠償」の請求が発生する可能性があります。
業務委託の契約をする際には、必ず契約者の双方で契約解除に関する条件を確認し、合意した上で締結しましょう。
違約金を契約書面に盛り込む場合もある
業務委託の契約書を作成する場合は、必ず契約解除に関する条件を記載しましょう。契約不履行となる場合の条件や、違約金の金額などを契約書面に盛り込む場合もあります。
業務委託契約では、契約金額に関係なく、納期や秘密保持、個人情報などの重要事項が多くあります。そのため、業務委託の契約書を作成する場合は、信頼できる弁護士や行政書士などに依頼するのがおすすめです。
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業務委託契約を解除する際の注意点
以下では、業務委託契約を解除する際に注意したい5つのポイントを解説します。
もし業務委託契約を解除せざるを得なくなった場合は、この5つを必ずチェックしましょう。
記録、証拠を保存する
業務委託の契約を解除する必要があるときは、必ず業務記録や交渉記録など、証拠となるものをすべて保存しておきましょう。
業務委託契約を解除する場合は、裁判に至るケースも少なくありません。少しでも有利となる証拠があれば保存しておき、リスクを軽減しましょう。
契約違反の程度を確認する
もし相手側に契約書の内容に違反する事実があっても、契約違反による発注者側の実損がほとんどないような場合があります。そんな時は、契約不履行を理由に契約解除を申しでたとしても「言いがかり」と判断され、逆に提訴される可能性があります。
不要なトラブルを避けるためにも、できるだけ穏便にことを済ませられるように、あらかじめ契約書に報酬の減額条件などの条項を設けておくと良いでしょう。
請負契約を解約することで請負人(契約先の受注者)が請求できる範囲
業務委託(請負)契約においては、発注者側にだけ違約金や損害賠償の権利があるわけではありません。ここでは、請負契約を発注者側の都合で解約したときに請負人が請求ができる範囲を解説します。
請負契約を発注者側の都合で解約した場合は、以下の3つの項目について損害を賠償しなければならない可能性が生じます。
- 成果物の完成した割合に応じた報酬や代金
- 未完成の成果物に対して請負人が支出した経費(仕入れや人件費など)
- 契約が正常に履行された場合に得られたはずの逸失利益に対する損害賠償
おもにこの3点における賠償を請求される可能性があります。
長期に及んだ契約を解除・変更するときは、予告期間を長めに設けましょう
業務委託契約でも、業種によっては何年、何十年と取引を続ける場合が多数あります。よくあるケースとして、経営者が変わったり、代替わりによって、急に契約条件を変更するといったことがあります。
もしどちらか一方に対して不利益が大きくなる変更がある場合には、契約解除や変更に対する予告期間を長めに設けることをおすすめします。
自社に不利益がないケースでは、取引先に配慮した条件提示を行うことも大切です。無理のある契約解除や契約内容の変更は、自社の信用を損なう可能性があるため、絶対にやめましょう。
双方で合意解約を目指す
業務委託契約にかかわらず、契約を解除する場合は、できるだけ双方が合意できる解約条件を目指しましょう。裁判となれば、双方に時間と弁護士費用などの負担が生じます。
不要なトラブルを避けるためにも、契約書の作成時に、できるだけ詳細な解約条件や違約金についての条項を設けておきましょう。
業務委託契約の解除に関するまとめ
どのような業務委託の場合でも、契約を途中で解除しなければならない可能性は少なからず生じます。そこで実際に契約を解除したい場合は、必ず民法に則ったうえで、十分に話し合いながら合意することが重要です。そのため、業務委託契約の解除には、法律の知識を持って話し合いましょう。
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業務委託契約にはフリーランスがおすすめ
ここでは業務委託先の選択肢の1つである、フリーランス人材の活用についてご紹介します。
フリーランス人材を活用する企業が増えている
フリーランス人材については、働き方改革の影響もあり、近年多くの企業が活用しています。
以下の表は、2019年に経済産業省が行なった調査の結果を示したものです。およそ半分の企業がフリーランスを活用、または検討していることがわかります。
■ 個人事業主・フリーランスとの契約状況
■ 個人事業主・フリーランス活用状況(業種別)
人材を採用する企業にとっては、少子高齢化や人材市場の縮小という背景もあり、今後はフリーランス人材の活用が欠かせなくなるでしょう。
フリーランス活用のメリット
フリーランス人材の活用にはどのようなメリットがあるのかについて、以下の3つを紹介します。
要件 | メリットの詳細 |
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コスト | もっとも大きなメリットがコストの低さです。フリーランスに業務委託することで、正社員のような社会保険や福利厚生などの費用負担がないため、企業は報酬を支払うだけで済みます。浮いた費用を報酬に回すことで、市場価値の高い、優秀な人材を採用できるでしょう。 |
柔軟性 | フリーランスへの業務委託により、自社の条件に合わせた働き方をしてくれるのもメリットです。たとえば、週3日だけ働いてもらったり、リモートで働いてもらうこともできます。 |
スピード感 | 基本的には個人事業主との契約となるので、双方の合意があれば最短で即日稼働も可能です。競合サービスに先行するために1日でも早くサービスをリリースしたい場合などは、大いに役立つでしょう。 |
このようなメリットに魅力を感じたり、自社の弱みを補ってくれる場合は、フリーランスや副業人材の活用を検討してはいかがでしょうか。
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業務委託契約先を探す際におすすめのエージェント11選
それではここで、業務委託探しにおすすめのエージェント11選を紹介します。
1. Workship
Workshipは、Webライター/エンジニア/デザイナー/PMまで幅広い職種で、50,000人以上のフリーランス人材が在籍するフリーランス専門エージェントです。募集だけでなく企業側からスカウトできるため積極的な採用をしたい企業におすすめです。
また、フリーランスの実績や経験がわかりにくい採用課題をWorkship独自のアルゴリズムでスコアリングし、即戦力となるフリーランスを採用できます。
特徴・メリット |
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▼以下では、Workshipのサービス資料を無料でダウンロードできます。ぜひ貴社の採用活動にお役立てください。
2. ポテパンフリーランス
▲出典:ポテパンフリーランス
ポテパンフリーランスはプログラミングスクール「ポテパンキャンプ」を運営する株式会社ポテパンが運営するフリーランス専門エージェントです。プログラミングスクールを傘下にもつエージェントだからこそ、フリーランスへの対応が厚く採用企業側の心配事が少ない点がメリットです。
メインはエンジニアやプログラマーといったIT人材ですが、PMやイラストレーターといった案件も幅広くあります。
特徴・メリット |
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3. レバテック
▲出典:レバテック
レバテックは、フリーランス専門エージェントの大手企業として、取引企業5,000以上、登録エンジニアやクリエイター数は20万人以上の規模となっています。
レバテックが紹介するフリーランス人材は「準委任契約」で働くスタッフで、成果物の納品を目的としない、業務を遂行するためのIT人材を求める方におすすめです。
特徴・メリット |
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4.テックビズフリーランス
▲出典:テックビズ
テックビズフリーランスは、取引先企業1,400社以上、4,000名を超えるエンジニアが登録している大手フリーランスエージェントサイトです。常時採用可能なエンジニアも300名以上おり、最短即日契約も可能です。
テックビズフリーランスでは、テックビズからの紹介意外に、企業からのスカウティングもできるため、能動的な採用活動を進めることもできます。
特徴・メリット |
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5.PE-BANK(ピーイー・バンク)
PE-BANK(ピーイー・バンク)は、マージンや手数料の公開など、透明性の高い契約が評判のフリーランスエージェントです。
東京・大阪以外のエリアの案件が多いため、地方都市の企業にもおすすめできます。
特徴・メリット |
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6.ギークスジョブ(geechs job)
大手企業案件が多いギークスジョブ(geechs job)は、年間契約数1万件以上とITエンジニアの利用実績も豊富。
早く自分の希望条件に合う案件・求人の紹介を受けたいフリーランスのITエンジニアやWEBデザイナーにおすすめのエージェントサービスです。
特徴・メリット |
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7.テクフリ
▲出典:テクフリ
フリーランスエンジニア向けの案件・求人サイトのテクフリ(テックキャリアフリーランス)は、案件・求人情報が常時1万件以上のおすすめフリーランスエージェント。
主な対応エリアは東京・神奈川・千葉・埼玉で、東京周辺でフリーランスのITエンジニアを探す際におすすめのフリーランスエージェントです。
特徴・メリット |
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8.HiPro Tech
▲出典:HiPro Tech
HiPro Tech(ハイプロテック・旧i-common techサービス)は、エンジニアやITコンサルタントに特化したフリーランスエージェント。
運営会社は東証プライム上場企業のパーソルキャリア株式会社で、転職サイトのdodaやハイクラス転職エージェントのdoda Xを運営しています。
特徴・メリット |
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9.ランサーズエージェント
▲出典:ランサーズエージェント
クラウドソーシングサービスで有名なランサーズ株式会社のグループ会社が運営するランサーズエージェント。
ランサーズの運営だけに他のフリーランスエージェントと比較して登録者数が多いのが特徴です。
特徴・メリット |
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10.ITプロパートナーズ
▲出典:ITプロパートナーズ
ITプロパートナーズは、フリーランスのITエンジニアやWEBデザイナーを探す際におすすめのサービスです。
特徴・メリット |
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11.クラウドテック
▲出典:クラウドテック
クラウドテックは、ウドソーシングサービスで有名な株式会社クラウドワークスが運営するフリーランスエージェント。
リモートワークや週3日・4日稼働の案件を探す際にもおすすめのサービスで、業界最大級のリモートワーク案件が特徴のフリーランスエージェントです。
特徴・メリット |
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フリーランス専門エージェントの選び方
以下では、フリーランスを採用する際に、専門エージェント選びで注意すべきポイントを紹介します。
自社に必要な理想のフリーランス人材を採用できるように、あらかじめ重要なポイントを押さえておきましょう。
1. 相場に見合った報酬単価かを確認する
フリーランス採用では、報酬単価の相場に合った金額を提示することも大切です。
フリーランスとして活動する方の中には、企業勤めを辞めて独立したスキルの高い優れた能力を持つ人材が多くいます。このような人材は、自分のスキルを安売りしたくないと考え、採用条件や報酬金額も高めに設定しているケースがあります。
自社が求める仕事内容やスキルに合わせて、相場と同等か、それ以上の報酬を用意できるように予算を組んでおくと良いでしょう。
2. 手数料率が高くないか確認する
フリーランス人材の専門エージェントを利用する際は、手数料率が相場よりも高くないかもチェックしましょう。
その際は、ただ相場より高いか安いだけでなく、細かな規定や制限の有無も確認する必要があります。そこで、気になるエージェントを3社ほど比較し、検討すると良いでしょう。
採用してからミスマッチに気づくことのないように、エージェント選びは慎重に行うことが大切です。
3. 職種が限定されているか
自社で採用する人材に対する職種が限定されているかも確認しましょう。
フリーランスで働く人材は、デザイナーやエンジニアなど、特定の職種のスペシャリストが数多くいます。それに合わせて「エンジニア専門のエージェントサービス」や「デザイナー専門のエージェントサービス」など、限定されたサービスを選ぶことで、マッチングの精度が高くなります。
自社が求める人材の特徴が明確に定まっている場合は、特定の職種へ特化した専門エージェントを利用しましょう。
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