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【企業向け】業務委託契約を結ぶ際の請求書のポイント、確認項目の一覧

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業務委託契約において、請求書の適切な管理はトラブル回避に不可欠です。特にインボイス制度の導入以降、法的に必要な記載項目や確認フローは複雑化しています。

本記事では、業務委託の請求書における必須項目や注意点、効率的な処理方法について、企業の担当者様向けに分かりやすく解説します。

業務委託に送る請求書の作り方・内容

業務委託契約において請求書は受注者が発行するものですが、記載不備や計算ミスを防ぐために、発注企業側が指定フォーマットを作成して送付する方法も有効です。作成の際は、インボイス制度(適格請求書等保存方式)の要件を満たすことが必須となります。

具体的には以下の内容を盛り込みましょう。

・発行者氏名

・登録番号

・取引年月日

・業務内容

・税率ごとに区分した消費税額などの項目

また、個人事業主との取引では源泉徴収の対象となるケースも多いため、源泉徴収税額の記載欄も設けておくと安心です。法令に準拠した雛形を企業側から提供することで、双方の確認工数を減らし、経理業務の効率化につながります。

業務委託から請求書を受け取ったときに押さえたいポイント

業務委託から請求書を受け取った際、企業が押さえるべきポイントには以下の2つがあります。

・請求内容は正しいか

・適格請求書発行事業者かどうか

それぞれの概要を解説します。

請求内容は正しいか

まずは受領した請求書と、事前に取り交わした契約書や発注書を照らし合わせ、内容に相違がないかを確認しましょう。特に取引年月日、品名、単価、合計金額、そして振込先口座情報は必須のチェック項目です。

また、請求額が正しいだけでなく、実際の業務が契約通りに履行されているか、成果物の納品が完了しているかという実態確認も欠かせません。

源泉徴収が必要な報酬の場合は、税額計算が適切になされているかも併せて確認が必要です。万が一記載ミスや認識のズレが見つかった場合は、経理処理の遅滞を防ぐため、速やかに先方へ連絡して再発行を依頼してください。

適格請求書発行事業者かどうか

2023年10月よりインボイス制度が開始されたため、相手方が「適格請求書発行事業者」であるかの確認が重要です。

請求書に登録番号(Tから始まる13桁の数字)が記載されているかを確認し、さらにその番号が国税庁の公表サイト上で有効かどうかもチェックしましょう。

受け取った請求書が適格請求書の要件を満たしていない場合、原則として仕入税額控除を受けられず、自社の納税負担が増える可能性があります。

相手方が免税事業者の場合は経過措置の適用なども考慮する必要があるため、登録状況に応じた適切な経理処理を行ってください。

【インボイス関連】請求書を受け取ったときの確認項目

請求書を受け取った際は、インボイス制度に関連する項目も確認が必要です。主に以下の4つとなります。

・登録番号の有無

・税込・税抜の統一

・消費税額の記載

・対価の記載

項目ごとに解説します。

登録番号の有無

インボイス制度において最も基本的かつ重要な確認事項が、適格請求書発行事業者の登録番号です。

請求書には「T」から始まる13桁の番号が正確に記載されているかを確認する必要があります。この番号の記載がない場合、原則として仕入税額控除の対象外となってしまうため、企業側の納税額が増加するリスクがあります。

また、単に番号が記載されているだけでなく、国税庁の公表サイト上で有効なものであるかを確認することも重要です。業務委託先が免税事業者から課税事業者へ転換したばかりの時期や、登録を取り消している可能性もゼロではありません。

税込・税抜の統一

請求書内で適用税率ごとに区分された金額が、税込か税抜きで統一されているかを確認します。インボイス制度の要件としては、税率ごとに区分した「税抜価格」または「税込価格」のどちらか一方を記載し、その合計額を明示することが求められています。

業務委託先によってこの記載形式がバラバラの場合、経理担当者がシステム入力する際に計算ミスや確認の手間が発生する原因となります。特に、軽減税率(8%)と標準税率(10%)が混在するような案件では注意が必要です。

基本的には契約時の取り決めに従い、自社の会計システムが推奨する形式(一般的には税抜表示がスムーズ)で記載されているか、運用面での統一を図る視点でチェックを行ってください。

消費税額の記載

各税率(10%・8%)の対象となる対価の合計額に対し、それぞれ算出された消費税額が正しく記載されているかを確認します。ここで特に注意すべきなのが「端数処理」のルールです。インボイス制度では、1つの適格請求書につき、税率ごとに1回のみ端数処理を行うことが認められています。

これまでのように明細行ごとに消費税を計算して端数処理を行い、それを合算する計算方法は認められなくなりました。

業務委託先が独自のExcelフォーマットなどで請求書を作成している場合、計算式が古いままになっている可能性もあります。計算方法の誤りは請求金額のズレに直結するため、受領時に再計算して整合性を確かめることが不可欠です。

対価の記載

課税資産の譲渡等に係る対価の額、つまり「税率ごとに合計した対価の額」が明記されているかを確認します。消費税額を算出する際の基礎となる金額であり、適用税率ごとに区分して記載する必要があります。

また、請求書には「ライティング費」「デザイン制作費」といった取引内容とともに、軽減税率対象品目がある場合はその旨も明らかにしなければなりません。

業務委託契約においては標準税率10%が適用されるケースが大半ですが、経費精算などで飲食料品が含まれる場合などは混在する可能性があります。どの取引がどの税率区分で集計され、対価の合計が算出されているか、内訳と合計のロジックが正しいかを経理担当者の目線で厳密にチェックしてください。

【一覧】業務委託から請求書を受け取ったときのチェック項目

業務委託先から請求書を受領した際は、経理処理のトラブルを防ぐためにも、記載内容に抜け漏れや誤りがないか必ず確認しましょう。特にチェックすべき項目は以下の通りです。

宛先

自社の正式名称が正しく記載されているか

発行者情報氏名(屋号)、連絡先、インボイス制度の登録番号(適格請求書発行事業者の場合)
請求日・支払期日契約内容や自社の支払いサイクルと合致しているか
取引内容委託した業務の品目や単価、数量に相違がないか
請求金額税抜金額および消費税額が正しく計算されているか
源泉徴収税額源泉徴収の対象業務である場合、正しく
差し引かれているか
振込先情報金融機関名や口座番号、口座名義に誤りがないか

特に個人のフリーランスへ業務委託をした場合は、源泉徴収の記載漏れや計算間違いが発生しやすいため、入念に確認することをおすすめします。

請求書の照合作業でよく起こるミス

請求書の照合作業は慎重に実施しなければなりません。また、以下のようなミスが発生することもあります。

・金額や期日が間違っている

・請求日や宛名が間違っている

・項目や品目が間違っている

それぞれについて解説します。

1.金額・期日が間違っている

請求金額や支払期日の誤りは金銭トラブルに直結します。そのため、最も慎重な確認が求められるポイントです。

特に業務委託契約では、契約時に定めた報酬単価と実際の請求額に齟齬が生じたり、消費税率の計算ミスや、源泉徴収税額の記載漏れが発生したりするケースが散見されます。また、支払期日についても、「月末締め翌月末払い」といった企業ごとの支払いサイクルをパートナーが誤認しており、規定と異なる日付が記載されていることも少なくありません。

金額や期日の誤りに気付けないまま処理を進めると、過払いや未払いなどの問題だけでなく、キャッシュフロー管理にも影響が生じます。照合時には契約書や発注書と突き合わせ、税率計算を含めた入念なチェックが不可欠です。

2.請求日・宛名が間違っている

請求日や宛名の記載ミスも、照合作業で見受けられる不備の一つです。

請求日は企業の会計期間や月次決算に直接関わる重要な要素であり、正しい日付で処理されなければ、費用を計上すべき月がずれてしまう「期ズレ」のリスクが生じます。特に締め日付近の日付誤りには注意が必要です。

宛名に関しては、正式な法人名が誤っていたり、担当者の個人名しか記載されていなかったりするケースがあります。宛名が不正確な請求書は、適格請求書(インボイス)としての要件を満たさない可能性があり、仕入税額控除の適用に支障をきたす恐れもあります。

受領した段階で自社の正式名称や部署名が正しく記載されているかを確認し、不備があれば速やかに再発行を依頼しましょう。

3.項目・品目が間違っている

請求書に記載された但し書きや品名が、実際の業務内容や事前の見積書と一致していないケースも注意が必要です。

例えば、「業務委託費」や「作業一式」といった抽象的な記載のみでは、具体的な取引内容が第三者に伝わりません。その結果、税務調査の際に経費としての妥当性を説明できない恐れがあります。

企業側は契約書や発注内容に基づき、デザイン制作費、記事執筆料、コンサルティング料など、具体的な役務の内容が詳細に記されているかを確認しなければなりません。

また、複数の案件を依頼している場合は、それぞれの単価や数量が内訳として正しく明記されているかも重要なチェックポイントです。内容に曖昧さが残る場合は、後々のトラブルや誤解を防ぐためにも、内訳の明記を求める姿勢が求められます。

請求書の照合作業を効率化する方法

請求書の照合作業を効率化する方法について、以下の2つを紹介します。

・受け取りを紙だけに限定する

・請求書受領をシステム上で完結させる

受け取りを紙だけに限定する

請求書の受け取り方法がメールのPDF添付や郵送など多岐にわたると、担当者はそれぞれの確認作業に追われ、管理が煩雑になります。そこで、あえて受け取り方法を「紙の郵送のみ」に一本化するのも一つの手段です。

アナログな手法ではありますが、物理的な書類として手元に残るため、メールの見落としやデータ保存の漏れといったミスを確実に防ぐことができます。

すべての請求書が同じ場所に集まることで、照合作業に取り掛かる際の導線もシンプルになり、二重支払いのリスクも低減します。ただし、開封作業やファイリング、システムへの入力といった手作業は残るため、管理ルートを統一するための暫定的な措置として検討しましょう。

請求書受領をシステム上で完結させる

照合作業を最も効率化できる方法が、請求書受領サービスの導入です。

紙やPDFで届く請求書をクラウドシステム上で一元管理することで、データ入力や形式のバラつきといった課題を根本から解決できます。システム上で発注データと請求データを紐づけて管理できるため、画面上でスムーズに照合が完了し、目視による金額の確認ミスも大幅に削減可能です。

また、オンライン上で承認フローが完結するため、出社してハンコを押す必要がなくなり、経理担当者のテレワーク対応も進みます。電子帳簿保存法などの法対応も自動化されるケースが多く、業務委託先が増えたとしても、事務負担を減らしつつ管理体制を強化できる点がメリットです。

請求書の照合作業を効率化できるツール4つ

請求書の照合作業を効率化したい場合、ツールの活用が効果的です。中でもおすすめは以下の4つです。

・OCR(光学的文字認識)

・BPO

・Excel

・会計ソフト

それぞれについて紹介します。

1.OCR(光学的文字認識)

OCRは、紙やPDF形式で受領した請求書をスキャンし、テキストデータとして自動で読み取る技術です。業務委託契約ではパートナーごとに請求書のフォーマットが異なるケースが多く、手入力による転記作業はミスの温床となりがちです。

OCRを導入すれば、日付や金額、取引先名などを瞬時にデジタル化できるため、発注データとの照合作業にかかる時間を大幅に短縮できます。読み取ったデータは会計システムと連携させることで、目視確認の負担を軽減しつつ精度の高いチェックが可能になります。

また、電子帳簿保存法への対応やペーパーレス化も同時に推進できるため、経理部門全体の業務効率化において非常に有効な手段です。

2.BPO

BPOは請求書の受領から開封、データ入力、照合といった一連の経理業務プロセスを、外部の専門企業へアウトソーシングする手法です。ツールの導入だけでは解決できない慢性的な人手不足や、属人化を解消したい企業に適しています。

経理のプロが代行するため照合の精度が高く、月末・月初などの繁忙期における社内リソースの逼迫を防げる点が大きなメリットです。

導入には外部連携のためのフロー構築やコストの検討が必要ですが、社員をコア業務へ集中させ、バックオフィス体制を根本から強化したい場合には有力な選択肢となるでしょう。

3.Excel

Excelを用いた照合は、新たな初期費用をかけずに手軽に始められる点が最大の強みです。

発注データを一覧化し、VLOOKUPなどの関数を活用して請求金額との突き合わせを行うことで、目視確認よりも効率的かつ正確なチェックが可能になります。ただし、手作業による入力ミスや数式のエラーが発生するリスクは残るほか、取引数が増えるとデータ管理が煩雑になりがちです。

セキュリティ面や同時編集の難しさを考慮すると、業務委託先の件数がまだ少ない段階や、システム導入までの過渡期における運用として活用するのが現実的です。

4.会計ソフト

近年のクラウド型を中心とした会計ソフトには、請求書管理機能や銀行口座との連携機能が充実しており、照合作業を効率化する仕組みが整っています。発注書や納品書のデータと請求書情報をシステム上で紐付けることで、金額の不一致をアラートで知らせたり、消込作業を自動化したりすることが可能です。

仕訳入力から決算への反映までを一気通貫で管理できるため、転記作業そのものをなくし、経理業務全体のリードタイムを大幅に短縮できます。

管理工数が限界に近づいている企業にとっては、導入による費用対効果が最も具体的かつスピーディーに現れるツールと言えます。

請求書の受領メールは送信必須?

請求書を受け取った際、受領メールを送信するべきかどうか悩む方もいるでしょう。ここでは、受領メールの送信が必須かどうかを解説します。

【結論】必須ではないが望ましい

企業間取引や業務委託契約において、請求書の受領メールを返信することに法的な義務はありません。受領メールを送らなくとも法律違反にはならず、罰則も存在しないため、業務フローの中で省略している企業も少なくないでしょう。しかし、円滑な取引関係を維持するためには、送信することが強く望まれます。

特にメールやクラウドサービスを通じて請求書を授受する場合、送信側は「正しく届いているか」「迷惑メールに振り分けられていないか」といった不安を感じやすいものです。とりわけ個人事業主やフリーランスにとって、報酬の支払いは生活に直結する重要な事項です。

受領した事実を伝えるだけでも相手の安心感につながり、無用な問い合わせを防ぐことにもなるため、可能な限り対応するのが望ましいと言えます。

受領メールを送信するメリット

請求書の受領メールを送ることには、単なるマナー以上の実務的なメリットが複数あります。最大のメリットは、請求書の不着や確認漏れによるトラブルを未然に防げる点です。

万が一、請求内容に不備や認識の違いがあった場合でも、受領メールを送るタイミングで指摘すれば、支払い期日までの修正対応がスムーズに進みます。締日直前になって不備が発覚し、支払いが遅延するといったリスクを最小限に抑えられるでしょう。

また、こうした丁寧なコミュニケーションは、業務委託先との信頼関係構築に大きく寄与します。「事務手続きがしっかりしている企業」という印象を与えることは、優秀なパートナー人材と長く取引を続けるための重要な要素です。

インボイス制度の導入などで確認事項が増加している現在、こまめな連絡は双方の負担軽減にもつながります。

送信する場合は可能な限り早く

受領メールを送信する際は、タイミングが非常に重要です。基本的にはメールを確認した時点で、できるだけ早めに返信するのがビジネスマナーです。

返信が数日遅れると、相手は「届いていないのではないか」と不安になり、再送や確認の連絡を入れる必要が出てきてしまいます。双方にとって余計な手間が発生するため、原則として当日中、遅くとも翌営業日には返信するように心がけましょう。

もし請求内容の照合や検収作業に時間がかかる場合、まずは「請求書を受領しました。内容は現在確認中です」といった一次返信を行うのがベストです。受領した事実だけでも先に伝えることで相手は安心し、そのまま返信を忘れるミスを防げます。迅速なレスポンスは、ビジネスにおける信頼の証です。

請求書の受領メールに関するQ&A

請求書の受領メールを送ったことがない場合、さまざまな疑問が生まれることもあるでしょう。ここでは、よくある質問について以下の3つを取り上げます。

・意識するべきマナーは?

・含むべき内容は?

・どんな文面がいい?

意識するべきマナーは?

請求書を受領した際に最も意識すべきマナーは、迅速な返信です。フリーランスや業務委託先にとって、請求書が正しく届いているか、期日通りに報酬が支払われるかは大きな関心事です。

メールを確認したら可能な限り当日中、遅くとも翌営業日までには受領の連絡を入れるのが誠実な対応と言えます。詳細な内容確認や社内承認に時間がかかる場合でも、まずは「請求書が届いた」という事実を伝えることで相手に安心感を与えられます。

また、添付ファイルが開けない、記載内容に不備があるといったトラブルを早期に発見するためにも、返信前に必ずファイルの中身を確認しましょう。

含むべき内容は?

受領メールの本文には、単にメールを受け取ったという事実だけでなく、どの案件に対する請求書なのかを特定できる情報を盛り込む必要があります。

具体的には、受領した請求書の請求月や案件名、請求金額についての確認を文章中に記載します。これらに加えて最も重要な要素が、支払い予定日の明記です。「〇月〇日に指定口座へお振込みいたします」と入金日を再通知することで、双方の認識齟齬を防ぎ、未入金トラブルなどのリスクを回避できます。

併せて、納品物に対する感謝の言葉や、今後の取引継続を願う挨拶も添えましょう。良好なパートナーシップの維持につながります。

どんな文面がいい?

件名は一目で用件が伝わるよう、「【受領のご連絡】〇月分請求書について」のように、具体的かつ簡潔に記載するのが望ましいと言えます。

本文の冒頭では相手の宛名を正しく記し、日頃の業務への感謝や挨拶から始めます。続けて「お送りいただいた請求書(No.○○)を確かに受領いたしました」と明記し、確認済みの支払い予定日を案内する流れが基本です。最後は「引き続きよろしくお願いいたします」といった結びの言葉で締めくくりましょう。

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