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メルカリ・LINE・DeNA…大手ベンチャーの人材が副業として活躍するSpectraが考える「新しい開発チーム」とその作り方

株式会社Spectra

株式会社Spectra

メルカリ・LINE・DeNA…大手ベンチャーの人材が副業として活躍するSpectraが考える「新しい開発チーム」とその作り方

株式会社Spectraは、元メルカリ/ソウゾウPMで代表取締役の浅香さんと、Techouseで執行役員、インターン求人サイトJEEKなどの事業責任者を務めてきた取締役の露木さんが2018年3月に創業したスタートアップ。『Always with the entertainment for you』をミッションとし、現在はチケット見逃し防止アプリ『Freax』を開発・運営しています。

同社は正社員という雇用形態に限らず早期に外部人材の活用を始め、Workshipを活用し副業の方を中心に仕事を依頼。3ヶ月の合計で50名ほどの応募を通して20名程度の副業メンバーを受け入れ、柔軟な組織体制でサービスを開発し『Freax』の正式リリースへ至りました。

今回は、株式会社Spectra取締役の露木さんに、面談で話す内容やチームビルディングのポイント、副業人材と共に働く上で心がけていることについて伺いました。

エンターテイメントの消費活動をもっと身近な存在に。アーティスト視点でのサービス作りを徹底する

ーー 事業内容について教えてください。

私たちは現在、チケット情報の見逃し配信アプリ『Freax』を開発・運営しています。自分たちが普段聴いている音楽から、Apple MusicやSpotifyと連携して気になっているアーティストをフォロー。そのアーティストに関連したイベント情報が届くサービスです。

アーティストをフォローしていると、チケットの発売開始直前や締切前にプッシュ通知が送られるため、申込忘れも防止されます。

ーー どういった層が『Freax』のターゲットユーザーになるのでしょうか?

今のフェーズだと、「ライブによく足を運ぶ人」です。ただ音楽を好きというよりは「ライブなどの現場に行くこと」が好きな人ですね。

私たちは『Freax』を「チケット見逃し防止アプリ」と謳っていますが、フォローしておけばあとは自動的に通知がくるので、好きなアーティストのイベント情報を見逃すことがありません。また、「今週末どこに行こう」といった音楽ファン潜在層にもニーズはあるかなと思っています。

ーー 他に想定しているターゲットはいますか?

サービス特性上ファンの皆さまがターゲットだと思われるのですが、メインターゲットはアーティストの皆様だと考えています。その理由は、『Freax』を作るきっかけにあります。

私自身もともとアーティスト/イベンターとして活動する中で、ライブ告知をしたにも関わらず「え、知らなかった」「知ってたら行きたかったのに」とよく言われていました。

当時は自分たちへのお世辞かな、程度にしか考えていなかったのですが自分たちがアーティスト活動をやめた今でも友人たちの話を聞いていると「TwitterやInstagramは交流の場だから情報が流れてしまう」「公式サイトには来ないけど、気になってくれている人にどうやって情報を届けるか」などに悩んでいました。

そういった原体験や友人たちの話から、"Always with the Entertainment for you"を掲げて『Freax』の開発を進めました。アーティスト活動がより前に進めるように、ファンの皆様にとって日常に近いところへエンタメコンテンツを運ぶサービスになれるよう、日々開発を行っております。

事業を加速させるプロフェッショナル人材を求めて副業の活用を開始

ーー 現在の開発体制を教えてください。

メンバー構成としては、代表の浅香と私以外にフルタイムのエンジニアが2名います。また、副業や業務委託の方がエンジニアだけでも常時5~10人ほどに稼働していただいていて、全体だと開発の方だけで15人ほどと契約させていただいてます。

その他にも『Freax』のデータ周りのUXを向上させていくにあたり、スポットで働いてくれているバイトの方などもいます。

ーー 外部人材(副業/業務委託)の採用を始めたキッカケは?

『Freax』の構想が固まり、社内メンバーだけではどうしても専門性が足りない部分があり、より事業をドライブさせていくためには自分たちが兼務して実行するよりも、専門の方に入っていただいたほうが良いと考えたからです。

また、将来的に正社員として仲間を迎えていくにあたり、ライトにアプローチできてお互いを確かめ合う期間を設けることができる「副業」というものを、会社として早めに導入しておきたかった、というのも理由です。

ーー どのような経緯でWorkshipの利用を始めましたか?

リファラル採用以外の採用方法を探していた時にFacebook広告を見たことがきっかけです。副業自体はWorkshipを利用させていただく前から検討はしていましたが、まずはリファラルで試していきました。

例えば弊社代表の浅香はメルカリ出身、私もHR領域など様々な会社にいたことがあり、またIT業界に関わり初めて6年ほどが経過していたため横の繋がりは広くあったんです。

しかし、実際にやってみると想定していたより難しい部分がありました。最初の5名ほどまではスムーズにJOINいただいたのですが、

  • 人柄/働き方がマッチする
  • 技術要件と領域がマッチする
  • まだ副業していない(副業をする時間を確保できる)


を探すのが結構大変で。アプローチできる人が限られてきたと感じてWorkshipに登録しました。実際、Workshipで探し始めてから面談数が増えて良い方にも会えていて、とても満足しています。

求人・面談で積極的な情報開示。企業が一方的に選ぶのではなく「お互いに良いと思えるか」を大切に

ーー Workship内でも御社は多くの応募を集めています。まず、どのように応募を集めているのかをお聞かせください。

私達から直接話を聞かなくても求人内容を見ただけで働く環境のイメージをできるよう、詳細に記載することを心がけています。おそらく他のWorkshipの求人と比較すると3倍ほどの長さになっているはずです。

大前提として、副業を希望される方には既に本業があり無駄に人と会う時間は取れないと考えています。なので、求人だけでもイメージできるようなクオリティにすることは非常に重要だと考えています。

具体的に言うと、「開発フロー」「どんな人と働くか」などは副業の媒体だと書いていない会社さんが多いと思います。

ーー 面談ではどのようなことを話しているのでしょうか。

「私たちがどのような思いでこの事業に取り組んでいるのか」「浅香と私がどういう経歴を歩んできたか」「なぜ、今この事業に取り組んでいるのか」について、積極的に話すようにしています。

それだけでなく、経営チーム、現メンバー、株主、市場でのポジショニングや想定しているビジネスモデルなどを掲載した採用候補者の方向けの会社資料を用意しています。

(↑会社説明資料の一部)

とにかく一緒に働いている姿をイメージしていただきたいので、さらに2つほど資料も用意しています。1つ目はまず稼働してもらう上で、稼働のタイミング、コミュニケーション方法をまとめて伝えるもの。2つ目は具体的なワークフローについてのものです。

(↑ 面談で共有する資料の一部)

ーー 候補者の方に、かなり詳しくお伝えするんですね!

そうですね、情報を積極的に開示することを心がけています。良いところだけではなく、今の会社として抱えている課題も伝えます。たとえばスタートアップという環境上、ピポットもありえますし、急な工数変更が起こりうることなども説明しています。

ここまでお伝えするのは、できるだけ事前に弊社で働いてみるのかどうかを判断できるようにするためです。先程もお伝えしましたが副業の方の場合、本職の仕事があるうえで決めることになるので。

ーー 御社で働くイメージがありありと湧きそうです。

スタンスとして、こちらが選ぶというより「お互いに良いと思ったか」を大事にしていますね。「自分が好きな領域でチャレンジがしたい」「スキルを活かしたい」という希望と、弊社の「開発速度を上げたい」「サービスのクオリティを上げたい」という要望がマッチしたときに手伝ってもらおうと考えています。

性善説ベースで副業の人材が最高のアウトプットを出すための環境を用意する

(↑実際の要件の一部)

ーー では、稼働してもらう上でどんなことに気をつけていますか?

何度も念を押してしまい恐縮なのですが副業の方の場合、「本業があるという前提」を私たちがまず理解することだと思っています。当然プライベートもありますし、エンジニアならカンファレンスや技術書典などに参加することもある。

これらに関しては面談の際に「優先してもらっても構わない」と伝えるようにしていますね。このように副業の方でもインプットしていただくことは、将来的に考えれば弊社にとってもプラスに働くと考えています。

稼働についても性善説をベースに運用しています。事前に稼働時間の目安、金額感の目安は一緒に決めて、あとは月末に稼働時間を報告してもらう形です。なので稼働のタイミングと終わったタイミングを毎回細かく聞いたり、固定の時間を拘束するようなことも基本的にしていません。

ーー いわゆる管理はしていないに近いですか?

そうですね。サービスを開発・運用をしていくにあたって、こちらでスケジュールは持っていますし、障害対応など急な対応もありますが、工数について個人を管理することはありません。

個人を管理するのではなく、組織としてこれらの課題を解決していけるようにを意識しています。この点については、代表の浅香がメルカリ時代からPMなので、的確にプロダクト開発をマネジメントしてくれています。仕様書を作成する際の粒度や優先順位の付け方のノウハウもあるので、副業の方にとって作業しやすい環境を構築した上で開発を進められています。

ーー 対個人ではなく、組織として意識していることを教えてください。

コミュニケーションをしやすい状態をつくるようにしています。たとえば、質問をしやすいように何か発言があったら、すぐにリアクションをつける、返答をするとか。あとは定期的に全員で集まれる機会をつくることで、お互いの理解を深めるようにしています。

また、全員が一度に集まる機会に来れない方は個別に弊社の開発メンバーや浅香がコミュニケーションの機会を設けています。

このような努力の結果かはわかりませんが、実装者の人がより良い仕様を考えてくれることもよくあります。「将来的なサービスの展開を考えたら、こっちの方がいいんじゃないですか?」と、アイデアを出したり提案してくれて非常に助かっていますね。

好きなことを大切に、今いる場所や正社員という立ち位置に囚われないで挑戦してほしい

ーー 逆に、既に正社員の方はどうすればフリーランスや副業として自信をもってやっていけるでしょうか

成功体験を積み上げることが重要になると思うので、まずは自分に合っている会社を探すことが重要かなと考えています。何をやるべきかわかっていれば活躍できる人は多いはずだと考えていて、スキルと性格がマッチすれば確実に活躍できると思います。

逆に、具体的に依頼したい業務内容が企業側で定まってないとお互い上手くいかないかと......。それによって自信をもてなくなるのはもったいないので。

あとは、今いるところにとらわれないでほしいですね。弊社の場合は、大きな事業会社の方ではない方も活躍していますし、C向けサービスではなく、いわゆるBtoBの業務管理のアプリをつくる方も活躍してくれています。

ーー では、副業に挑戦したい方はどのように自分に合った会社を探すのが良いのでしょうか?

知り合いの会社など、相手のことを理解している方が働きやすいかなと。またWorkshipのような媒体で探す場合は、求人票に情報を細かく記載している会社が良いのかなとも思います。

仕事をする上で情報をとりに行くハードルが高いと、それだけで仕事にアジャストするコストが上がってしまうので...

さらに、自分が情熱を持って取り組める理由があるというもの一つの要素かなと。副業先の会社を片手間のお金を稼ぐ手段としてみてしまうと合わないこともあると思うので、本業があるとしても取り組みたい理由があると続けやすいかなと思います。

ーー 最後に「これから副業を始める」または「始めたばかりの人」に何かあればお願いします。

世の中では副業に対して賛否両論があります。しかし、クリエイティブな仕事をしている人たちにとってすごく良いと私は思っていて、プロジェクトベースで働くと普段社内では使わない技術を駆使する人や、高水準で課題解決できる人に出会える。

より刺激を受けるれるし、スキルもあがりやすい。それによって個人も社会もさらにレベルアップできるのかなと。

また、もしエンターテイメント領域に興味がある方、メガベンチャーでC向けを担当している方と働きたい方がいらっしゃれば弊社にもご応募いただけると嬉しいです!

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