株式会社ジナルカは、2020年に設立されたばかりのスタートアップ企業です。設立から3年、現在はフリーランスメンバー中心にチームを形成してブランディング事業を行っています。
事業の立ち上げのために、Webデザイナーの採用が必須になった同社。しかし代表取締役の小笠原さんはデザインに関しては専門外だったため、即戦力となるデザイナー人材が必要だったとのこと。
Workshipの導入の経緯や、正社員ではなくフリーランス人材を選んだご理由などについて、代表の小笠原さんにお話を伺いました。
【この記事の要点】
- 様々なコストを省くため、正社員ではなくフリーランス人材を選んだ
- 求めるスキルを持った人材を、予算内で採用できると思いWorkshipと契約
- Workshipでは、フリーランスのリアルな情報を直接確認できる
デザインを通して企業のキャラクターを伝える
ーー早速ですが、「ジナルカ」さんの事業内容を教えてください。
企業のコンセプトメイクを軸足にしたブランディング事業を、2022年の夏頃に立ち上げました。中でも、現在特に注力しているのが「ビジョンキャンパス」の提供です。
それぞれの企業には、まず企業としての理念や戦略があります。そしてもちろん、そこで働く個人にも、目標や夢があります。
ジナルカを起業するまでは、会社員として働いていて、中間管理職をやっていた時代が長かったんです。当時を思い返すと、企業と個人の考え方や目標にズレがあることが少なくありませんでした。そしてこのズレがあると、会社の方針がブレたり、働く社員から不満が生まれやすくなったりしてしまいます。
この課題を解消するために、企業理念や戦略と、個人の目標や夢を照らし合わせるためのデザインシートとして、ビジョンキャンパスを提供しています。
提供するビジョンキャンパスのイメージ(https://ginalca.jp/service/vision/)
ーー会社員時代の原体験が、今の事業に繋がっているんですね。
それだけではなく、コンサルとしての経験もここに関わっています。
会社の創業は2020年だったんですが、そのタイミングで運悪くコロナが大流行してしまいました。
その状況で新事業を始めるのはタイミングが悪いと思い、一旦事業の立ち上げは見送りました。そしてしばらくは自分の経験を生かして、コンサルという名の何でも屋をやっていました。何でも屋時代は、経営のお手伝いも然り、事業推進のため現場に入ることもありました。戦略設計ももちろんやりました。
そこでいくつかの会社や経営者と関わる中で、企業のキャラクターやコンセプトが社内の仲間にも浸透していないと感じることも何度かありました。そういったこともあり、コンセプトメイクからデザインまでを一貫して提供する事業をしたいと思い、企業の「表現力」を支援するブランディング事業を立ち上げることになりました。
機動性を重視してフリーランスを選んだ
ーー小笠原さん以外のメンバーは、全員フリーランスとのことですが、社員ではなくフリーランスを採用した理由を教えてください。
速さを重視した結果です。
正社員を採用するとなると、事務作業も増えるし、もちろん教育コストもかかってしまいます。中間管理職時代には、部下のために使う時間が多すぎて苦労することも少なくありませんでした。
その点フリーランスであれば、教育コストもいらないし、マネジメントコストも最低限で問題ない。それに採用してみて相性が合わなければ、契約を終了するという選択肢もあります。
事業を立ち上げてスタートする段階だったので、とにかく機動性を重視したいと思い、フリーランスの力を借りることにしました。
ーー会社の状況に、フリーランスを雇うことのメリットが一致したんですね。
あと、クオリティマネジメントの面も大きかったです。
僕はデザインに関しては専門外で、クオリティに関して正確な判断ができません。専門外の分野は、プロに任せてしまうのが一番確実だろうと。
ーーフリーランスと契約することに不安はありましたか?
専門外の自分でもわかるほど成果物のクオリティが低かったり、マインドが会社に合わなかったりといったことに関しての不安は少なからずありました。
でも直接採用ではなく、間に会社が入っている状態での採用だったので、よほどのことはないと思っていたし、もし合わなければそれまでとも思っていました。
あと、この問題は正社員を雇う場合も同様の話だから、そこまで気にしていませんでしたね。
専門外の分野だからこそ、フリーランスの力が発揮される
ーー実際に、フリーランス人材を雇ってみてどうでしたか?
結果的に素晴らしいなと。
特に私はデザイナーとは異なる畑で育っていて、考え方も大きく違う人間です。なので、自分の仕事の振り方も各々デザイナーが経験したものとは違ってしまいます。でもそこから僕の意図を汲み取った上で、彼らの想像力を掛けた発展的なものを提供してくれています。
加えて、ただ質の良いものというだけでなく、時間や予算に合わせたベストなアウトプットを常に出してくれます。
ーーWorkship経由で採用された方について、採用の決め手はどういったところでしたか?
まず、こちらの求めるスキルを持っていたところが1つ。
そしてもう1つは、ご自身の中である程度のフレームを持っていたところです。やはり専門外の分野なので、デザインができるまでの過程がわかりません。
そこをわかりやすく言語化できる設計力や、それをこちらへ説明するためのコミュニケーション力を魅力に感じて採用しました。
Workshipのプロフィールには、リアルな言葉が書いてある
ーー数あるサービスの中からWorkshipを選んでいただいた理由を教えてください。
僕が求めるスキルを持った人材を、予算内で採用できそうと思った点が決め手でした。当時はWorkship以外にも、5~6つくらいのサービスを検討していました。その中でWorkshipでは、契約前に何名かの人材を提案してくれて。そこで提案された方達を確認してみて「こういった方と契約できるならぜひ」と。
具体的な話をすると、WEBデザインとコーディングを一貫してできる人を探していました。でも他のサービスだと、希望する人が予算内でなかなか見つけられませんでした。Workshipでは、契約前の時点で目星をつけられたので契約しました。
ーーWorkshipを実際ご利用いただいた感想を教えてください。
Workshipは、こちら側からフリーランスの方を探しにいくサーチ型のサービスなので、リアルな情報が見れるところがよかったです。
プロフィールでは、各々が経歴やスキルを自分の言葉でプレゼンしています。その生々しさが個人的に好きでした。
間にエージェントが入って提案してくれる形式も楽ではあるんですが、やっぱり経歴書にも添削が入っているかもと思ってしまって。
その点Workshipでは、本人の言葉や熱量を直接感じられたな、と思います。結果的に、理想以上の方と契約もできて、とても満足しています。
ーー最後に、会社としての今後の展望を教えてください。
最初にビジョンキャンバスの話をしましたが、もう1つ「企業のキャラクターを理解した上で、パートナーとして伴走しながらデザインリソースを提供する」というサービスにも注力しています。
たとえば、広告の作成を外部に依頼するとなると、1つ1つの広告に対して毎回「どんな広告にしたいのか」といったやりとりが発生し、時間がかかってしまいます。
このコミュニケーションコストを削減できるのが、こちらのサービスです。「新しい広告を出したい」「サイトを改修したい」といった要望に対して、すでに会社のキャラクターや理念を把握している状態であれば、無駄なコミュニケーションコストをカットできます。
そうすることで、常により短い時間で、より質の高く企業のキャラクターに沿ったデザインを提供できるようになります。
今後は、こちらのサービスとビジョンキャンバス、この2つの事業を会社の軸にしていこうと考えています。