Edv Future株式会社は、2019年に設立したばかりの気鋭の教育系スタートアップです。教育現場でデジタルトランスフォーメーションによって、子どもたち一人ひとりがみずから後悔のない進路を意思決定できるように、新しい学校教育のスタンダードを創ることを目指しています。
同社では開発環境のリソース不足を解消するために、Workshipを通じて副業人材を採用。Workshipの導入前に抱えていた課題や、導入後の状況の変化について、代表取締役の山崎さんにお話しをお伺いしました。
この記事の要点
- 必要だったのは、正社員ではなく副業エンジニア
- Workshipなら、タレントプールが構築できる
- タレントプールで採用の確度が上がり、工数も減
教育現場のDXで、子どもたちの非認知能力を「見える化」する
ーーまず「Edv Future」さんの事業内容を教えてください。
「未来ある子どもたちの情報格差をなくして、自ら意思決定できる人を増やす」をミッションに掲げ、教育プラットフォーム事業とデジタルトランスフォーメーション事業を展開しています。
メインは、子どもたちの目に見えない能力、つまり非認知能力を見える化する、学校向けのサービス「Edv Path(エデュパス)」です。学校では、テストの点数が高い子は勉強が得意、点数が低い子は勉強が苦手だと思われがちですが、じつはそういう子であっても、グループ学習では活躍したりするんですね。
社会に出るとテストの点数では測定できないこともふつうにありますよね。それは学校でも同じで、勉強以外の能力の測定・評価は、今後の社会でますます重要になってくると思います。
その、非認知能力を見える化するサービスが、「Edv Path」というわけです。
ーー確かに、多様性がますます重要とされる現代では、非認知能力はすごく大切になってきそうです。導入した学校からは、どのような反響がありますか?
「生徒の考える力、自分の考えを人に伝える力をやしなう上で、取り組みやすい教材」「生徒の性格を感覚的に理解していたが、非認知能力が数値化され、よりわかるようになった」「クラスごとの特性がわかるようになって、今後の指導に活用できそう」といった声をいただいています。
ーー今後、「Edv Path」はどのように広げていくのでしょうか。
「Edv Path」では、非認知能力に加え、性格タイプのデータも取得できます。勉強へのモチベーションは人それぞれですが、自分で理解している人は少ないんですね。どうすればモチベーションが上がるのか、どうやって学習したら定着力が高いのかを明らかにすることで、「非認知能力のココを伸ばすと、学力はこうして伸びていきます」といったサポートプランを提示できるようにしたいと思っています。
また、このデータは学生だけではなく、進学・就職先でも活かせると思うので、社会に出てからも、リカレント教育にも役立てたいですね。
ゆくゆくは「Edv Path」を通じて成長した方々の所得が上がって、その差分を出身校に寄付するといった「学びのエコシステム」をつくれたらと思っています。
欲しかったのは正社員ではなく、質の高い副業エンジニア
ーーWorkshipを導入する以前は、どのような課題をお持ちでしたか?
社内エンジニア2名で開発を進めていたのですが、新規機能の開発、既存顧客への対応など、業務量が増えるにつれてリソース不足を感じていました。開発スピードをもっと上げたい、社内エンジニアの守備範囲ではない部分も補強をしたいと思っていました。
ただ、正社員を一人採用するほどの業務量ではないし、いつまで人手が必要かも明確ではなかったため、正社員を採用するにはリスクがあると感じて、副業人材で探していました。
ーーはじめから副業人材で考えていたんですね。実際、Workshipを利用してみていかがでしたか?
元々、Workshipのことは知っていたのですが、質の高い人材が集まっているなと感じました。経歴を見ても経験豊富そうな方が多く、在籍している、あるいは在籍していた企業が有名企業だという方もよくお見かけしました。応募者のうち、7割くらいの方は選考対象になるという印象でしたね。
今回は、フルスクラッチエンジニアを採用したのですが、プルリクエストの質が高く、コードもきれいで、課題を自分で発見して改善してくれています。技術面とコンピテンシー面、どちらも素晴らしい方です。
ーー導入後の効果として、一番実感しているのはどんな点ですか?
採用したエンジニアの開発スピードについては検証していませんが、外部人材に発注することで、その時間を別業務に充てられることに大きなメリットを感じています。
面接で見極めるのはビジョンへの共感と向上心
ーー外部人材を採用する上で、どんなことを重視しましたか?
第一は、スキルですね。例えばフロントエンドエンジニアだったら、当社が使っているNext.js(ナクスト)の使用経験があるかどうか。あとは学歴、職歴、自己紹介の文面が支離滅裂でないかなどを細かく見ていっています。
意識や姿勢で言うと、向上心があるかどうかは大切ですよね。かならず聞いているのは、いま何をしているか、いままでやってきたこと、今後やりたいこと。さらに5年後・10年後どうなりたいかを聞いています。
学習意欲もそれに付随するものだと思うので、自主的にどんな勉強をしているかや、興味をもっている技術・デザインについても聞いています。
ーーどんな志望動機の方が多いですか?
教育系に関心がある方、新しい技術に触れたいという方が多いですね。当社としてもビジョンへ共感していただくことは重要だと思いますし、そういう想いがある方と働きたいと思っています。
ーー外部人材を活用するようになってから、円滑に業務を進めるために工夫していることはありますか?
プロダクトの概要などはesaでドキュメントにしておいて、それを共有して開発に入りやすいようにしています。稼働開始後は、週次でタスクを振り、急な案件についてはSlackでコミュニケーションを取っています。また定例ミーティングを行なったり、日報も提出してもらったりしていますね。
タレントプールが自動で構築されるから、採用工数が大幅に減る
ーーWorkship以外のサービスも検討されたりしましたか?
いえ、元々Workshipを使う前提で、ほかの人材サービスは検討しませんでした。Workshipは何がいいって、募集をかけたらそこに人材がプールされていくんですよね。半年前に出した求人だとしても、「気になる」ボタンを押してくれている候補者の方がずっといて、人数が蓄積されていく。
求人ごとに自動でタレントプールが構築されている感覚で、その方達に「いいね」をすると返信率が高い。必要なタイミングで、人材へのアプローチを確度高くできるので、採用工数がすごく減るんです。
ーーWorkship内でアクションをすると人材と長期的につながれて、自動的にタレントプールができあがっていくんですね。
そうです。これが、ほかのサービスにはない利点だと感じていて、いまはWorkshipだけ使っています。変動費で予算調整ができる点もいいですね。
ーー貴重なご意見、ありがとうございます! 逆に、使ってみて課題だと感じたことはありますか?
Workshipだと募集を出すとかなり応募が集まるんですよね。フロントエンジニアで500件以上、ライターでは1000件以上の応募がありました。嬉しい悩みではありますが、応募が多いと精査が大変になるので、こちらから「気になる!」をした方に、スキルや特性が似ている方をレコメンドしてくれる機能があったらありがたいですね。
ただ人材の質が高く、採用までのスピードも早いので、現状は非常に満足度高く活用できています。今後も事業の状況に合わせて、人材が必要なときには活用していこうと思っています。