株式会社サカワは、2019年に創業100周年を迎えた黒板メーカー。老舗でありながら、「まずやる。じっちょく。あたらしく。」の行動指針のもと、ウルトラワイドプロジェクター「ワイード」やハイブリッド黒板アプリ「Kocri(コクリ)」など、次世代製品を次々と生み出しています。
同社では、Workshipを通じて今回初めて外部のエンジニアを1名採用しました。Workshipの導入を決めたのは、エンジニアの採用をメインで担当した西崎さん。外部人材を活用しようと考えた理由や、導入の決め手、実感できた効果についてお話を伺いました。
この記事の要点
- 「副業人材」の採用が最善の手だと考えた
- 重視したのは「即戦力」「スキル」「継続性」
- 理想とするエンジニアを2週間で採用
黒板のICT化で学校教育の現場を支える
ーー老舗黒板メーカーであるサカワさんですが、現在はどんな事業を展開していますか?
当社は1919年の創業以来、100年以上にわたって黒板を製造販売しています。並行して、ICTを駆使したアプリ開発なども行なっていて、現在はその売上が8割を占めています。
主力は、ウルトラワイドプロジェクター「ワイード」という商品です。4,000ルーメンで、最大130インチに対応。自然光が差し込むような明るい部屋でもしっかり投影でき、複数のタブレット画面を並べて見せることもできます。
黒板と電子黒板のいいとこどりをした授業支援アプリ「Kocri(コクリ)」も好評で、2021年には生徒との連携機能を追加した「Kocri for Cloud」もリリースしました。
ーー今後のビジョンについても聞かせていただけますか?
教育業界はいまだに古い慣習が根強く残っていることも多いですが、コロナ禍でリモート授業なども普及し、文部科学省では教育現場でのICT環境の構築、「GIGAスクール構想」の推進が前倒しで進められています。それに対応できるよう、先生方からご意見をいただきながら、教育現場で本当に役立つものをつくっていきたいと考えています。
「副業人材=本業ありき=スキルがある」と考えた
ーーWorkshipを導入される前は、採用にどんな課題を感じていましたか?
昨年秋に「Kocri for Cloud」というソフトウェアをリリースしたときは、外部の会社に依頼して開発しました。ただ、開発が進むなかで、「ソフトウェアは企画から開発まで全工程を自社で一貫して行なったほうが、より良い製品がつくれるのではないか」という思いがありました。
それを踏まえて今回は、新しいソフトウェアを自社内でつくることにしたのですが、開発の知識がある人間が私だけしかいなくて……。人的リソースが圧倒的に足りていない、と感じていました。
ーーその課題解決が、外部人材の活用だったわけですね。
はい、正社員は採用コストがかかる上、どれくらいスキルがあるのかを判断するのにも一定期間が必要になります。一方、副業人材は「本業ありき」という前提があるので、一定以上のスキルを持っている人材が多いと考えたんです。さらに、経験ややりがいなど、報酬以外にも目的を持って前向きに取り組んでもらえるのではないかとも考えました。
ーーこれまで外部人材を採用したことはありましたか?
いいえ、今回が初めてです。特に、今回は新サービスでまだ売上が立っていない。リソースが思うように使えない状況では、最善の手だと判断して決めました。
外部人材の採用で重視したのは
「即戦力」「スキル」「継続性」
ーー外部人材のサービスは他にもありますが、なぜWorkshipを選んでいただいたんでしょうか?
Workshipのことはもともと知っていました。というのも、私自身がワーカーとして登録したことがあるからです(笑)。でもそれだけではなくて、知人がTwitterで「Workshipいい!」とつぶやいているのを見かけたのもあって、外部人材を採用すると決めてから一番に候補に挙がりました。
トライアル期間があるのもよかったですね。操作に慣れていくのと同時に、使っているうちに漠然としていた求める人材像がだんだんクリアになっていきました。その人材像に一致しそうな方が何人もいたので、採用成功のイメージもできました。
もうひとつ、検討していた採用支援サービスは、希望条件を伝えて人材を紹介してもらうシステムでした。好みもあると思いますが、「気になる」ボタンを押して、みずから人材にアクションがかけられるWorkshipのほうが私には合っていましたね。
ーー外部人材の採用で、いちばん重視したことはなんでしょうか?
第一に、即戦力として活躍できるかを重視しました。技術的な要件では「React」というフレームワークが使えること。また、これまでの開発経験のなかで、ソフトウェアの開発はいいエンジニアに継続的に参加してもらうと、プロジェクトの成功率が高くなる実感がありました。なので、単発ではなく継続的に携わっていただける方を優先して探しました。
今回採用した方は1年以上にわたって、「React」を使用して副業をされていたので、問題なく稼働できるだろうと思いました。面談で、人柄に裏表がなく信頼できそうだと感じたことも決め手のひとつです。
ーーWorkshipを導入して、どういった効果を実感していますか?
まず、開発のスピードが格段に上がったこと。それと私自身バックエンドエンジニアでフロントの知識はあまりないので、「提案があったらどんどん発信してください」と伝えたところ、「このライブラリの方が便利ですよ」など提案もいただけるので業務改善や生産性の向上につながっています。
トライアル期間中に、職種の必要性も判断できる
ーーWorkshipをご利用する中で、一番良かったことはなんでしょうか。
スキルも自走力もある、まさに理想通りの方を採用できたことです。すぐにでも人手がほしい状況で、募集から採用まで2週間ほどだったのも助かりました。
ーー今後は、どのようにWorkshipを活用していきたいですか?
じつは近いうちに、カスタマーサクセスの募集をかけるのですが、これは今回のエンジニア採用で成功事例ができたからなんです。
エンジニアにしても、カスタマーサクセスにしても、今まで社内に人材がいなかった職種にいきなり正社員を採用するのは、リスクが高いじゃないですか。でも、Workshipでのトライアル期間には、スキルとともに、「本当にこの職種が必要か」も判断できる時間がある。
社長やほかのスタッフからの反応もいいので、今後も「外部人材の力を借りたい」というタイミングで、活用できればと思っています。